大田区民泊

2月11日
民泊だと「住宅用地としての固定資産税の軽減」から外れるのか/分譲マンションの一室が、規約無視で民泊されたら、敷地全体が非住宅用地扱いになるのか?

そもそも、大田区が民泊特区導入しても、厚労省簡易宿所扱いを全国導入しても、いま違法エアビーやってる連中がその辺の規定を遵守するとは思えないし、遵守してない連中を行政が差し止めるマンパワーがあるとも思えない/労働環境遵守しないバスが横行し、取り締まれない高速バスと同じハメになる。

大田区の民泊説明会の顛末は特徴的で、分譲マンションの一室を民泊として申請する場合、行政は管理規約の提出を求めないらしい/大田区からその説明がなく、質疑の場でその旨明らかになったのが象徴的。行政側は分譲マンション民泊問題を軽視し、説明会文書には盛り込んでなかった

日経ビジネスが、民泊推進に前のめりな点について/日経ビジネスに言わせれば、今の日本の論議は「個人が民泊しづらい仕組み」らしい。「ビジネスとしての民泊じゃなく、個人が半分ボランティア、半分小遣い稼ぎというエアビー的民泊」に向いてない仕組み

実際、今の日本のエアビーホストの主流は、「自らは住まずに、いくつかの部屋を貸して、月何十万円も荒稼ぎ」という「ビジネスとしての民泊」だからな。それを前提としたら、大田区特区や厚労省規制緩和の方向性と一致/だが、それは「本来のエアビーの理想像(半分ボランティアな民泊)」とは乖離

実際、大田区で起こってるのは、「大田区外から、大挙して不動産業者や個人投資家が乱入し、大田区の空き家を物色して民泊事業化する」動き/エアビーの理想像としては、「元々の大田区住民が、自宅の一室を提供して、小遣い稼ぎながら国際交流する」だが、全くそうなってない

因みにエアビー日本法人は、大田区特区を「無視」するらしい。説明会にも参加せず/恐らく、エアビーとしては、「ボランティア的な民泊の枠組みを推進したい」という理念があり、それに反する大田区な動きに抵抗したいのだろう

マンション管理組合の管理規約民泊規制条項導入のついて、「それがマンパワー価値アップになってしまう日本人は、閉鎖的」と嘆いてるツイートが多数

「現地の人と、触れあいたい」という動機がエアビー利用の主動機なら、「東京都心部では、分譲マンション住まいが過半数(東京カンテイ調べ)なら、東京的分譲マンション暮らしを体感したい」というニーズは根強いんだろうな。マンション管理規約とは真っ向から対立するが。

まあ、「空き家の解消」という観点なら、区外から大挙して「業者や投資家がやって来る」方が、空き家解消になるんだろうな/人間、「ビジネスになる」となると真剣に空き家の有効活用を考える/「ビジネスじゃなく、半分ボランティア」なんて状況だと、空き家活用を真剣に考えない

欧米で、「自宅の中で、空いてる部屋をエアビーする」なんて文化があるのは、「空いてる部屋を抱えられるだけの、住空間の余裕がある」んだろうし、「半分ボランティアなことも出来てしまう、経済的な、精神的な余裕」もあるんだろう

日本の場合は、自宅には空き部屋を抱える余裕はなく、一方で相続政策の失敗による無人空き家が急増という環境/欧米には「無人空き家」は少ないのか?

2月12日
ホテル業界は「民泊導入で、五輪後のホテル需要減退時に過当競争になる」と懸念している/であれば、大田区特区とか厚労省規制緩和を「2021年までの時限立法」とすればいいのでは?ビジネスする側は「5年間だけ、小遣い稼ぎ」というスタンスに。

2月13日
民泊規制に違和感持ってる人の違和感を突き詰めると、「本来C2Cな筈の民泊が、規制によりB2Cになる」ということなんだろうな

国がC2Cビジネス(というか、小遣い稼ぎ、ボランティア)を規制するなら、それこそマイナンバーを利用するしかないんじゃないか?民泊をする方も、泊まる方も、運営サイトにマイナンバー(又はパスポートナンバー)を登録