金融資産多い老人ほど、潤沢に年金貰ってる

6月27日
「高齢化で金融資産が取り崩されて減少する」と言われてたが、実態は大前研一がいう通り「年金支給額からさらに金融資産を積み上げてる」(消費額が年金支給額を下回ってる) / “個人の金融資産1829兆円 過去最高に(3月末時点) | …” http://htn.to/Ux5NFF6

実際、金融資産が5000万円、不動産資産5000万円な65歳夫婦をイメージしてみると、彼等の厚生年金支給額は、妻側の給付分とか3階部分とかもあって手取り年間300万円程度あったりする/彼等は老後不安から年間240万円しか使わなかったりすると、毎年60万円ずつ金融資産が積み上がる

6月28日
恐らく、高齢者の「年金支給額」と「金融資産総額」の間には強い正相関があると思われる。つまり「金融資産の多い高齢者は、年金受取額も多い」/逆に、金融資産ゼロみたいな貧困高齢者は、厚生年金じゃなくて国民年金だったり、3階部分が無かったり、揚げ句年金未払いだったりして支給額が少ない

だから、元々金融資産リッチな高齢者は、消費額以上に年金を受け取ってしまって、益々金融資産が膨れ上がり、金融資産プアな高齢者は、年金支給額以上に消費せざるを得なくて、なけなしの金融資産を食い潰す

なので、根っ子の問題として、「現役世代年収にほぼ比例させる形態の年金支給額が、本当に妥当か?」という話になる。ラディカルな解決案としては、「年金支払額に無関係に、年金支給額を一律にする」という累進課税的な案もある

高齢者の金融資産総額と、年間消費額、日本では「金融資産が多くても、そんなに年間消費額を増やしてないのでは?」との仮説を持ってる。アメリカとかと比較すると、明白に「金持ち高齢者が、消費しない国ニッポン」になってると推察

というか、金融資産リッチな高齢者は、持家率が高くて、家賃負担がゼロなので、「金融資産リッチな高齢者の方が、金融資産プアな高齢者より、年間消費額が少ない」という逆転現象が発生してる可能性もある

かくして、65歳時点で金融資産5000万円だったのが、85歳時点で6000万円に「増えてしまって」、その時点で相続が発生して、子(60歳)が「うちの親父、なんでこんなに抱えこんでたんだ?」とため息つく、ということになる

高齢者世帯の金融資産の多寡と、年間消費額の相関を調査したレポートとか、存在しないのか?

ここからは推察だが、「老後の年金が危ない!」のようなマスコミ報道の「お陰で」、日本の「小金持ち高齢者クラスタ」は、本来300万円/年消費すべきところを240万円/年に消費額を抑えこんでるんじゃないかと。

夫婦で毎年ヨーロッパ旅行を楽しんで、2人で年間60万円。なので、小金持ち高齢者は、「毎年夫婦でヨーロッパ旅行行けるのに、その分を我慢してる」ようなイメージ

「金融資産の高齢者偏在」というのは、恐らく日本オリジナルな問題なんだろうな。アメリカとか中国とかも金融資産は偏在してるんだろうが、持ってるのは「40代、50代の起業家」というイメージ/アメリカとか中国の金融資産持ちはカネを消費するのも上手。日本の高齢小金持ちは、カネの使い先を知らない