子供貧困基金の失敗は、役所のポンチ絵文化のせい

3月5日
役所内言語としては、ポンチ絵は予算獲得には有用なのだろう/役人の困った点は、自身がポンチ絵脳だから、「一般国民も、ポンチ絵脳だろう」と誤解し、市民啓蒙資料とかもポンチ絵で作ろうとする点 / “大学人に学ぶ、あなたの知らない「お役…” http://htn.to/JdriTv

のらえもん様本でも述べたが、こういう説明資料は、読み手側のリテラシーレベルに応じた資料にしなきゃならない/ポンチ絵がA4で一枚に収まってるのは、読む側が国家公務員試験をパスした知的マッチョだから

ポンチ絵脳」になってしまうと、「A4で一枚に収めるのがスマート」「論理的に説明するのがスマート」「カタカナ語で説明するのがスマート」と思ってしまう/局長や財務省主計官を説得する場合はその通りだが、国民向けだとそうじゃない

国民向けに説明する場合は、必要ならばA4何枚になってもいいから「分かりやすさ」を重視すべき/「カタカナ語」は厳禁。小泉首相の演説が国民ウケしたのは、彼が極力カタカナ語を使わなかったから、との説がある

そして何よりも、国民向け説明では「論理的に説明」すると、読んでもらえない。「感性に向けて説明」しなきゃならない。/言葉は悪いが、私怨に火を付けられれば成功

論理的説明よりも、「ストーリーを提示」するのが重要/子供の貧困対策基金が、2億円掛けて寄付金数千万しか集まってない。つまり、政府の広報が、「ポンチ絵的に、論理的プレゼン」だったからの大失敗なのです/クラウドファンディングは、寄付者の感性に訴えるプレゼンをする。だから寄付金が集まる

子供の貧困対策寄付金の大失敗は、霞ヶ関の「ポンチ絵文化」が、民間にも通用する、と壮大に勘違いしてしまった為の喜劇だよな

@sland81 実際、「子供の為の貧困対策寄付制度」なんて冗談みたいな制度が2億円の予算獲得出来たのは、霞ヶ関内部で「子供貧困対策寄付制度説明のポンチ絵A4で一枚」に騙されたバカ、もとい国家公務員試験一種をパスしたエリート様がいらっしゃったんだろうな

つまり、ポンチ絵って「もっともらしく見える」から、思考停止しちゃうんだよな。子供の貧困対策寄付制度なんてのも、ポンチ絵一枚にキレイにまとめられてると、「これ、上手く行きそうじゃん」と自己洗脳、自己催眠に陥っちゃう

3月6日
「北極点に犬ぞりで行きたい、一千万円クラウドファンディングお願いします」のような「どうでもいい寄付依頼」に簡単に資金集まるのに、こっちは全く集まらない。やはり、政府のプレゼンがド下手なんだと思う / “<子供基金>乏しい寄付 5…” http://htn.to/n5bZgN

というか、政府の貧困子供世帯支援が上手くいかないのは、「対象者が不特定、匿名」で「顔が見えない」からだろうな。北極点犬ぞりは「対象者の顔が見える」から、支援する側は満足感が高まる

民間のクラウドファンディング支援は、ストーリーのプレゼンが上手い。具体性があると、支援「する側」の満足感が高まる/政府のは、「公共性」があるから、「具体性」を持たせた支援プレゼンを打てない。下手すれば不公平になっちゃう

3.11の支援なんてのは典型で、支援物質の配分を「公平」にしなきゃ、ということで、政府や自治体は公平性に気を使ってる。その分、機動性は弱まる

ちきりん女史がいってたな。「援助業界も、人気次第、プレゼン次第です」、と/「支援業界で人気が高いのは子供関連」とちきりんは言ってた/ということは、政府のプレゼンはスーパード下手ということに、なる。本来子供関係は「多くの支援が集まる分野」

民間のクラウドファンディング支援のプレゼンだと、具体的な子供の写真を使って「困ってます」とアピールする/政府の場合、具体な子供を使ってのプレゼンはせず、訳判らんポンチ絵でプレゼン済ませた気分になってる

因みに、「少年犯罪者の更正施設への寄付お願い」なんてジャンルは、全く「不人気」らしく、全く寄付は集まらない

変な話だが、寄付する側の心理でも「勝ち馬に乗ろう」という心理が働くらしい。「特に寄付金の先を決めてないけど、どこかクラウドファンディングで寄付したい」という人は、「人気な寄付金先」を選ぶ確率が高まるらしい

そういう意味では、政府の貧困子供世帯寄付金の出足が「全くダメ」ということは、この寄付先は「勝ち馬じゃなく、負け馬」ということになり、今後の寄付はますます見込めなくなってくる/まあ、経団連企業に奉加帳を回すんだろうな

因みに、帝国ホテルのレジにある寄付金ボックスには、最初から1万円札が数枚入ってるらしい。そうすると、帝国ホテルに出入りする名士は「オレも寄付金出さなきゃならん」と思うようになり、万円単位の寄付金をボックスに挿入する/つまり、最初のおカネは「寄付金の呼び水」

経団連企業そのものに寄付金募ると、株主代表訴訟になりかねないから、サラリーマン取締役のポケットマネーから数百万円ずつ寄付金出すように「協力要請」するのだろうか。

創業者社長(孫正義とか)はポーンと数百億円は寄付できる財力はあるだろうが、さてそういう社長達が、安倍政権からの要請に素直に応じるか?所謂経団連本流じゃなく傍流だしなあ

びっくりした。子供基金、仮に寄付したとしても、困ってる貧困世帯そのものへは届かないんだな。単に支援活動してるNPOの人件費に充てる、というだけなんかい/ホワイトバンドと同じ香りが、、 / “■2億円の血税で2000万円の寄付しか…” http://htn.to/CymgD9

「実は、子供貧困対策基金は、直接貧困世帯に寄付金が届かない」という事実が周知されてしまったら、ますます民間からの寄付金は集まらなくなるだろうな

「貧困世帯への知識支援はしない」という立て付けは、いかにも霞ヶ関官僚が好みそうな立て付けだな/知人に霞ヶ関官僚がいるが、何故か補助金を直接給付するポンチ絵にせずに、何らかの団体への給付といあ立て付けポンチ絵にしようとする

「子供貧困対策基金が直接貧困家庭に配らない」のは、「対策NPOへ資金投入」する立て付けにすることで「貧困活動NPOを新たな役人天下り先にする」という陰謀論マダー?

まあ、自分が「子供貧困対策基金は、実は新たな福祉天下り先の開拓手段でしかない」というデマをツイートしたら、数日後にはデマを真実と信じたツイートに変質してるのかもな。

だが、「子供貧困対策の寄付金を、貧困世帯に直接投入せず、NPOにしか投入しない」という立て付けは、「これ役人の天下り先確保の姑息な手法だよね?」と誤解を生じさせるには充分。そういう誤解を生じかねない制度設計そのものが、寄付金を増やさなくなってしまう

クラウドファンディングがウケるのは、そういう「不透明さが、ない」こともあるよね?

それなりの意識の高い大企業なら、既に教育関係や福祉関係のCSR活動やってる訳で、その活動費を増額するように呼び掛けするほうがスマートなんです/なぜ、既存の各種活動に「屋上屋」を被せるような「子供基金」を、2億円掛けて造る必要あるのか?天下り目当てと誤解されかねない

企業としては、CSR活動する場合に気にするのは、「活動の実績」であり「活動の透明性」。真っ当なCSRなら株主訴訟にならないが、不透明なCSRは株主訴訟になりかねない/子供基金みたいな「活動実績もないような、不透明な仕組み」なんかにカネは出せる訳がない