大企業がメンドクサイ補助金を使う理由★

10月5日

最先端の取り組みに対し、国の「補助金」とか「低利融資」が付くケースがあるが、中小企業やベンチャー企業なら「有難がる」話になるが、巨大企業の場合は、別に補助金がなくても事業遂行できる場合も多い。「低利融資」だって、下手すればコーポレート金利の方が安上がりだったりする

例えば、三井不などの「柏の葉」とか「日本橋スマートシティ」などは、多分国交省だか経産省だか環境省辺りの補助金等を貰っていると思うが、三井は別に補助金がなくても事業遂行できる体力もあるし、国が用意した低利融資より安い金利で借り入れできる

補助金を貰ったり、低利融資を受けたりする手続きは意外と大変。通年で受け付けていないケースが多いし、書類準備も大変。/三井不にとって、柏の葉とかで国の補助金を貰う経済的メリットより、三井不の高級社員の準備作業費用の方が嵩んで、実質的にはマイナスだと思う

・・・にも関わらず、三井不が「あえて補助金を貰う」理由は、はっきり言えば「宣伝効果」という側面が大きいと思う。「この事業は環境省補助金を受けました」と銘打てるのであれば、直接補助金500万円、三井不人件費がマイナス1,000万円でも、宣伝効果が500万円以上ならペイする

国の補助金が付く、ということは、事前の国の審査に合格した、ということ。つまり「最先端の取り組みである、と国がお墨付きを与えた」ということ。/三井不が欲しいのは「国のお墨付き」であり、別に補助金も低利融資も欲しくない

しかし、三井不のように「別に補助金も低利融資も欲しくないが、国のお墨付きが欲しい」という巨大企業に、結果的に補助金を手渡すのは、税金の無駄遣いという気も、しなくない。

だから、補助金や低利融資はないが、国が「お墨付きを付ける」という制度を用意すれば、結構巨大企業はそっちを利用するかもしれない。そうなると、補助金を「真に必要とする中小企業だけ」に渡すことが出来る

あと、三井不あたりだと、「国に言われたから、お付き合いで補助金を使う」なんてことも、あるかもしれない。懇意の役人から「折角●●の補助金を用意したのですが、利用実績ゼロです。このままでは来年度に予算削減されてマズいので、なんとか三井さん補助金使ってください」と懇願される