農業にこそクラウドファンディングを

7月16日
農水省な人の解説によれば、農協のビジネスモデルは「経済事業の赤字を信用事業・共済事業の黒字で補うスタイル」。農家に対する融資を事実上独占していて、その優先的地位を濫用して「この農機具や肥料を買え」「必ず農協経由で出荷しろ」と事実上の強要を行う。だから「3事業分離論」も。

ところで、都心〜城南エリアのベンチャー界は、「クラウドファンディング」で盛り上がっている。有望なベンチャー企業に対し、有志が融資している(ダジャレ)。/農協の優先的地位の剥奪、および「6次産業化」のために、個別農家に対してこそ「クラウドファンディング」を普及させるべきでは?

ベンチャー界のクラウドファンディングは、単にビジネスライクにカネを貸すだけじゃなく、出資者は経済合理性を超えて、その企業なりプロジェクトの「ファン」になることを意味している。出資者がベンチャー経営者に、人脈紹介したり、販路を紹介したり、アドバイスしたり。

そういう意味でも、農家に対するクラウドファンディングは、「農家と都会(トカイイシキタカイ民の多い都心城南)」の心理的距離を縮めるという「精神的意味合い」においても、非常に有意義だと思うのだが。そうでもしないと、トカイイシキタカイ民のタコツボ化が、ますます加速してしまう

しかし、農水省の「6次産業支援策」では、こういうクラウドファンディングな考え方は一切取らずに、農協だと農林中金だの地元自治体出資だのによる「6次化ファンド」という3セク発想な融資スキームの発想しかない。ダメだこりゃ。