医療ブレーク25・磁力線とさい帯血

医療ブレーク25・磁力線とさい帯血
(なんでも掲示板 05年10月 投稿済)

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磁力線とさい帯血  投稿者: スルッとKANTO  投稿日:10月 7日(金)15時45分34秒

血液や人体に対する磁力線の影響を過度に心配すると
「トンデモ科学」「狼少年」であると揶揄される。

例えば携帯電話や高圧線の人体への影響など。

国も公式には影響を否定していたと思っていたが、
ウラではこういうこともある。

http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20051007k0000e040085000c.html

>さい帯血:移植搬送中にJAL職員が磁気検査、謝罪
(中略)
>JAL広報部などによると、事故は9月20日、中国地方の公立病院の医師が
>入院中の患者に移植するさい帯血、数十ミリリットルを同バンクから受け取り、
羽田空港に持ち込んだ際に起きた。医師はJALの空港カウンターでさい帯血を
>運んでいることを告げ、X線による手荷物検査や磁力線による金属探知機検査を
>行わないように依頼。しかし、容器を預かった地上職員は、本来避けるはずの
>金属探知機のゲートをくぐった。
(中略)
>国は00年、さい帯血や骨髄液が検査で磁力線やX線を浴びた場合に
>がん化などの悪影響が懸念されるとの理由で、検査を免除するよう
>国内の航空会社に通知。骨髄移植推進財団などが発行する証明書を持参すれば
>検査を免除される。

ある程度影響があることを国自身認めているということか?

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厚生労働行政  投稿者: あじあ号  投稿日:10月 7日(金)21時23分17秒

>国は00年、さい帯血や骨髄液が検査で磁力線やX線を浴びた場合に
>がん化などの悪影響が懸念されるとの理由・・通達
この分野は詳しくなく、小児医療行政しか知りませんが、法律化するものは別ですが、
厚生労働省は、科学的に危険性がはっきりしなくても、とりあえず、行政指導
(=お上の権威による締め付け)で、通達を出すことがありますよ。
「国が危険性を認めた」なんて、大仰にとるのは、どうも・・

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「トンデモ科学」「狼少年」  投稿者: あじあ号  投稿日:10月 8日(土)19時16分49秒

ある物質の人間の健康に危険があるかないかの解明がまだ不十分な段階で、コストを
かけて、その物質の危険性を排除するのが必要か、また、適当かは難しい問題です。

堺市O-157事件がカイワレ大根が原因だったと言うことについても、まだ確証は
ありません。(疫学的に他に原因が見当たらないだけであり、農園から病原体が見つ
かってはいないし、また、培養水が汚染されていても、カイワレには病原体が付着
しないという研究結果もあります。)

不勉強でしたが、水俣病にも不可思議な点があったそうです。
例 同様の危険物質を海に大量に流しても、他の地域では、同様の疾病が生じて
いないことがある。これは、危険物質が原因ではない根拠になり得ます。
行政法が専門で、化学は素人なので、間違っていたら御意見を)

BSEも、いまだに人間には感染しないという研究が報告されています。
また、英国政府が人間に感染する可能性が否定できないと発表する時点では、
感染は、科学的にあり得ないという意見が医師の間では結構強かったようです。

行政は、完全に、白黒をつけてから、動くべき
(完全に安全と証明されるまでは解禁しない。または逆に、完全に危険だと証明されて
から規制する)
というのは、一方の利益を代表する側からはしばしば主張されますが、本当にそれで
いいのでしょうか?
危険性を訴える人をオオカミ少年とたとえるなら、オオカミ少年だって、ひょっと
したら、1回くらいは、本当にオオカミが来たと言うかも知れません。
では、全部、対応すべきでしょうが?また完全に無視すべきでしょうか?
(科学者の研究に対して、こういうたとえ話は不謹慎ですが。)

もちろん、タバコを吸いながら、BSEや化学物質の危険性を議論するのはナンセンスです。
危険の度合いが何桁も違いますから。これは明白です。
ある物質の危険性が、まだ未解明な状況で、行政が、対応を迫られたときの
行動を批判するのは容易です。では、白黒完全に着いてから動けばいいのでしょうか?
人が死んでから、規制をかけるべきでしょうか?それとも、とりあえず危険性のあり
そうなものは全部規制すべきでしょうか?
両方、現在よりももっと批判を浴びることとなるし、支持されないでしょう。

また、規制にはコストがかかります。
例 ハンセン病の危険を避けるための隔離、BSEの全頭検査のためのと畜検査員の過労
野次馬的に、行政活動の根拠不足を批判するだけでは、どっかの政党の末路と同じで、
一見かっこが良いですが、陰で馬鹿にされ、永遠に与党にはなれませんよ。

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