「リアル鬼ごっこ」は、悪くない

9月17日
リアル鬼ごっこ」読破。アマゾンでボロクソに貶されている作品だが、そこまで貶されるべき作品か?/少なくとも「恋空」よりは普通に読めたぞ/「30世紀に絶対王政はありえない」とか「王族に姓があることはあり得ない」とかの批判は、本質的な批判というより、揚げ足取り

リアル鬼ごっこの「馬鹿王」って、普通に考えたらクーデターで転覆されるじゃん、という批判があるが、隣りの国の馬鹿王、金正恩はクーデターされずに政権保ってるし/タイやトルコにあるように、世の中は民主化の方向に流れるとは限らない

「不条理小説」と捉えれば、リアル鬼ごっこはシンプルに楽しめるんだが/金正恩体制下の不条理をテーマにした小説とか、日本の作家は描かないのか?韓国の小説だと、あるのかな?

リアル鬼ごっこ」を洗練させたのが伊坂幸太郎の「ゴールデンスランバー」だ、とされてるが、読後感はそんなに大差ないけどな

リアル鬼ごっこの「佐藤スコープ」って、ポケモンGOみたいなもんだろうな

でも自分が読んだのは文庫本。元々の自費出版版だと日本語無茶苦茶だったのが、相当修正されてしまったらしく、残念

リアル鬼ごっこの作者、山田悠介氏は、今や中高生向けの売れっ子作家らしい。元は引きこもりで自費出版デビュー/ということは、「中高生向けには不条理モノがヒットする」ということかも。売れない売れないと嘆く作家は、参考にしては?

アマゾン見ると、リアル鬼ごっこへの批判ブコメがオンパレードだが、リアル鬼ごっこディスってる人達が、果たして同レベルのストーリーを思い付けるのか?というと、極めて疑問。多分100人に1人も思い付けないだろう