スポーツブレーク26・女子スポーツは有害!?

スポーツブレーク26・女子スポーツは有害!?

(なんでも掲示板 04年5月 投稿済)

                                                                                                                                                              • -

「女子競技は有害」と信じた近代五輪の父 投稿者:スルッとKANTO  投稿日: 5月29日(土)08時51分28秒

男子バレーは敗退し、女子バレーが生き残った。
http://www.yomiuri.co.jp/athe2004/news/20040528ie33.htm
によると、アテネ五輪の女子の出場者は過去最多になるとのこと

さぞやクーベルタン男爵も喜んでいるだろう、と思うだろうが、
喜ぶどころか、近代五輪の父は、最後までオリンピックの女子競技に
反対していたのである。

ましてや、女子マラソンに至っては、最近の1960年代まで、
「医学的に有害」と競技自体が「禁止」されていたのである。
高橋尚子は、アテネで走れない云々を嘆く前に、「女子マラソンを解禁」
させてくれた先人達に感謝しなければ、バチが当たる。
数十年前なら、いくら足が速くても、それで「プロランナー」になることは
できなかったのだから。

http://www.naash.go.jp/muse/culture/mituya.html
より抜粋。

(中略)
クーベルタンは「『より速く、より高く、より強く』の理念の下では、
女性は男性にかなわない。オリンピックは騎士的な競技エリートの
“仲のよい兄弟たち”のものである」という考えだった。
女性の競技は「興味もないし、美しくもない。大衆の面前で女性競技を
見せることは、品位を下げるものである」とまでいっている。
(中略)
しかし一方では、「レディーは自転車に乗ってもいいのか」という議論があったり、
「女性は長い距離を歩くと失神する」などと信じられてもいた。
スポーツは女性らしさや女性の健康を損うものと考えられ、小さいころから
スポーツを奨励される男性とは、この点が全く異なっている。
(中略)
当時は科学者も「女性の筋肉の発達は、母性と抵触する」と指摘し、
また米国体育協会は「月経中の競技は、正常な母親になるための女性の
能力に悪影響を及ぼす」という産婦人科医師の意見を支持している。
「女性が陸上のような激しい競争をするのよくない」と主張する女性グループもあった。
陸上が採用されるのは、クーベルタンがIOC会長を退任した後の、1928年の
アムステルダム大会である。五種目が行われたが、ここで悲劇的なレースが展開される。
800メートルに出場した選手が、ゴール直後に次々と失神して倒れてしまったのである。
 日本女性初のオリンピック選手、人見絹枝もその1人だった。銀メダルを手にするが、
「女性に持続的身体活動は無理」という“俗説”が証明されたような結果だった。
そして次の大会から女子800メートルはなくなり、復活するまでに32年もかかった。
(中略)
厳しい練習で鍛え抜かれた男性が、オリンピックという晴れの舞台の最後を飾るマラソンで、
死力を振り絞って走る42.195キロ。か弱い女性が走れるわけがないと、20年ほど
前までは誰もが信じていた。
 しかし、女性でも走れると自らボストンマラソンを完走して訴えたのが、米国の
キャサリン・スウィッツアーだった。1967年、女性部門がなかったため
「K.スウィッツァー」として女性と分からないように登録、途中で女性と見破られ役員に
制止されるが、振りきって走り通した。その後、彼女は3年をかけて女性のマラソン愛好者数や、
医学的・心理学的・社会学的なデータをまとめてIOCに提出し、オリンピックへの採用を
訴えた。そして1984年のロサンゼルス大会で正式種目となり、今やマラソンは日本女性の
得意種目となっている。

                                                                                                                                                              • -