マスコミブレーク(6) 新聞記事の価値判断を問う

マスコミブレーク(6) 新聞記事の価値判断を問う
(なんでも掲示板 00年7月 投稿済)

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今朝、YTV(大阪よみうりテレビ)を見てると、毎日新聞の報道が出ていました。
いわく、「未成年者の交通事故死において、生涯予想収入額(=賠償金額)に
男女格差を設けるのは違法」という判決がありました。
これは従来の交通事故裁判界では格差をつけるのが常識だったのが、
交通事故遺族に訴えによって覆った事例です。
憲法の精神からいって、当然の判決でしょう。

で、問題にしたいのは、我が家の朝日新聞では1行も触れていない、ということです。
裁判記事ですから、ネタが朝日新聞に入ってなかったとは考えにくい。その判決を見て、
裁判所回りの記者がボツにしたか、整理部がボツにしたか、どちらかでしょう。

しかし、これでは記者のニュースセンスが問われるんじゃないでしょうか?
血なまぐさい事件報道の特ダネがとかく評価されますが、このような市民生活に直結した
裁判の動きもフォロー願いたいものです。

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よく「さあ夏休みだ 1学期の終業式」とか、「古都の雅 祇園祭・山鉾巡業」とか
アニューアルな事項について、(1週間に2・3回のペースで)大新聞の1面に掲載
してたりしてますが、
そんな当たり前のことに紙面を使う位なら、それこそ、「未成年者の交通事故死において、
生涯予想収入額(=賠償金額)に男女格差を設けるのは違法」とかの記事を載せた方が
いいと思うのは、小生だけ?

まあ占いとかに、かの朝日新聞が紙面を割く時代だからなあ・・・

試しに、新聞の読者に「7月の記事の中で、○○に記事はいらない」「●●の記事は
もっと深く報道してほしかった」ということをアンケート取ればいいと思いますが。
「夏休み云々」という記事が、そんなに重要なのか、読者の意見を聞いてみて、
「重要だ」というなら小生も諦めますが・・・

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マスコミブレーク(3)でも関連のカキコをしましたが、一度でいいから、大新聞で、1面トップで、
「昨日交通事故で23名死亡!!」とか報道して欲しい。
1日当たり、交通事故で数十人死ぬのが当たり前になっていますが、まずマスコミが
その常識を疑って報道すべきでしょう。
国民の常識では「1日当たり数十名交通事故で死ぬのは当たり前だから、それは報道しなくて
いい」ということになるでしょうが、その常識を打破するのが、マスコミの役割でも
あります。

「さあ夏休みだ」というアホな(無用な)常識を報道する前に、マスコミはすべきことが一杯
あります。