ノンフィクションは事実ではない

7月19日

ノンフィクションライターが日経夕刊コラム書いていたが、その中で「警官に職質され、職業を『ノンフィクションライターです』と答えたら、『ノンフィクション、って何だ?』とますます不審者扱いされた」というエピソードを書いてた。今時の警官はノンフィクションを知らない。

警官とライターとのやり取りで、「では作家か?」と聞かれ、「いや自分はフィクションじゃなく、事実を書くもので・・・」と答えようとして、思いとどまったらしい。「ノンフィクションも、事実を再構成するので、厳密には事実を書いていない」から、思いとどまったとのこと。

このコラムを見て、従来「ノンフィクション作品は、事実が書かれている」と信じていた自分は、軽くショックを受けた。結局、ノンフィクション作品も、一種の脚色・デフォルメがあるのね・・・テレビと一緒じゃん。

で、そのノンフィクションライターも書いているのだが、「最近の小説jは、実は事実を元に書いていて、ただ名誉棄損訴訟を避けるために、あえて自ら『フィクションです』と名乗っているケースが多い」とも書いている。つまり、小説とノンフィクションの境目があいまいになっている。