15歳離れた世代のモノの考えは理解しずらい

10月1日
野坂昭如後藤田正晴をインタビューした本を読んでる/野坂昭如って、父親が新潟県副知事で、自身も新潟高校出身なのか。初めて知った/「火垂るの墓」で、神戸出身のイメージが強いのだが/ならば、83年総選挙で、新潟3区から立候補したのも、あながち地縁ゼロでもなかったのか

で、野坂昭如が面白いこといってる。「自分と同世代、そして自分より30歳上の世代、そして自分より30歳下の世代の考えてることは、何となく判る。自分の親や子供を見れば判るから」「自分から15歳程度上の世代、或いは自分から15歳程度下の世代、彼らがどういう感覚なのか、これが判らない」

後藤田正晴野坂昭如から16歳年上で、だから彼の戦争感などが、野坂には「判らない」らしい/その譬えで言えば、自分は安倍晋三世代と15歳程度離れてるから、彼らの世代感は「判らない」

そして、自分から15歳程度離れた世代、概ね30代前半世代、この辺が「自分が判らない世代」なんだろう。彼らのパソコン環境ネット環境、あるいはバブルやバブル崩壊との関わりがどうだったか、肌感覚では「判らない」

これが10代前半、21世紀生まれ世代の感性なら、まあ判る。自分の子供を見ればいいから/この「半世代のズレ」は、なかなか難しい

野坂が「半世代のズレ」にこだわってるのは、半世代ズレると、戦争への関わりかた、そして戦争への考え方が「大きくズレるから」だそうだ/バブル経済、デフレ経済とかの関わり方、あるいはネット社会との関わり方も、半世代ズレると全く違ってくるよな

小堺一機もそう言えば、「僕たちは大将(萩本欽一)やビートたけしと、丁度半世代ズレてる、世代の狭間なんです」的な話をしてたなあ

ところで、自分が小学生の頃に、「みーんな悩んで大きくなった。ソッソッソックラテスか、プラトンか〜」なんてフレーズが流行ってたのを覚えてる。しかし何のセリフだったか、知らない/野坂昭如ついでに、野坂昭如ツイッター検索したら、野坂昭如自らプラトン歌ってた。40年ぶりに疑問が氷解した

後藤田正晴警察庁長官を勤めてたから、天皇行幸には必ず「お供」をしていた/昭和天皇は、「警視総監と、警察庁長官の違い」を最後まで理解出来てなかったらしい/でも、警察庁長官より警視総監の方が偉い、と誤解してる一般人って多そうだよな

野坂昭如プラトン歌ってた頃にロッキード事件が起こってて、後藤田正晴インタビューでもロッキード事件について野坂が聞いてるのだが、自分はロッキード事件は「判らない」。単純に「当時は小学生になりたての頃で、事件の構図なんて、さっぱり判らなかった」から。

自分の中では、キングオブ贈収賄事件といえば、ロッキード事件じゃなくてリクルート事件の方だった。大学生の頃だから、よーく覚えてる/これも世代効果なのかもね。自分より15歳年上の世代なら、キングオブ贈収賄事件はロッキード事件になるだろう

逆に、自分より15歳下の世代だと、リクルート事件なんて「よく知らない」訳です。