狭山事件

7月12日
佐木隆三狭山事件の本を読んでるが、狭山署長が民間人である筈のPTA会長に、誘拐の事実を告げて、捜査への協力求めてる。そのPTA会長は中学校を訪ね、教師に「卒業生の書いたものを出せ」と要請。脅迫状の筆跡と、元同級生の筆跡が一致するか、PTA会長なりに「捜査」するつもりだったらしい

現代の常識では、「警察が記者発表前の事案を民間人に話す」なんてことは絶対にありえなく、ましてや民間人が警察官気取りで「捜査」するなんてことは益々ありえないが、昭和38年の日本(埼玉県)では、実際にあったということ。現代とは警察小説の在り方も全く違う

警察が「民間人に協力を求める」具体的内容、例えば「身代金受け渡し場所の近くに前線基地を設けさせてくれ」と民間に協力要請/狭山事件当時はそのような民間協力を要請してたが、現代だと、前線基地はどこに設けるのか?警官の家とかを前線基地にするのか?

新聞社だと、身代金誘拐とか人質事件とか発生すると、近くの新聞販売店を前線基地にしたりする。身代金誘拐とかだと、報道協定で、本来なら新聞販売店にも詳しいこと言えない筈だが、その辺は「あうんの呼吸」らしい

昭和38年当時、狭山署の逮捕状請求に対応するのは小川簡易裁判所なのか。鉄道沿線が違うし、全く遠いじゃないか/つか、埼玉地裁の方が小川簡易裁判所より近いのでは?

ごめん、「わざと」小川簡易裁判所に被告人の逮捕状請求したんだな。新聞記者の張り込みを避ける為だったらしい/逮捕状請求って、最寄の裁判所「以外」でも、出来るんだな

狭山事件、養豚所の飼犬が吠えなかったから、「日頃養豚所に出入りしている奴が犯人」という推理が成り立ったらしい/そもそも論だが、犬という動物は、「顔見知りには100%吠えなくて」「顔見知り以外には100%吠える」ものなのか?

せいぜい、「顔見知り以外だと吠える確率が、顔見知りで吠える確率より、10〜20%ほど高いだけ」という程度の差でしかないのではないか?/犬の吠える・吠えないが、裁判の証拠能力を構成するほどの精緻なものとは、思えない