日本で「電車都市文明」が発達した理由

【12月16日のツイートを転載】
※「首都圏は勤労世帯でも郊外でマンションが買える」ツイートへのレス
@Tokyo_of_Tokyo 私鉄という大量輸送機関が発達して、郊外利用度が高い東京圏ならではでしょう。海外だと、都心20〜30キロ圏はグリーンエリアですが、日本だとオハナとか飯田産業とかが活発に供給。
@Tokyo_of_Tokyo 不謹慎ですが、関東大震災が「いいタイミングで発生した」お蔭で、うまく私鉄文明が発達した気がします。路面電車やバスだけだと飽和状態で震災が発生した為、「私鉄+郊外居住」にスムーズに移行できた
@Tokyo_of_Tokyo 技術的なことを言えば、日本は割と早くから、「電車」による鉄道輸送が根付いてた点もラッキーだった。海外だとつい最近まで「客車列車」「気動車」が主力で、機動的通勤輸送に不向きだった
日本で電車が早くから根付いた一因に、戦前の主力電力が水力発電で、そして電力会社が民間だったことが挙げられる。必要に応じて化石燃料を燃やせばいい火力発電と違って、水力発電だと電力が余り気味になりがち→電力消費先として電鉄事業を副業とする電力会社が相次ぐ
一方、鉄道省は、私鉄と比較すれば客車形式へのこだわりが強かった。電化も「万一変電所が爆撃に逢えばどうする?」と軍に言われて消極的/電化を本格化させたのは、軍の横槍が入らなくなった戦後、つまり国鉄時代から
因みに今でこそ「私鉄=通勤輸送」だが、関東大震災より前は、私鉄はあまり通勤輸送してなかった。そもそも通勤定期を払う金が庶民にはなかった。/省線電車でも、1等定期2等定期の方が、3等定期より先に登場したらしい。「電車通勤」は当初は「金持ちの習慣」だった
昔の私鉄の設立目的は、社寺参詣輸送目的が多かった。京成然り、京浜急行然り、池上線然り/当時の社寺は、門前町が発達して一大歓楽街だった。社寺に休日とかに遊びに行く為の、「ハレの日」の私鉄だった/関東大震災以降、私鉄は通勤目的、「ケの日」の鉄道になった