土地の所有権「放棄」「寄贈」を認めよ

6月29日
相続手続レス社会を警鐘した日経ビジネスのレポートが何とも。日本の3〜4%の土地は相続手続きをネグレクト。相続手続を義務化しなかった制度設計のミス
その背後には「相続登記手続コストが、土地そのものの時価より高い」という、相続制度設計が想定してなかった惨状もある。登記コストが高いのではなく、土地の時価が司法書士の人件費より安くなってしまった
だから、限界集落の登記手続は、国がコストを全額負担しなきゃならないのでは?(それでも皆手続きするとは思えないが)
所有者が代替わりする度に国が相続手続コストを負担するよりは、国が格安で土地を買いとった方が、トータルでは安上がりかもしれない
「不要な土地」とか「国 土地 寄付」でググると、「田舎の土地を相続してしまったが、いらないので国に寄付したいのだが」という知恵袋質問やOKWaveの質問が多数ヒット。/その回答は「現状、国は寄付を受け付けてくれません、諦めて下さい」というやるせない回答
国そのものにも、その手の申し出が多数寄せられているらしく、財務省とか地方財務局のQ&Aコーナーに「Q土地の寄贈を受け付けてくれませんか?/A残念ながら寄贈は受け付けられません」のQ&Aが掲載されている
こうなると、もはや政治の問題。地方土地の寄贈を認める法律を議員立法で作るべき
要は、地方の無価値不動産(廃屋付きの場合も)という「ババ抜きのババ」を、国・自治体と遺族との間で押し付けあってる状態。/遺族は「相続放棄」というジョーカーを切る可能性も。その場合、プラスの財産も失うので、慎重な検討が必要だが
ババ抜きのババを遺族が引き取り拒否して、現状はやむ無く地方が引き受けてる状況。ここはあっさり、議員立法で国がババを引き受けるしかない
現状、「相続放棄というジョーカー」を切る人は少ない。それなりに被相続人にプラス財産が多かったから/今後、被相続人の総財産額が少なくなると、相続放棄が急増?