池上彰「ニュースの読み方 使い方」

6月17日
池上彰によると、新聞国際面の記事の大小は、外信部デスクの判断が間違ってることもあって、「重要なニュースがベタ記事扱い」というのが案外多いらしい。アメリカに強い外信部デスクが担当だった場合、アジアニュースの軽重を判断出来なかったりするらしい。

池上彰によれば、「判りやすい文書」にするには「接続詞を極力使わないこと」らしい。「それで」とか「そして」とかを多用してると、文書が幼稚になるらしい/ツイッターという140字制限の文書文化だと、人々は自然と「接続詞を使わなくなって」、文書が上手くなる?

池上彰は記者時代、現場からレポートする際に、「『つかみ』をどうするか」に苦心したらしい。「はい、現場です」という凡庸なつかみだと視聴者に受けない/「まだ火災の匂いが立ち込めてます」とか、ファーストインパクトのつかみで視聴者の関心を惹き付けるのが肝心

池上彰「役所による外国語の日本語訳には気を付けろ」/「連合国」と訳すべきところを「国際連合」と「意図的に誤訳した」外務省は「世紀の誤訳」らしい/そんな感じで役所は公然と誤訳する。「PKO」は「平和維持作戦」と訳すべきところ「平和維持活動」と誤訳された

ワイドショーでの「フリップによるプレゼン」の効果も池上彰は言及。わざと「ペロッとめくれるところ」で隠しておいて、司会者がペロッとめくって説明。ベタな方法だが、効果ある/この「フリップにペロッとめくれるところを貼り付けておくプレゼン」って、やはり、ニュースステーションが元祖か?

池上彰「子供ニュースのフリップ、紙芝居、細かいところを気を付ける必要あり」/例えばフセイン大統領が若かりし頃首相襲撃で足にケガをした。その紙芝居を作る時に「右足のケガで紙芝居を作った」が、実は左足をケガしてたので「あわてて紙芝居を作り直した」

クリントン大統領の紙芝居を作った。しかし「右利きで紙芝居作った」ので、あわてて左利きで紙芝居作り直したらしい。/クリントン大統領は左利きなのか。知らなかった

以上、池上彰「ニュースの読み方使い方」新潮文庫から