分刻み食べ放題は、農水省推進スローフードに反する

5月6日
サラリーマンの昼食時間は、この30年で33分→19分に大幅短縮らしい/サラリーマンに限らず、日本人の外食そのものが吉野家的に「早さが全て」になりつつある / “1分刻みの食べ放題店が生まれた本当の理由 (東洋経済オンライン) - …” http://htn.to/54JqSKw

極端に言えば、「味のレベル=10、早さ=7」な外食より、「味のレベル=7、早さ=10」な外食店の方が「顧客満足度」が上げられる時代。1000円カットが価値を持つ

時間刻み食べ放題な話、世界のトレンドである「スローフード運動」から日本社会が一斉に背を向けているのがよく解る

厚生労働省的には、時間刻み食べ放題みたいな話は、国民の「早食い、メタボ」を増進しちゃうから、本音では規制したいんだろうなあ

さらに言えば、農水省も「地産地消」だから、スローフード推進側。時間刻み食べ放題なんかには、あまり流行って欲しくない/経産省的にはウェルカム

フードジャーナリストのぱんつ遠藤氏の分析。「いきなりステーキのような、前座のない、いきなりな肉食の流行は、和牛・霜降り消費を減らす」。つまり、いきなりステーキとか分刻みしゃぶしゃぶのような食文化の流行は、伝統的和食の消費を減らす

伝統的和食というのは、料理を出す順番とか、料理の「間」とか、色彩とか、器とか、「食材以外の部分」も楽しむ文化/「時間刻みしゃぶしゃぶ」となると、事実上、「食材だけの勝負」

自分は「伝統的和食の文化を守れ!」みたいな文化保守主義を主張するつもりはない。個人的には、時間刻みしゃぶしゃぶに行ってみたい/言いたいのは、「農水省の戦略は、時代から取り残される」という警告。「高単価な国産農産物推し」戦略は、スマホ時代で「味覚より時間」な現代人のニーズに合わない

「いきなり!ステーキ」とか「俺のイタリアン」とかも、一種の回転率商売、時間刻み商売。スマホ世代の消費者には、これが受ける/いっそのこと、マクドナルドも「時間刻み」の新業態作ってはどうか?

例えば、マクドナルドの店舗入り口に自動改札設け、来店は電子マネー所有者に限定し、入店時に1,000円引き落とし/で、10分在店した後に退転したら、改札で750円をキャッシュバック。つまり差額250円が利用料兼食事代

アメリカのマクドナルドは兎も角、交通系を中心に電子マネーが普及する日本のマクドナルドなら、電子マネーを用いた入退店時刻管理システムの設計は可能

外食の時刻刻み料金制度って、実は回転ずしと一番親和性があるんじゃないか?入口に自動改札設け、1分50円にする。10分在店で500円、20分在店で1,000円

最近は行ってないが、子供が小さいうちは、よく「かっぱ」とか「くら」とか行ってたが、土日夕方は激混みだった/土日に「時間制食べ放題」を導入して、回転率を上げてはどうか?平日は普通にして、ゆったり食べる

QBハウスが出現した時も、「10分の散髪なんて味気ない」とか「床屋のオヤジとの会話を楽しむのが散発文化」な反対論が出て、挙句には「洗髪しないのは不衛生だ」として、一部の県では洗髪台設置を義務付ける条例まで作って締め出そうとした/時間刻み食べ放題も、同じような摩擦にあう

因みに「QBハウスのスタッフは、普通の床屋のオヤジと比べて、時間当たりで6倍以上の頻度で髪切りを体験するので、経験値が一気に上がって上手くなる」とカンブリアで言ってた

昔だったら難しかった『入店・退店時間管理』と『滞在時間比例料金精算』って、電子マネーの活用で、一気に導入しやすくなってる。極端に言えば、料金精算の無人化も可能になる/こういう使い方が、ITの正しい使い方

あと、前から思ってるが、23区内のSUICAエリアとかであれば、『現金支払いの受付を拒否し、Suicaでのみの支払を受け付けるラーメン屋』があってもいいのではないか?雑務(現金授受・現金管理作業)をカットすれば、ラーメン屋店主はラーメン創りに専念できる

@Wwbw_Qss 多分今後の外食産業は、二極化ないし三極化するんじゃないかと。『ゆっくり食べたい・仲間と食べたい』ニーズ向けの外食と、『急いで食べたい』ニーズ向けの外食と、『安く食べたい』ニーズ向けの外食と。

外食業界って、『新たな料金体系の開発』という点では、極めて保守的。例えば『外食定期券』みたいな債券を発行し、顧客の半数に利用をスイッチさせれば、売上が安定する

例えば、『毎週月曜日だけ、本来700円するランチが食べれる定期券』を、1か月2,000円で発行する。利用者目線で見れば、毎月曜日は、700円するランチを500円で済ませられる/店からすれば、『月曜日の利用者の囲い込み』に成功する。万一所要で来店できない場合、その損は定期所有者負担

で、『月曜日定期券』『火曜日定期券』『水曜日定期券』・・・と発行していく。毎日毎日特定の店を利用する人はいないが、『1週間に1回、ある店を利用したい』という人は結構いるので、曜日定期券ニーズは、それなりにある筈/所用でその店に行けない場合、同僚に曜日定期券貸し出すのはOKとする

@boreford 定期券を売り出せば、むしろ『売上の先取り』になるので、資金回転的には有利側に働くのですが。

@boreford その辺の在庫とかの計算が出来るだけのビッグデータを集めてるのは、まあチェーン店でしょうね。牛丼屋とか丸亀製麺とかココイチとかなら、その辺の解析したうえで曜日定期券を発行できると思うのですが

自分が定期券導入をイメージしている外食屋は、地方とか郊外部の外食屋じゃなく、都市部でオフィスサラリーマンがランチ利用するような外食屋。つまり、セミリピーターが付いている状態/定期券導入で、セミリピーターを、定期リピーターに育て上げる