東京のスゴサは1.5等オフィスの裾野の広さ

東京のスゴさは、いわゆる大手町・六本木・新宿のような「目に見えるオフィスエリア」の集積のみならず、市ヶ谷とか田町とか木場とかの「ややマイナーエリア阿」 / “市ケ谷は新橋の7分の1−GEMS市ヶ谷、進出の背景に「飲食店過疎」 - …” http://htn.to/v3eJHB

野村GEMS記事で「市ヶ谷の対需要比の飲食店密度は新橋の7分の1」というのは、保健所にも影響する/以前「デベロッパーがオフィスだけ建て、外食を誘致しないから、違法な屋台弁当屋が増える」と中央区保健所に非難された

オフィス街のイメージが希薄な市ヶ谷とか田町とか青山とかでも、実はオフィス集積が相当多いことは、不動産関係者以外には知られていない。そういう「1.5等地」のオフィス集積だけでも、加算すれば大阪市のオフィス集積の数倍に達する。

東京のオフィスマーケットの厚みって、こういう「1.5等地の裾野の広さ」に起因する。ニューヨークのオフィスマーケットは、丸の内・六本木的超高層オフィスが中心にある反面、市ヶ谷的な1.5等地オフィスは殆どない。

この実態とイメージのアンバランスから、市ヶ谷は飲食店空白地になっていた/恐らくコトは飲食店に限らず、防災対策とかでも空白地扱いされている危険性

南北線とか大江戸線が、そこそこ利用されているのは、こういう1.5等地通勤ニーズが根強い証左。メトロは1.5等地の存在を知っている。/一方、東京都などの担当者が、どれだけ認識しているのか疑問

親会社が大手町とかにあっても、子会社や孫会社とかが浜松町とか四谷とか飯田橋とか、「1.5等地」に立地しているケースって、結構あるんだよね。

一見派手な「丸の内再開発」とか「ヒルズ」とか「ミッドタウン」とかが注目されるけど、こういう地道な「千代田区や港区の1.5等地オフィススプロール現象」は、もっと都市工学者が研究すべきテーマだと思う。