究極の「ミニプロ球団」の試算

近鉄ライブドア騒動を見るまでもなく、球団の経営は厳しいものである。

ここで、現在のプロ野球の常識を白紙にして、
「最小限レベルの野球チームは、どれ位の市場規模で
 存続できるのか?」を考えてみる

1.年俸
  こんなの、一般サラリーマンレベルでいい。
  せいぜい平均で1,000万円レベルで。

2.人数
  現在のプロ野球は70人も抱えている。
  これだけも控えの選手を抱える必要があるのか?

  高校野球は15人でチームを組むのだから、
  15名でも最小限のプロ野球チームは組めるだろう。
  一番のネックは投手なのだろうが、「投手兼野手」なんて選手が
  あれば、「先発はA選手、その時はB選手は一塁手
  「抑えはB選手が投手、その時はA選手は一塁手」として、
  ローテーションが組める。

  ついでに言えば、監督やコーチも選手が兼ねればいい。
  野村前監督も、以前は選手と監督を兼任していた。

3.試合数
  観客が動員できるのは、やはり土日である。
  裏返して言えば、費用対効果の低い平日に、
  何試合もやるのは得策ではない。

  金曜夜にナイター、土日にデーゲームと3連戦し、
  月火水木は休む。
  こうすれば、ピッチャーは3人いれば充分である。

  逆に、「オープン戦」を開催している3月や、
  「日本シリーズ」の11月の休日を遊ばせるのは
  勿体無いので、3月〜11月までのシーズンとする。

  3月〜11月で、39週あるので、39×3=117試合が可能。
  これに、ゴールデンウィークや盆休みは、勿体無いので
  毎日開催することにすると、120試合の開催が可能ではないか?

  うち60試合はビジターとなるが、主催試合では60試合が
  確保できる。

  因みに、雨の場合はダブルヘッダーで金・土・日に試合を消化
  させます。
  月曜日に順延させる、という考えもありますが、
  安月給の選手に、月〜木(と金曜日の午前)は
  セカンドジョブを持つことを認めたいと思いますので、
  極力月〜木には試合を入れない。

4.入場料
  内外野で平均1,000円程度。
  映画のチケットよりは安くしたいですね。

5.観客数
  1試合平均2,500人

6.スタッフ
  チケット売る人、ウグイス嬢、審判4人、グランドキーパー、
  球団の経理担当、総務担当、営業担当・・・
  なんとか兼務で15名程度でできないか?

  経理担当が試合当日はチケット売ったり、総務担当で
  来年の試合日程決めているような人がグランドキーパーしたり。
  選手をリタイアした人が、そのままスタッフになればいいだろう。

⇒収支計算

(収入)
入場料収入 5,000円×観客2,500人×主催試合60試合
      =7.5億円
その他、関係グッズ収入、広告収入、スポンサー収入がある。

(支出)
選手人件費 年収1,000万円×15名=1.5億円
スタッフ人件費=年収1,000万円×15名=1.5億円
諸経費(バット代とか、遠征費とか) 3億円
球場利用費 地方公共団体の善意で1億円
⇒合計 7億円

これだと何とか採算に乗りそうだ。

都市圏人口150万人程度の広島カープで、観客数が平均で1.5万人。
ということは、単純計算では、都市圏人口25万人レベルで、
このようなミニプロチームが維持できることになる。

高松・松山・徳島・高知の4都市それぞれが球団を持つことができる。
「四国リーグ」の誕生である。
中国地方では、岡山・倉敷・福山・山口・下関・米子の6都市の
「中国リーグ」
九州では、北九州・久留米・長崎・佐世保・熊本・大分
・宮崎・鹿児島の8都市で「九州リーグ」
(北九州は、門司・小倉・八幡の3チームになってもいいかも)
東北では、仙台2チーム・福島・郡山・いわき・山形・酒田(鶴岡)
・盛岡・秋田・青森・弘前・八戸の「東北リーグ」

・・・という具合に、「オラがチーム」を各地域で
作ってみるのも面白い。
Jリーグが目指しているのも、そういう世界だと思うが。

因みに、人口25万人で1チーム作っていたら、首都圏では
100チーム以上誕生してしまう・・・