行政の啓蒙は絡め手から攻めよ

4月1日
行政の市民に対する啓蒙って、大体が「○○は健康にいいから、しましょう」的な、ストレートな啓蒙法。ストレートな啓蒙は、市民側が「あまのじゃく心理」に陥ったら逆効果。/あまのじゃく心理とは、「行政がそんなこと言うのはウザイから、行政の啓蒙とは逆のことをしてしまえ!」という心理行動

図書館で読んだ本の中に、巧妙な啓蒙作戦が載っていて目鱗/パルマンティエは近世フランスの農学者。彼はフランスに飢饉に強いジャガイモを普及させたかったが、なかなか普及しない/そこでパルマンティエは逆張りの啓蒙作戦を実施

パルマンティエは農園にジャガイモを植え、監視員を付けて、「この農園は王侯貴族向けの美味しい食物を植えている。お前ら平民はとっとと立ち去れ」と看板を設置。昼間、監視を厳重にして、「如何にも美味しい食物なんだろうなあ」と平民に思わせる

で、昼間は厳重に警備するが、夜になると警備を全面解除。「王侯貴族の美味しい食物」は、夜になると盗掘され放題。/かくて、王侯貴族の美味しい食物ジャガイモは、広く平民に普及。勿論、パルマンティエは「わざと、盗掘させた」のである

つまり、ストレートに「ジャガイモを食べましょう」な啓蒙活動だと、全く普及しなかったのを、「平民の、王侯貴族への憧れ」を逆手に取って、実に上手く啓蒙が成功したのである/現代の行政の啓蒙も、この手法を取れないのか?

昭和な時代だと「田園調布!」「成城学園!」と世田谷な戸建てがアッパークラスの憧れだったのが、今は都心タワマンが憧れになった/これも、アッパークラスのロールモデルの住む所が変異した影響があるんだろうな/田園調布って、長嶋茂雄の影響が大きいだろうし、タワマンはホリエモンの影響大