閉経女性過半な「終わった現代」でも、金融資産があるじゃないか

4月2日
しかし1990には1000兆円だった個人金融資産は、今や1800兆円に拡大してるんだよな。国民一人あたり800万円だけ金融資産が拡大/所得が減っても、金融資産が拡大してるなら、そんなに貧しくなってない。偏在は問題だが / “失わ…” http://htn.to/2VH3QPm

国民生活基礎調査の数字を使って「この失われた20年で、世帯年収の平均値も中央値も下がってます」なエントリが流れてるが、高齢化でリタイア世帯が増えてる影響は補正してるのか?

金融資産が「失われた25年」で800兆円拡大してるが、世帯辺り換算だと1600万円、いや2000万円積み増し出来てる、ということなのか/となると、年利5%で投資できていれば、その配当所得で、フローの世帯年収減を穴埋め出来る、ということなのかな?

まあ、「失われた25年」の間でもっとも失われたのは「不動産評価額」だけどな

高橋洋一の本を立ち読みしたが、「高齢化で、一人の老人を何人の勤労者で支えるか、昔は騎馬戦だったのが、今は肩車(老人一人を若者一人が支える)だから、年金が破綻する」のロジックはオカシイ、のエピソードが納得

高橋洋一曰く、「勤労世代が、所得水準を年収平均400万円から、500万円なり600万円にアップさせれば、肩車の年金構造でも乗り切れる」とのこと。但し、前提としては、老人世帯の年金受取額は200万円から変えない、という前提

司馬遼太郎の維新モノとか読んでると、世代構成の若さに気付く。伊藤博文とか高杉晋作とかは、幕末当時は僅か20台の青年/小説で読んでも、ドラマにしても、その辺の「若さ」は果たして伝わってるのか?30台の俳優が演じた時点で、若さの伝わりが鈍る

今の日本の平均年齢は46歳らしい/幕末の日本の平均年齢は何歳だったのか?/手元に資料がないが、現代アフガニスタンの平均年齢は18歳らしい/となると、多分当時の日本人の平均年齢も、20歳行くか行かないか程度だろう

今の感覚だと、20台で活躍する伊藤博文とかは「若すぎ!」となるが、平均年齢が20歳に達しない社会だと、20台での活躍は「当たり前」なんだろうな

以前「日本人100人の社会」をイラストにして、喫煙者禁煙者比率を図示してたエントリあった/そのイラストの「大人子供比率」の分かりやすさが秀逸だった/現代日本と幕末日本で、100人中で20台が何人か30台が何人か60歳以上が何人か、イラスト説明あれば判りやすいのだが

日経文化欄を見ると、「20台で夭逝した、19世紀の天才芸術家の○○を紹介します」な記事を見かける/19世紀以前の芸術家の場合、いや政治家も、後世に名を残せるか否かのポイントは「長生き出来るか否か、せめて40歳まで生きれるか否か」なんだろうな

早世してるのに後世まで名を残してる芸術家文学家って、例えば正岡子規とか宮沢賢治とかか/正岡子規とか宮沢賢治が80歳まで生きていたら、どこまで活躍できていたのか、興味ある

日本人平均(つまり、男女平均)だと平均年齢46歳だが、女性だけの平均だと、間もなく平均年齢50歳に達するらしい/非常にセクハラなツイートをすると、「閉経した女性が多数派の社会」って、生殖学的には、終わってる

医学の進歩で生死寿命が伸び、今は健康寿命を伸ばそうとしている/今後は「生殖可能年齢を伸ばす研究」を日本は進めるべきなんだろうか。55歳女性でも生殖可能にして、「生殖可能な女性比率を多数派にする」的な。

まあ、平均寿命40歳な社会より、平均寿命80歳な社会の方が、2倍は幸せなんだろうな、とは思う/平均寿命80歳な社会の大人は、平均寿命40歳な社会の大人より、生涯可処分時間は、2倍じゃなく20倍200倍はあるだろうから、生涯可処分時間を活用した文化が花咲く

前にもツイートしたが、夏目漱石って、本格デビューは40歳の頃(朝日新聞入社)で、死ぬのは50歳頃で、活躍期間僅か10年なんだよな/現代人で旧帝早慶出身者が、60歳定年の時に文壇デビューしても、夏目漱石と同じ活躍は可能。10年経ってもまだ70歳

幕末の「活躍の主力が20台」てのは、現代社会で言えば「プロ野球」とか「大相撲」ということなんだろうな。現在社会だと芸能界ですら、活躍の主力がロートル化してる/SMAPなんてもう40台だし

自分が以前から主張してること/「日本人は老後の生活を悲観し過ぎ」「日本人シニア男性は、経済的に不安ない筈の人ですら働きたがる。家庭に居場所ないから」「子無し孫無し相続が増えるなら、相続法を改訂して子無しの法定相続を国庫帰属にすれば、金融資産の半分900兆円を国は回収できる」

例えば一部上場企業を勤めあげ、退職金もあって60歳になって金融資産が5000万円。65歳以降なら厚生年金が年250万円。こんなスペックの人(多分、一部上場企業勤務者の3割)でも、60歳から65歳の間を働こうとするのが今の日本

自分が先述の立場なら、60歳から65歳まで年400万円生活しても、65歳時点で3000万円残ってるから、60歳でリタイアしても構わない、と判断してさっさとリタイアするけどな/こういう立場の男性が、60歳になってからもなお、会社に嘱託として居続けるのは、家庭に居場所ないからだろうな

三菱電機の役員で年収1億な人が20名いるらしい/自分がもし、幸いにも三菱電機の年収1億な役員を引き受ける幸運に恵まれたら、2年間役員やって2億円貯めたら、さっさとアーリーリタイアするけどな/日本の企業社会には、なぜアーリーリタイアする企業役員が皆無なのか?

日本の不思議さは、「日本の財政・社会保障は、そんなに悪くない」という情報が、何故かリベラル側じゃなく保守側(高橋洋一とか)から出てくる点。何故リベラルは社会保障に悲観的なのか?

「年金ヤバイ、老後ヤバイ」という情報がマスコミに多いのは、ある意味当たり前であって「そういった方が、雑誌が売れて視聴率が上がるから」/ライフネット生命の出口氏が、そういうコメントを期待する記者に対して「年金は破綻しませんよ」とコメントして、がっかりさせて記事がボツになると言ってた

沖有人が「賃貸がいいか?分譲がいいか?」な記事をいつもマスコミが取り上げ、なのに「ケースバイケースで、なんとも言えない」な結論になるのは、「マスコミがそのネタを永遠に使い回したいから、結論を歪めてる」とダイヤモンドで言ってたな。/「実際の結論は明白で、分譲の圧勝」らしい

単純に明治維新の頃と今とで、世代構成比較したら、今は「平均年齢が20歳→46歳」で「閉経女性が過半数」という「終わった社会」に見える/だから「社会保障や老後も終わってる」と解釈しがちだが、溜め込んだ金融資産ストックとか、子供がいなくて宙に浮く相続財産をみれば、違った景色が見える

まあ「20台でも活躍できる幕末」と比較したら、「60台、いや70台でないと活躍できない経団連」というのは、確かに老害ではあるな/東芝にしても、東電にしても、いっそのこと、(20台とは言わないが)30台から社長を抜擢してはどうか?