図書館同士で蔵書整理しろ

4月4日
図書館の本も『読まれる本』と『読まれない本』があった/以前は『読まれない本は、トコトン読まれなかった』為、『廃棄』もしやすかった。所謂ロングテールの先っぽ/ところが、図書館蔵書ネット検索の普及で、『ロングテールの先っぽの図書』も結構借りられるようになり、下手に『廃棄』できなくなる

で、日経東京版によれば、『多摩地域の図書館同士が連携して』、『ロングテールの先っぽの蔵書』を『どこかの図書館が1冊だけ保存し続け、他館は廃棄』することで、『なるべく先っぽの蔵書を1冊は確保する』体制を作るらしい

この取組は非常に面白い取組なので、多摩地区だけ適用するのは勿ない。日本全国の図書館同士で連携し、ロングテールの先っぽ蔵書については『(国会図書館を除く)公立図書館のどこかが、1冊は確保』し、『他館は廃棄』することで、先っぽ蔵書収容数を日本全体で確保すべき

納本制度があるから、国会図書館は確実に確保されてる筈だから、別にそんな体制不要でしょ?」な意見もあるが、公立図書館だと「貸出」してくれる。国会図書館だと貸出してくれないからなあ。

東京都内の公立図書館同士は協定結んでるから、杉並区民が、杉並区の図書館窓口で「板橋区の蔵書」とか「八王子市の蔵書」を「貸出してもらえる」んだよな。自宅でゆっくり読書することが可能。国会図書館蔵書だと自宅読書は不可能。

だから、この相互貸借協定を全国に広げて、「世田谷区図書館の窓口で、函館市図書館の蔵書も、新宮市図書館の蔵書も、福岡市城南区図書館の蔵書も、それぞれ借りられる」ようにすれば、ロングテールの先っぽの蔵書を「全国で1冊だけ」に出来る

「カーリル」で都内図書館横断検索掛けると、結構マイナー本でも、「世田谷図書館に1冊、足立区図書館に1冊、東久留米市図書館に1冊、計3冊あります」なんて状態だったりする。この場合に、世田谷区と東久留米市は廃棄して、足立区の蔵書だけ生かすとか。

@poyopoyochan 他市図書館の本を取り寄せて、自宅読書している自分からすれば、貸出してくれない国会図書館は意味ないのです。

@poyopoyochan 性悪説に立てば、市民貸出図書は「なんらかの事故」に遭う可能性は否定できないので、アーカイブの保存の観点から、国会図書館は「最後の砦」として、館外貸出はしない方がいいような気がする

その前に蔵書の電子化を進めりゃ、こんな取組は不要なのかも。

4月5日
もっとも、都内公立図書館も「廃棄」する位なら、蔵書不足に悩んでいる地方中小図書館に、そのまま寄贈する方がマシな気がする。確か、寄贈で成り立ってた公立図書館って、無かったっけ?

@boreford 「何日までに、その本を!!」という場合の為の国会図書館では?/費用の点は、暴論ですが「年収に応じて、図書館利用料を徴収する」に図書館法改正すべきだと思ってる。年収500万円以下は無料、500〜1,000万円は年会費有料、年収1,000万超は年会費+都度利用料

図書館は「知を再配分する場」なのに、現状は多分「割と高年収な人ほど、図書館リテラシーあるから、図書館を活用しまくって」いる。むしろ知の累進が強化されている/その是正のためにも、高年収な人の図書館利用に制約を課し、高年収人は「図書購入」に誘導すべし

自分は「函館市図書館が蔵書している、20年前発行の函館の地元に関する本」の類を「都内の図書館で借りられる」のなら、手数料(=送料)が数百円程度掛かっても、多分借りると思う。そういう本はAmazonでも入手困難だし、国会図書館には蔵書しているだろうが貸出してくれない

ものの喩えに「函館市」を挙げただけであり、「盛岡市」も「松本市」も「枚方市」も「熊本市」も、自分は関心ある。そういう地理オタクニーズを、有料でもいいから満たしてくれるサービスキボンヌ

因みに「区立図書館同士の相互貸借制度」、都内の図書館ユーザーの中でも、知ってる人は少数派なんだろうな。実際、妻は知らなかった。/その意味では、自分は「図書館リテラシーが高い」のかもしれない。

都内の図書館って、「徒歩圏内に存在する高密度網」「蔵書数の豊富さ」「蔵書の相互融通」「貸出可能数の多さ」等々で、「地方の図書館と比べたら、異次元なまでに究極進化した図書館網」だわな。しかも、それを高年収な都民が使い倒してる/地方民との「知の格差」は累進強化されるわ。

自分は割と格差是正論者なので、「23区の図書館は、(高年収な都民から)利用料を徴収して」、その原資で『地方の知のインフラを強化』すべきだと思う。地方のセブンイレブンで、公立図書館蔵書の貸出取を『無料』で行うサービスを展開するとか。

実際、年収1,000万円プレーヤーが、自腹で本買うカネがあるにも関わらず、図書館リテラシーを駆使して、図書館蔵書を吸収して、ますます知的にパワーアップしてるのは、『違うんじゃないかな?』と思う。

昨日の「東京と地方の、図書館インフラの圧倒的な格差」、社会学者は研究テーマに格上げすべき。/というか、図書館関係者こそ、この「絶望的な図書館格差」を発信すべき

http://inakaseikatsu.blogspot.jp/2012/09/blog-pst_29.html… 『鹿児島最大の鹿児島県立図書館は、首都圏の小さな区立図書館と、規模は大して変わらない。これが最大のカルチャーショック』

「東京と地方の図書館格差」で検索しても、ヒットするサイトは5つ程度しかない。一番上に来るのは、自分の問題提起投稿/つまり、「東京と地方の図書館格差」は「世の中的には、問題として知覚されていない」/そのこと自体、関係者が問題とすら感じてないこと自体が、最大の問題

地方住民は、「図書館がない生活が当たり前の日常」だから、「図書館がない、ということが、べつに不思議でも何でもない」、「問題たと感じる感覚すらない」

地方図書館は、是非イオンモール内に「出店」すべき。まずは「地方人の生活動線の一角に出店して、存在を認知してもらう」ことから始めるべき

図書館の品揃えについてネットサーフィンしていたら、『雑誌の品揃えが少ない!』と(書籍購入費を減らされた)図書館にクレーム入れている利用者の話が載ってた。図書館における雑誌ニーズって、相当多いのか?

小規模書店とかだと、雑誌の売り上げって過半数にも達するんだな。雑誌なんか『キオスクで買うもの』というイメージしかないのだが・・・

日本の出版点数は8万点。一方で日本の公立図書館館数は3,000館。なので、日本の各公立図書館が『連携して、全国で最低1冊だけ保管し続ける』としても、毎年各図書館に27冊ずつ蔵書を増やさないといけない計算になる。