備忘録・学研ココファン

★学研グループについて
・教科書からヌードまで手掛ける、総合出版社
・出版/塾/学校・園/ココファンの4事業 
・会社として、利益の全てをココファン(高齢者、子育て支援)に投入
・5年内に、
 「学研と言えば、出版だよね」じゃなく「学研と言えば、サ高住だよね」と言われるようにしたい。

★36年前(1980)、未就学児数と65歳以上シニアの数が逆転(P153参照)
・20年前、未就学児数と75歳以上シニアの数が逆転
・そして2014年、未就学児数と要介護シニア数の数が逆転(世界初)
この数十年で、日本は一気に3つの「逆転」を経験した。

★全国で高齢者施設を約100サイト展開(P153参照)
・東アジア、アセアンでも現地法人設立済、近日サービス開始

★(民主党時代に)前原大臣、長妻大臣に弊社が提言して、「高齢者住まい法」が改正された。
 「サ高住60万戸整備」へ
 現在、19万戸まで達している。

★保育園は10拠点づつ増やしていくが、1人採用するのに100万円掛かる。そこが大変。

★ココファンのナーサリー:「保育園」と「幼稚園」の「いいとこどり」。株式会社では唯一。
・保育園のメリット=長時間預けられる。生後57日目から預けられる
 (その分、教育機能が弱い)
・幼稚園のメリット=カリキュラムがしっかりしていて、文字教えたり、数も10まで教えてる。
 プレ小学校として、教育期間の役割
 (その分、預かる時間は短い。3歳からしか預かれない)

★学研:全国の保育士向けに雑誌作ってる(P155参照)。保育士の「マニュアル」になってる。
 各種教材、玩具、グッズも作ってる(学研アプローチ)
 それをナーサリーで実践している。
・細かい工夫例
 トイレの前に、靴をかたどったビニールテープを貼る
 そうすることで、子供たちは自然とトイレの前で靴を脱ぐようになる。

★「小1の壁」「小3の壁」がある→ココファンキッズで対応(P156参照)
・保育園:今後5年で整備される。その後は過当競争になる。
 →学研は学童施設へシフトしていく。78箇所作っていく

★待機児童対策:2019年までに目標「40万人分」だったのが、
 前倒しで「2017年までに40万人」に
 現時点で「20万人」を達成していて、道半ば(P157参照)
・待機児童対策の建て付け:自治体が計画を策定し、国がそれに対して補助金を出す
 →自治体によって、補助金率が変わってくる

★待機児童数:H26迄減っていたのに、H27に増えている(P158)
・待機児童:横浜市は努力して「ゼロ」にしたのに、その直後に何千人も出てきた。
 待機児童数は現状2.5万人だが、潜在的にはその30倍いる?
・待機児童:首都圏で6割占めている
・待機児童:アベノミクスで女性就業が増えた影響で、増えている(P159)
 「子供を預けられる、との期待向上で、潜在待機児童の顕在化」

★待機児童:年齢的には「0〜2歳」に集中
 →国は、「0〜2歳」にフォーカスした、小規模な「地域型保育」を新たに制度化(P160、161)

★保育士不足が深刻。資格を持ちながら働いていない60万人を、いかに働かせるか?がカギ(P162)
・保育園:55%が「1施設のみ」の運営→「出世」がない、キャリアアップしない(P163)
 (複数施設運営なら、「グランドマネージャー」とかへの出世の道があるが、1箇所だけだと「園長」でアガリ)
 「ある程度働いて、結婚して辞めていく」のがフツーの社会になっている。
・また、株式会社運営率も1.5%。殆どが「非営利」の経営。
 もっと「株式会社経営保育園」が広がらないと、日本の保育園は広がらない。
・P163下の表、「保育園施設数ランキング」
 この表(2014年9月期)では1位がJPホールディングス、学研ココファンは10位になってるが、
 現時点では弊社は7位程度にランクアップしている筈。
 この表の1〜9位の会社は全て保育園「専業」であり、学童とかシニア施設も併営しているのは学研しかない。 
・この辺の企業は、多分3年以内に淘汰されるだろう。

★保育園:ハコへの補助金は物凄い(P163)
 エピソード:デイサービスが6,000円/坪で借りていた隣で、保育園が12,000円/坪で借りている。
 「なんでそんな値段で借りるんだ?」と聞いたら「うち6,000円は補助金が出るんです」
 「保育園価格」が存在する。補助金が違うところへ流れていく

★デイサービスと保育園の複合施設の場合、供食施設をまとめられれば合理的だが、まとめられない。
 補助金ルールがガチガチな為。
 ファミレス担当者が、供食施設を見学して、コメント
 「大変非効率。290円のミラノドリアが、ここで作ると1,000円してしまう」(P163)

柏市長にお願いされて、柏の葉キャンパスに保育園作った。
 周りは分譲マンション(賃貸ではない)
 →幼児が一斉にトシを取っていく。
 保育園ニーズは少なくなり、次は学童ニーズ、学習塾ニーズとなっていく。
 ゆくゆくは高齢者施設ニーズになっていくか。

★学研はナーサリー以外にも「学童」「高齢者」等、メニューが豊富で、
 その場所の推移に適応できる。
 学研とデベで、ベストマッチを組みたい。

アベノミクスの「新・三本の矢」、これは3年前の「学研・中期経営計画」で発表したものが、
 そっくりそのまま。
 社内では「安倍政権が、当社のをパクッた」と言っている。
・先日一億総活躍の加藤大臣が弊社に来た。
 自分は応対しなかった。菊池桃子が来たなら応対したのだが。
・その席で大臣は「サ高住をやります」と明言されていた。
 189億の補正予算へ。
・従来の政府の方針は「特養をやります」だった。これは地域包括の考えと逆行
 これが「拠点型サ高住」に変更
・学研の複合拠点(拠点型サ高住)は、介護・医療・保育等、全て網羅している。

★肺炎で1ヶ月入院すると、医療費が100万円掛かる。医療費には限界
・特養に53万人が在所しているが、残り50万人が「待機老人」に。
 「95歳の老人が、特養10年待ち」という話もある。
・介護にも「無駄」がある。
 特定施設に在所した場合で、「要介護2」だと、介護保険から20万円給付される。
 が、実際のところ、そういう場合、20万円もイラナイ。

★ココファン日吉(P172,P173)
・2011年の「高齢者住まい法」の法律改正のモデルとなったケース
 同一敷地内に「自立用住戸」「介護用住戸」「クリニック」「子育て」を併設
・土地はURの定借、建物はオフバランス済
ガイアの夜明けでも紹介されたが、近隣がノボリ建てて反対していた。
 「どうせ金持ちしか利用できない老人ホームだ。我々にメリットない」
 →説明会で、「入居金はありません、標準的な年金給付額でも利用できます」と説明したら、
 一転して住民側が「ありがたい」となった。
・隣は三井の分譲マンション
 自分は覆面で、分譲マンションのモデルに行ってみた。
 営業マンが
 「この隣は、『あの』学研がシニア住宅を作ってます。なので、ご両親の呼び寄せに、
  このマンションは最適です」とセールストークしていた。
 また「保育園も、塾も、クリニックもあります」とトーク。いずれも三井が造った訳じゃないのに。
・三井の分マンは、割と高い価格で、即完したらしい。
・高額な有料老人ホームは、首都圏広域から金持ち老人を集めている。
 一方、ココファン日吉は、「半径3キロ圏内」の老人を集めている。

★ココファン横浜鶴見(P173,P174)
横浜市の土地を定借
・上層階(賃貸)は「子育て層」も「自立型シニア」も、同一フロアに住む。
 「301号は子育てファミリー、302号室は自立シニア」という感じ。
 (一般向け賃貸+自立型サ高住)
・下層は要介護シニアが居住(介護型サ高住)
・1階に各種機能
 居宅介護支援/訪問介護/デイサービス/子育て支援スペース/
 交流スペース/商業施設/薬局/クリニック
・1階にローソンが入居してるが、そこのイートインコーナーへは、
 建物内部から行ける
 →イートインコーナーが「交流場所」に。

★UR柏豊四季団地内サ高住(P175)
・地域包括のモデルケース
・現加藤大臣や、当時の野田首相も視察
・土地はURから定借、建物は5〜6月に流動化予定
・併設クリニックは24時間診療
 つまり、ここに入居していれば「入院をする必要が、ない」
 そういうサ高住が、「周辺家賃相場で、住める」

★藤沢SST(P175)
・旧パナソニック白物家電工場跡地、パナ等と共同事業
・この夏に竣工
・「エネルギー供給が出来る街」、そのウェルネスゾーンに進出

★勝どき地区(P176)
・B街区は「勝どき・ザ・タワー」、その下層階に介護やサ高住進出。
・A街区はこれからエントリー、保育所を出したい。