毎月分配型投信は精神的メリットが大きい

5月7日
山崎元氏が「毎月分配型投信は全てがダメ、近づかない方が無難」とツイートしてるが、果たして70歳代の高齢者に、長期運用型投信がマッチしてるのか?想定余命が10年余りな高齢者にとっては、むしろ毎月分配型の方が「 合理性」あるかも知れない

「毎月分配型投信はダメ、そんなのに投資するのは情弱」と上から目線で批判するのって、「ジャパネットたかたで買い物するのはアホ、銭失い」と批判するのに似てるよな。確かに経済的には不利かもしれないが、非金銭的な部分で、精神的な部分で満足感を得られる

ジャパネットたかたが、ネット通販よりも高値でも「売れる」のは、たかた社長のトークが絶妙で、それによる「安心感、お買い得感」が、価格設定を上回ってる、ということだろう/日経記事内の「毎月分配は精神安定剤」というのは、「毎月分配の精神的安心感は、経済的デメリットを上回る」ということ

毎月分配型は、一見「経済的には損」なのかもしれないが、精神的安定効果で、その投資家(高齢者)の健康も安定して、それで医療費も削減出来るのであれば、実は経済的にも「トク」なのかもしれない

例えば「ワンコイン弁当」とか「定価制」の商品が、(本当は割高かも知れないのに)「売れる」理由は、「判りやすさ」が決め手だったりする。消費者側の「消費行動リテラシー」のハードルが下がる/毎月分配型投信が売れる、森金融庁長官の理想とする投信が「売れない」のは、「判りやすさ」の差

逆に、いわゆる「普通の長期運用型投信」が、投信素人に判りやすいのか、疑問。前にもツイートしたが、「この投信、想定利回りは3%?5%?」というイロハのイも、規制があるのか知らないが、教えてくれない

毎月分配は、一見「経済的には損」だけど、「投信会社が、個人に成り代わって、家計の管理をしてくれている」と解釈すれば、「家計管理手数料まで考えたら、経済的にも損じゃない」のかもしれない

ツイッター眺めてると、7割程度が「毎月分配投信はケシカラン」或いは「毎月分配買うのは情弱」な、上から目線ツイート/経済的な「正義」が、精神安定的な正義、或いは高齢者福祉的な正義とは限らない

「森金融庁長官の理想とする長期投信」って、投資家サイドは「基準価格の変動」をかなり気にすることになり、精神的ストレスになる/毎月分配型投信は、本当はタコ足配当してないかどうかチェックが必要なんだが、「表面的には、そんなにチェック不要(な気にさせる)」ので、精神的ストレスが少ない

「毎月分配型が人気」ということなら、真に必要とされる金融商品は「年金型(毎月分配型)の終身生命保険」なんじゃないかと。地銀はそっちを取り扱った方がいいかも

もう少し前向きに考えると、「終身年金(毎月分配)+投資信託」なハイブリッドな金融商品を、生保会社と証券会社で共同で開発して、それを地銀が売ればいい。でも手数料高くなりそうだな。

「本来、薦めるべきは終身年金生保」なのに、毎月分配型投信を薦めるのは、やはり手数料の差なのか?