逆説的自公320議席期待論

恐らく自公300議席の予想は本当だろう。

しかし、この状態がずっと続くとは思えない。
おごる平家は久しからずである。

一番の良い例が、86年ダブル選挙である。
中曽根氏が「絶対解散しない」とウソを言い続け、
実際には「死んだふり解散」を行なった。

選挙期間中、
「大型間接税は絶対導入しないんです。
 この目がウソを付いていると思いますか?」と
大見得を切って300議席を獲得した。

この状況を評して、某T大の政治学・佐藤教授は
自民党がレフトウィングにまで支持層を広げた」と評価し、
大学で、族議員による自民党の政策決定過程がいかに優れているかを
とくとくと講義していた。

小生は「そんなものかなあ」と思いながら講義を聴いていたのだが、
88年に消費税を導入し、しかもリクルート事件が重なり、
「レフトウィングに拡がったハズの自民党」は89年参議院選挙で
歴史的大敗を喫するのである。

まさに今回の構図にそっくりではないか。
今回も「在任中は消費税率を上げない」と大見得を切っている。

また、経済状況も、86年は石油ショック不況が底を打ち、バブルの芽が
出始めていたころである。
今も平成不況が底を打ち、都心では不動産が上昇しかけている。

首相の在任期間切れが近くて、任期延長論が出ている点もそっくりである。
(実際中曽根氏は1年延長した)

なので今回は、いっそのこと300議席を取らせて郵政のウミを取り除き、
将来表面化するであろう自民党のおごり・矛盾は、その時(おそらく
2年後の参議院選挙、ダブル選の可能性あり)に解消すればいい。
丁度89年参議院選挙のように。

むしろ300、いや320議席衆議院の2/3、郵政法案の再可決が可能)を
取らせて、自民党をおだてさせて早期腐敗を促した方がいいともいえる。
早期に腐敗させた方が、外科手術をしやすい。

もっともそのころまで民主党がもつかどうかわからないが・・

http://d.hatena.ne.jp/kechack/20050906
に、
「点で政治を見る20代・
 線で政治を見る30代」という面白い指摘がある。
その面からいえば、自分も30代なんだな、と思う。