イスラム過激派テロ報道が、より過激派の過激競争を掻き立てる

1月11日

恐らく、こういう自爆事件の背後には「ボコ・ハラムの自爆命令を拒否して殺害された」少女・女性が多数存在している(西側報道で確認されていないだけ)と推定される。 / “女児が自爆、19人死亡 ナイジェリア北東部 - 47NEWS(よん…” http://htn.to/msSoA

自爆を強要される側(女性)から見ると「引き受けても自爆死、引き受けなければ殺害死」で、どちらも死んでしまう訳だが、それでも「引き受けてしまう」のは、「引き受けなければ、お前だけじゃなく家族皆殺し」と脅迫されているんだろうな。自爆引き受けだと、自分は死ぬが家族は死なずに済む

今日の日経国際面はなかなか重い。イスラム過激派同士が「リクルーティングに為に、過激さ競争がヒートアップしている」との見方/ここ数か月「イスラム国」の悪役ぶりが目立っていて、アルカイダが霞んでしまい、「過激派志望な若者を引き付けられなかった」から、リクルートの為にパリで派手に凶行

ボコ・ハラムの少女自爆テロ作戦は、真っ当な人間なら「反吐が出る」と感じる/でも「過激派同士のアピール合戦」という観点で見れば、アルカイダタリバンイスラム国も、「俺たち、ボコ・ハラムに派手さで負けているよな。もっと俺たちも残忍にならなきゃ」と一層の悪辣化を招く

報道規制を推進する訳にもいかないが、こういう過激派凶行の残虐さを報道することが、かえって「結果として、過激派のリクルーティングの片棒を担ぐことになる」という皮肉な事態について、頭の片隅に入れる必要はあると思う。

こういう過激派志望な若者の場合、組織が残虐であればあるほど、「憧れてしまう」/この辺、「悪人心理学」「犯罪者心理学」を国際的に研究すべきだと思う。犯罪組織・テロ組織に憧れる恐れがある若者が、「組織に加入したい」と結果的に「思わなくなる」ような報道テクニックの研究をすべきでは?