領土変更で違法になる例(島豆腐と北方領土)

11月13日

沖縄に「島豆腐」という堅い豆腐がある。/日経夕刊によれば、暖かい状態で売る島豆腐は、食品衛生法上は「違法」だったらしい。本土復帰から2年程度、「違法状態で販売」/2年経ってから、食品衛生法が改定

「統治主体が変わる」ことによって、今まで合法だったことが、違法になる/北方領土を返還した場合、「従前のロシア法では合法なものが、日本法で違法になる」という、島豆腐現象が相当発生するのでは?その辺の法移行対策は、果たしてどうなってるのか?

沖縄島に日本の法体系が入って来るのに時差があったから、いろんな特例があったりする。琉球政府で医師免許取った医師の扱いとか、皆年金制度が琉球政府には無かったから、年金未加入な琉球政府市民の年金支給の特例とか

受信料制度も、本土復帰後に出来たから、今でも沖縄のNHK受信料支払率は低い

歯舞色丹の2島返還だとして、「今いるロシア人を、全員退去させる」のか?それとも、そのまま定住を認めて、日本国籍を与えるのか?その辺の実務的な話が、一切聞こえてこない/定住を認めるなら、「ロシア法だと合法、日本法だと違法」な案件の例外措置が必要になる

北方領土版島豆腐の話に戻すと、内閣法政局とかが、ちゃんと「ロシア国内法で合法で、日本法だと違法になるのが、300件有ります」のような整理作業を、果たしてちゃんとやっているのか?

島豆腐と食品衛生法の関係、つまりは「規制のグレーゾーン」が広い、ということだろうな。当局の考え次第、いや「文化」によって、規制されたり、規制されなかったりする/例えば、日本の「ひじき」は、欧米では「ヒ素が多量で禁止食品」になってる

それこそ、日本人の主食「コメ」ですら、スウェーデンでは「無機ヒ素の含有が多過ぎる」として、乳幼児は摂取しないよう呼び掛けている。ガンのリスクが高まる/「スウェーデン人と日本人で、ヒ素毒性の許容度が違う」ということはないから、日本のコメ規制が緩いのは、科学的理由でなく、食文化的理由

島豆腐を「解禁」したのは、「科学的理由」というよりは、「多少は危険かもしれないが、食文化を優先したい」という政治的理由だろうな/蒟蒻ゼリーが禁止されて、お餅が禁止されないのと同じ

逆のケースもあるんだろうな。欧米で「食文化的な理由」で規制が緩い食材が、日本ではNG/ロシアで許されてる食材が、日本の安全規準でNGな場合、北方領土返還までに、調整が必要。さもなくば、色丹島在住ロシア人の食に影響

かつお節」も、日本製は欧州では発売禁止なんだよな

地産地消」というのは、「その土地由来の微量毒物の摂取が蓄積されてしまう」から、「純医学的には、望ましくない」んだよな