政治ブレーク87・地方の民主党の絶望的弱さ

政治ブレーク87・地方の民主党の絶望的弱さ

(なんでも掲示板 05年09月 投稿済)

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簡単に労組を切ると言うが  投稿者: スルッとKANTO  投稿日: 9月20日(火)19時58分32秒

民主党の表向きの敗因は無党派層の取り込み失敗である。
しかし、構造的な敗因は、地方組織の絶望的な脆弱さである。

http://doggyman8th.air-nifty.com/media/2005/09/post_e4d9.html

>ところで、今回自民党が300議席取って圧勝と言われるけど、
>地方議会に目を向ければ自民独裁ぶりはその比ではない。
>全国各地の事情を調べたわけではないが、民主の強い東京都議会
>(自民48議席 民主35議席)とか愛知県議会(60議席:30議席
>とかはかなり例外的な方だろう。
>市町村議会にいたってはどこも「自民にあらずば議員にあらず」
>みたいな雰囲気は今も全く変わっていない。

>党員数でみると民主党組織のぜい弱ぶりはさらに際立つ。
自民党の約160万人に対し、民主党は党員・サポーター数を合わせても
>その10分の1程度しかない。
>地方に行くほど組織の弱さは深刻で、島根2区なんか、
>党員数の差は100倍もあるという。

>そうした組織のぜい弱な民主党をずっと支えてきたのが、
>連合(労働組合)なわけだ。
>実際の選挙の現場では、膨大なマンパワーが必要だ。
>何百箇所の掲示板ポスター貼りとか、2万枚のチラシの一枚一枚に
>証紙を貼ったりとかとにかく地道な事務作業を山のようにこなせるだけの
>スタッフが集まらないと戦いの土俵にさえ上れない。
>選対本部の中枢幹部から手足となる運動員まで、連合におんぶにだっこの状態で
>勝てた民主党議員が連合に頭が上がらないのは当然だ。

>要するに、現場レベルから見れば、「労組支配から脱却しよう」
>というスローガンは机上の空論でしかない。

首長選挙で、民主が自民候補に相乗りするケースが一般化しているが、
これは「独自候補を出せる力が、もはや存在しない」ことの裏返しでしかない。
多少地力のある東京都でしか、民主党には知事候補擁立力はない。

地方政界を自民が牛耳った状態で、国政だけ民主が取れるのか?
万が一そのような「ねじれ」が実現したところで、順調な国政・地方政治が
運営できるのか?

急がば回れ」、民主党はまず地方議会選挙で議席数を増やすところから
スタートするのがいい。

他方、民主は無党派重視すれば活路が開ける、という楽観論があるが、
公明党と一体化した自民選挙には対抗もはや不可能という悲観論もある。

http://d.hatena.ne.jp/kechack/20050913

>今回の選挙結果を無党派層自民党に流れたと単純化する向きもあるが、
>そうではない。上の読売新聞の記事はいいヒントを出している。
>★無党派層の投票行動は依然として民主党への方が多い。
>★ただし自民党候補の方が基礎票が固いため、
> 無党派層の票の7割ぐらいが民主党に流れないと民主党は勝てない。
>という事実がわかる。それだけならまた無党派層の票が7割以上
民主党に流れたら逆の選挙結果もある得るのかという話になるのだが、
無党派層の票ばかりに着目するのは片手落ちである。

>この記事は公明票にも言及している数少ないソースである。
>今回公明支持者の自民党への投票率が6ポイントも上がっているのである。
>実は今回民主党無党派層の7割の支持を集めても勝てない候補が
>多かったのではという仮定も成り立つ。

無党派層の8割以上の支持を得ないと勝てないというのは極めて絶望的な数字である。
>都市部において自公協力の浸透の結果、民主党候補がどうやっても勝てない
>選挙区が増えてきているのではという推測も成り立つ。
>政治評論家の福岡政行民主党議員などは、今回の逆の結果もあり得ると、
>次回の選挙での政権交代の可能性に言及しているが、これはかなり甘い認識である。
自公協力の浸透により都市部で自公候補者の固定化が進み、政権交代のチャンスの
>減退が進んでいる可能性がある。
>日本に本当に政権交代可能な2大政党制が根付く可能性があるのか冷静に見る必要がある。

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自民党の党員数のからくり  投稿者: 晩餐館  投稿日:11月11日(金)11時52分3秒

>党員数でみると民主党組織のぜい弱ぶりはさらに際立つ。
自民党の約160万人に対し、民主党は党員・サポーター数を合わせても
>その10分の1程度しかない。

以前、こんなのがあっやが、自民党の党員数は「公称」ほど多くないんです。

自民党員の大きな仕事というのが「党員集め」です。
「党員集め」とはその名の通り、党員でない人を党員に勧誘し、党費を徴収する、というもので、比例選が「拘束名簿式」だった時代は、この成果によって名簿順位が決められていました。自民党名簿の上位に入ればその時点で「当選確実」であったため、みんな躍起になって「党員集め」に奔走していました。

ただし、党費を払ってまで自民党に入ろう、という人などそう多くはありません。有力者の頼みでも一歩引いてしまうものです。そこで「党員集め」をする人は、名前だけ借りて党費を立て替える、という形で集めるのです。名簿上位に入るには資金力が必要、というのは、この「党費」が必要になるからです。

さらにエスカレートすると、本人の了承も得ることはしません。手当たり次第に名簿を勝手に書き写したり、さらには実在、架空にかかわらず適当な名前を書き込んだりして「党員名簿」を作り上げてしまうのです。この「党員名簿」の信憑性が問われることはまずありません。なぜなら、「成果」である党費はちゃんと納められているわけですから。

こうして作られた「幽霊党員名簿」の人数も「公称」にはしっかりと含まれているのです。数百万人と言われる自民党員ですが、実際に党員として活動している者などはその何十分の一か、その程度なんです。

ところで、この「幽霊党員」が大きく自民党を動かしたことがあったのです。それは4年前の総裁選で、この時に各都道府県が全党員を対象にした投票を実施しました。選挙人名簿は「党員名簿」を元に作られ、勝手に党員として登録されていた一般人に多く選挙権が届いたのでした。当時、党内では橋本龍太郎が優勢と言われていたのですが、この「幽霊党員」たちは、自分の力で自民党(ひいては日本)を変えることができるかもしれない、とこぞって小泉純一郎に投票したのでした。