関係者の中での「こんなの常識」は、外に通用しない

一行ネタ/関西の中小企業に「新電力を知ってますか?」と調査したところ、55%の企業が「全く知らない」と回答したらしい。関電の値上げで困窮している筈の関西エリアでも、実は新電力の知名度なんて、こんなものらしい。

自分も少し電力改革についてはスタディしていたので「新電力の知名度は、一般個人は兎も角、コストにシビアな企業の場合、知名度は7割、8割はあるだろう」と思っていたが、いささか意外に感じた/結局、関係者の「こんなこと、世間一般は皆知っている」という思い込みは、思い込みでしかないんだよね

例えば、マンションを仕事にしている人、或いはマンション「マニア」な人から見れば、「プラウドというマンションブランドは、世間一般でも、7〜8割の認知度はある」と思い込んでいると思うが、実際には、無作為抽出した首都圏市民に調査したら、「知ってる」と回答する市民はせいぜい3割だろう。

分譲マンション住まいな人から見れば、大規模修繕に備えた「修繕積立金・修繕積立基金」の存在は「常識」だが、それって日本国民全体の「常識」でも何でもないから。そういう常識を持ち合わせてない一般市民が、「マンションの大規模修繕は数億円掛かり、皆負担に苦しんでる」なんてデマを信じる訳です

住宅設備とか住宅性能辺りも、「導入済な人」と「そうじゃない人」の常識の断絶は深刻な訳で、昭和な戸建に住んでいる人は「家の中は夏暑く冬寒い」というのが「常識」になっちゃってるからなあ。最新の注文住宅だと、「家中どこでも一定温度」なんてのがある、と言っても信じてもらえないだろう