鉄コの部屋 (213)山手線の燃料電池車は愚の骨頂

鉄コの部屋 (213)山手線の燃料電池車は愚の骨頂

(なんでも掲示板 06年9月投稿済)

鉄のはなし 投稿者:まる 投稿日: 9月 7日(木)20時44分59秒


JRの社員に聞いたのだが、非電化区間を電化しても、電化の費用に見合うだけの
コスト削減にならないそうである。確かにそうだろう。

ならば、企業の論理からすれば、電化せず、
気動車を走らせておけば、利益は上がるはずなのだが、どういうモチベーションで
JRは電化を進めているのだろうか?

なぞだ。



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電化考察 投稿者:スルッとKANTO 投稿日: 9月 7日(木)21時12分35秒


電化メリット
1.速度向上⇒利便性向上による乗客数増
2.速度向上による車両・乗務員回転率UP
3.運行コストの削減
  (ディーゼルよりは電気の方がコストは安いはず。
   但し、あまりにも本数が少ないと、変圧等でコスト倒れになる・・)
4.周囲が電化路線ばかりの場合、運用を共通化できる。
  というか、電化線との間で直通電車を運転できます。
  特急の場合このメリット大(例:七尾線
  (逆に言えば、「周りが非電化線で、その中で1線だけ電化」の
   場合は共通運用から外されることになり非効率)

電化デメリット
1.イニシャルの工事費用がかかる
  こればかりはどうしようもない。
2.電車を用意していない場合、電車新造費用がかかる
  (一方で、気動車が引退寸前で、転用できる電車が存在している
   場合には、むしろ電車を導入する方が合理的)

まあ、本当は政治的な面も大きいと思います。
小浜線電化とかは、関電による原発立地優遇策の意味合いもあるのでは。
(関電が電化費用の一部を負担したんじゃなかったっけ?)



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電化がらみで 投稿者:なかだ 投稿日: 9月 7日(木)22時18分10秒


JR東によると、どうやら燃料電池電車を使ってそのうちに山手線から架線をなくすという構想があるらしい。
燃料電池電車なんて、それこそ非電化路線から試してみればいいだろうとおもうのですが、どばっと山手線で実用化してアピールできればとの妄想があるようです。



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山手線の燃料電池は愚の骨頂 投稿者:スルッとKANTO 投稿日: 9月 7日(木)23時59分5秒


さきほど説明し忘れたが。

電化することにより、ブレーキ時のエネルギーを回生利用できる。
さて、燃料電池ではエネルギーの回生利用はできるのか?

できないのであれば、運用本数最多(回生効率最多)の山手線で
回生利用を捨てて燃料電池化するのは、まさに愚の骨頂と言えよう。
(もし回生利用できるとしても、架線による回生よりははるかに効率が落ちるだろう)

首都圏で燃料電池車を導入したいのなら、別にいい路線があるではないか。
架線不要というのはミニ地下鉄向きである。
何より、柿岡が直流化を邪魔している常磐線・TXに最適ではないか?

あと、新幹線が360キロより上、400キロ台を目指すのなら、
パンタグラフ&架線は騒音の面で一番ネックになる。
新幹線に燃料電池を内蔵して、高速走行時には燃料電池走行するのも
一案である。
常時燃料電池走行するとなると電池容量が沢山必要になってしまうから、
低速走行時(200キロ程度まで)は架線から集電し、
高速走行時はパンタを閉じて燃料電池走行すればどうか?



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燃料電池車 投稿者:まる 投稿日: 9月 8日(金)00時17分56秒


現状の技術レベルがどの程度までいってるか正確には把握していませんが、
燃料電池で電車を動かす出力を得ようと思ったら、かなりの規模のものが
必要となると思われます。まだまだ、先ではないでしょうか。
リニアモーターカーより先のような感触がする。

複雑な話はおいておいても、直流1500Vから得ている電力を、
起電力約1Vの燃料電池(素子1個当たり、実際にはかなりの数を
直列つなぎして用いるのだろう)でまかなうのですから、
まだまだでしょう・・・。



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けちょんけちょん 投稿者:スルッとKANTO 投稿日: 9月 8日(金)00時19分57秒


山手線燃料電池化の元ネタはこちら↓
http://www.sankei.co.jp/eco/special/challenge4/03.html

その実現性についてけちょんけちょんに一刀両断している↓
http://groups.google.co.jp/group/fj.rec.rail/browse_thread/thread/c779d433d6442799/49d2e84bf4de862a?hl=ja

・おそらく数年先では都市ガス改質方式に留まっている可能性が高く、効率に疑問
(改質方式の場合、熱源供給(コジェネ)を併用してやっと効率向上ができるのであり、
 改質オンリーだと効率は悪い?)
・水素貯蔵施設を都市部でどこに設置するのか?



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まずはディーゼル・ハイブリッドの普及でしょう 投稿者:スルッとKANTO 投稿日: 9月 8日(金)00時31分28秒


既に試験はしていたと思いますが、実用化したのでしょうか?




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チャンネルは広く 投稿者:じずー 投稿日: 9月 8日(金)00時51分0秒



さて。燃料電池電車の件ですが、件の産経新聞の記事の最後に曰く。
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実用化は燃料電池のコスト低減や耐久性向上がカギを握る。遠藤理事は「まだ5年や10年はかかるのでは」としながらも、「実用に耐えられる燃料電池が開発されたら、すぐに鉄道車両に搭載できるように技術は固めておきたい」と話す。山手線から架線が消える日。そんな時代が来るかもしれない。
==
 まだ海のものとも山のものとも解らない。
→でも、将来に向けての基礎研究としての1チャンネルとして持っておこう。
→たとえ不発で終わったとしても、全部が無駄と化するわけではない。

という考えのようですな。

 思えば。国鉄VVVF車は、一端開発打ち切りになるも数年の後に見直しされて再採用になったし、ガスタービン車のエンジン部分はともかく、軽量化・低重心・振り子を使った高速運転気動車としてなら、十分に成功と言える。




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ハイブリッド鉄道車両の実用化 投稿者:じずー 投稿日: 9月 8日(金)00時54分25秒


> 既に試験はしていたと思いますが、実用化したのでしょうか?

A:はい
http://www.jreast.co.jp/press/2005_2/20051105.pdf