保守二党論は妥当か?

http://blog.goo.ne.jp/josemary/e/89b3ef6e22555ee744e5fe57f372b6b4
の中で、民主党のいわゆる「自民党A'論」もとい「保守二党論」の限界を
説いています。

>それと、二大政党志向の限界というのを認識しておく必要もあるか
>と思われます。自民党があくまで保守(頭に「新」の字がついてき
>ましたが)であるという前提のもとでは、たしかに民主党はリベラ
>ルを標榜するのが有効かもしれませんが、そのための人材が民主党
>にどれほど存在するのか?私には菅直人氏他ごく少数しか思い浮か
>びませんですね。旧社会党民社党から来た方々はまた別のタイプ
>の存在でしょうしね。そうした問題と、まだ日本で欧州型のリベラ
>リズムの需要が必ずしも世論として高まっていないという問題もあ
>るでしょうが。

>むしろ、民主党の多数を占め始めた若手議員は、保守二党論者でし
>ょう。そうなると政権交代は限られた条件でしか生じえないと思わ
>れます。つまり、現政権のマンネリ化か、あからさまな失策に乗じ
>るしかないのではないでしょうか。現状はそうした条件下とはいえ
>ないでしょう。

明快な対立軸が存在しない場合、「与党・保守A党」に対する
「野党・保守B党」の存在意義は
1.保守A党に「いつでも政権交代させられる」という
  プレッシャーを与え続け、政権運営に緊張感を与える
2.与党失政時の「政権の受け皿」となる。
ということになる。
それ以上でもそれ以下でもない。

逆に言えば、失政がない限り、「保守B党不要論」に
ならざるを得ない。

で、失政なく保守A党が長期与党を維持した場合、
保守B党は政党維持のための求心力も、人材も、組織力も、資金も、
ショートすることになる。
こうなると保守B党は政権の受け皿としてのキャパシティー
喪失してしまい、その能力不足を有権者が嫌気して、
ますます保守A党が支持される、という悪循環に陥る。

⇒失政がそのままなければ何の問題もないが、いざ失政があったときに
政権の受け皿がなければ混乱してしまう。

どうも、日本はこの「保守ニ党の負のスパイラル」に陥ったような
気がしてならない。

解決策としては、多少こじつけてでも「対立軸をでっち上げる」
ことしかないのではないか?