防火管理者講習を予定者しか受けさせない東京都

2月3日
甲種防火管理者講習なう/東京消防庁防火管理者講習の問題点は、「防火管理者に選任予定者」じゃないと「防火管理者講習会の受講資格がない」こと。他の道府県の場合は、「今すぐに防火管理者になる予定がない人でも、受講できる」のに

例えばマンションとかで、区分所有者の誰かに防火管理者の資格取らせても、その人がマンション売っちゃうこともある訳で、複数人に防火管理者資格を持たせておいた方が、マンション管理組合としてはリスクヘッジになると思うのだが、東京消防庁の受講申込の建前は「防火管理者選任予定者に限ります」

そもそも共同住宅防火管理者選任、消防計画策定って、殆どザル法なんじゃないか?確か都内のマンションの8割が防火管理者無選任というニュースがあった

因みに自分は、「共同住宅区分所有者で、防火管理者にならなきゃならない」と嘘をついて東京消防庁防火管理者講習申し込んだ

歌舞伎町あたりの雑居ビルで、消防法に違反してない建物って、1割もないのでは?/そもそも、ビルオーナーとか店主とかに、「消防法を遵守しよう」という意識がゼロだもんな。「なんとかして消防査察をごまかしたい」という発想

だから、雑居ビルオーナーとか店主とかの「良心」に期待するような消防政策は無意味で、査察をいかにマメにするか?の性悪説でしか、大宮のソープ火災みたいなのは防げない。/韓国みたいな「査察パパラッチ」システム導入も一案

消防思い出しネタ/落語家が、寄席会場に非常誘導灯があるのを見咎めて、「こういう不粋なものを、寄席会場に強制するのが、日本のお上の悪いところ」と痛烈に批判/このような落語家がいる限り、日本から火災は無くならない

そもそも、共同住宅に対して、事業所を前提とする防火管理者制度を当てはめるのが、制度設計として間違っているのては?/共同住宅に対する防火システムの構築は、何らかの形で必要なんだろうが、現状の防火管理者システムがマンションに合ってないのは事実

防火管理者は、建前としては「その組織でエライ人」が就任するのが、消防法の建前/上下関係がしっかりしている事業所ならそれでいいが、「単にくじ引きで理事になっちゃった」的なイヤイヤ理事が引き受ける防火管理者に、住民との間に「上下関係」なんて無いから、うまく行かない

ただ、最近の日本の火災死亡者の分布から考えたら、火災予防対策を「雑居ビル、風俗ソープ、老人施設身障施設」にウェイトを置いて、逆に共同住宅への火災予防対策はもう少し軽くしてもいいのでは?とも思う

あと、マンションの8割が防火管理者未選任なのは、5000円程度掛かる「甲種防火管理者講習の受講料」を誰が負担するのかで揉めるから、という理由もあるのでは?本来なら管理組合負担にすべきなのに、それに納得しない住民がいたりとか

なので、「元々職場で防火管理者資格を取らされた」的な区分所有者がたまたまいたら、その人に防火管理者を押し付けて、その人はマンションの永久防火管理者になる。そういう人が見つからないマンションは、そのまま防火管理者不在が続く的な。

思い付きネタ/よく「消防実験」とかで、ダミーの家を建てて、そこで人為的に火災を起こして、火の回り方とか検証してるが、いちいちダミー建物を建てる費用が勿体無い/限界集落の廃屋とかを、そういう消防実験の実験台に活用できないのか?

一行ネタ/犯罪をテーマとした小説とかドキュメント番組は多いが、火災をテーマとした小説とかドキュメント番組が少ないのは何故?/大規模施設とか工場とかでの火災(防火)をテーマとしたパニック小説とか、もっとあってもいいのに、少ない

2月4日
東京都の防火管理者講習の件だが、係員曰く「資格マニアの受験を防ぐ為、実際に防火管理者に就任予定の人しか講習受講を認めない」と言ってた/でも、資格マニアであろうがなかろうが、防火管理者有資格者か増えた方が社会全体には有益では?

@Uraki_JP 東京都以外だと、日本防火・防災協会が主催する講習会に参加になりますが、この協会は「誰でも受講できます」となってます。但し、開催頻度は東京都より少ないです

消防計画と言えば、自治体によって雛型を用意してるところがあるが、これが自治体によって「厳し過ぎる」ところと「ザル」なところに判れるのが面白い。自分が観察した範囲内では、東京都と徳島市の消防計画雛型が兎に角厳しく、岐阜市はザル