医療ガバナンス学会の「国体」発言の危険性

4月6日

三原じゅん子の「八紘一宇」が問題視される以上に、「国体」発言は問題。一民間人の発言だから、「国体」は問題ないのか?/まあ、シラフで「国体」言う人間だから、棄民政策に違和感なし / “Vol.016 早死のすすめ 〜安楽死尊厳死の…” http://htn.to/eNpfeL

因みに「天皇制」という用語は、「戦後に生まれた左翼用語」らしい。「日本人たるもの、天皇陛下の存在そのものに、疑義を挟むような用語を使うのは不敬」ということ。/その代わりに、体制側が「天皇制」の趣旨で使うのが「国体」。

ポツダム宣言受諾するか否か、最大の論点は「国体が維持されるか否か」。つまり「天皇中心の国家体制が維持されるか否か」が、降伏するか否かの最大の論点だった

で、「医療ガバナンス委員会」とやらは、「老人の安楽死を認めないと、国体が危ない、つまり天皇制が危ない」らしい。因果関係がワカラン

「国体」というのは、体制側にとっては「便利な言葉」。戦前、体制側が労働運動などの社会運動を弾圧する際の格好のセリフは「お前は国体を破壊している!!」/具体的にどこがマズイのか、体制側は一切示さない。だから恣意的に弾圧できた

「老人は長生きすべきじゃない」の文脈の中で「国体」という便利な禁句を使う。老人の生命を奪うという究極の状況、厳格な法手続きが求められる状況下で、「国体」というファジーな用語で思考停止させるのは、極めて危険ではないか、

「国体」と「八紘一宇」って、戦前の二大マジックワードだから。内側には「国体を護持しろ!」と弾圧に励み、外側には「八紘一宇を拡げろ!」と侵略に励む。表裏一体。

尊厳死安楽死の議論はした方がいいだろう。個人的には一部認めてもいいだろう。しかしその目的は「患者の尊厳、苦痛緩和の為」だけであり、それ以上でもそれ以下でもない。/それを「国体の為」という危険なマジックワードを使う人が表れたのが恐ろしい

未確認だが、「国体の為に尊厳死」投稿があった医療ガバナンス学会の責任者は上昌広氏らしい。知人だから敢えていうが、もしこれが事実なら、早急にこの投稿を削除して謝罪すべき