ワタミ凋落の主因は未成年飲酒取締りの厳格化だ

11月16日
東洋経済の記事で、「なぜ、ワタミが凋落したか?」とあり、「家飲みに敗北」とか「没個性」とか「ブラック批判」とかある/しかし、自分の中では14年9月6日付け週刊ダイヤモンドの仮説、「未成年飲酒への取り締まりのダメージをもっとも受けたのがワタミ」仮設が一番当てはまっていると思う

未成年飲酒の規制を厳格化するとどうなるか?仮に大学生の中で、「半分の大学生が20歳未満、半分の大学生が20歳以上」という場合で、規制厳格化で「大学生の総飲酒回数」は「半減」でとどまらない。7割減、8割減となって効いてくる

10年前、20年前の「20歳以上の」大学生の飲み会の、7割8割は、「未成年の大学生(下級生)も含めた飲み会」だった。「成人済の大学生同士の飲み会」は、2〜3割しかない/その結果、未成年飲酒取締りで、大学生の飲み会そのものが激減した

例えば、新入生歓迎コンパなんかを、以前はワタミで開いていたのが、今では「コンパそのもの」が御法度になった。/あるいは、女子大生も含めた合コンなんかも、未成年の女子大生を交えた合コンそのものが開催難しくなった。成人済の女子大生だけだと、「年増」ということで男子の人気がない(爆)

というか、既に「20歳を過ぎた女子大生」は、「誰かに売薬済」なケースが多いだろうから、合コンが成立しない、「まだ誰の手もついていない、18歳19歳の女子大生」だから、合コン需要が出てくる(猛爆)/この辺の合コン需要が、画一的な未成年飲酒取締りで、なくなってしまった

仮に今でも、「未成年の女子大生と、一緒に会食して、その後・・・」な需要があるとしても、今では「健全」なファミレス等で開催するしかなくなってくる訳だ。仮にワタミでお酒を飲まなくても、「アルコールを出す施設」のイメージの強いワタミは敬遠される。(合コン後、学生課に呼び出される危険性)

もっと極論すれば、「18歳・19歳の下級生女子大生との出会いの場」である合コンを「未成年飲酒取締り」の美名のもとで規制すると、「恋人を作れないママ、大学卒業」な男子学生が増え、そのまま少子化に直結すると思う。

社会人の飲み会の場合、奢ってくれる先輩なんかもいる訳で、「ワタミなんか、やめとこうよ」となる。一方、学生同士の飲み会は、割り勘か、せいぜい傾斜配分。多く払う立場の大学四年生も、懐は厳しい/「飲めさえすれば、何でもいいい」という彼らは、ワタミ依存度が高かった

若者が初めて飲酒を始める場合は、「日本酒の銘柄が云々」とか「酒の肴が云々」とか「酒場の雰囲気が云々」のようなウンチクを語ることはない。とにかくエチルアルコールの摂取で手一杯/「エチルアルコールの摂取の場」としては、ワタミは最適だった

「ウンチクを語るような飲み」が不要なのが学生の飲み/一方、ある程度のウンチクな飲みを要求されるのが社会人の飲み。社外との接待の場は勿論、先輩社員が後輩社員を奢るケースでも、先輩社員は「恥ずかしくない飲み屋」に後輩を連れて行かないと、沽券に係わる

だから、露骨に言ってしまえば、「未成年飲酒、合コンや新入生歓迎コンパを前提とした」ワタミのビジネスモデルが、コンプライアンス的に否定されたということだろう。

日本の大学の上下関係なんて、「体育会」でもなければ、割とフラット/そういうフラットな20歳の上級生が進める酒だから、(未成年飲酒規制厳格化前の)18歳の下級生は自然と酒に馴染めてたと思う/というか、新入生歓迎コンパなどがなきゃ、「飲酒デビュー」のキッカケがないのでは?

このまま未成年飲酒を厳格に規制し続けた場合、大学生とかだと、「飲酒を始めるタイミング」を逸したまま、社会人を迎えることになる。大学全体が飲酒NGなムードが漂ってると、いきなり「大学3年、20歳になりました」からといって、飲酒を始めます、とはなりにくい

飲酒って、「2年上、3年上の先輩が進めるから」、最初に飲む、というのはあると思う。20歳・大学3年になってから、「1年上の先輩の勧め」だと、迫力に乏しくて、飲み始めるインセンティブに欠ける

で、大学時代に「未成年飲酒取締り厳格化で、飲酒のキッカケをつかみ損ねた」若者は、「会社に就職してから、本格的な飲酒を始める」ことになる/基本的に、社会人の酒って、「いい酒」より「イヤな酒」の方が多い。職場でのイヤな飲み会とか/そうなると、自然と若者は「酒そのものがキライ」になる

大学時代の未成年飲酒取締り厳格化って、結果的に飲酒の本格デビューを後倒しすることになり、「酒嫌いを増やす」効果。若者の酒離れは、未成年飲酒規制が招いた必然の結果。

未成年飲酒取り締まりが厳格化したのは、「コンプライアンス意識の向上」というより、未成年バカッターが「飲酒しました、イエーイ」と実名フェイスブックして炎上するから、大学当局が「自衛」として厳格化してるんだろうなあ

以前はてな匿名ダイアリーに載っていて、エビデンス未確認な話/日本で結婚している夫婦に尋ねたところ、「今の配偶者と巡り合った」のは、25歳以前、という回答が大半だったらしい。逆に言えば、25歳になっても「彼氏・彼女なし」だと、そのまま一生独身の公算が高い

政府は「少子化対策」「婚活支援」に躍起だが、この「結婚するつもりなら、25歳までに配偶者候補を見つけるべし」という統計的事実(まだ未確認だが)を、もっと周知すべきだし、となると「大学時代に、配偶者候補を見つけるべし」となる

で、昼間の連ツイに戻りますが、「未成年飲酒規制の厳格化」は、そのまま「大学時代に、配偶者候補を見つけにくくしてしまう」な副作用を生み出すわけです。/社会人になってから起死回生を画策しても、下手に女性を誘い出そうとすれば「セクハラ・パワハラ」と言われる。

だから、「未成年飲酒規制厳格化の見直し」というより、「飲酒の18歳解禁」という方策で、整合性を取るべきなんだろうなあ