久間章生防衛大臣の発言が波紋を呼んでいる。
彼はかねがね、アメリカのイラク戦争に疑問を投げ掛けていて、
それがアメリカに不快に思われていたフシがある。
従軍慰安婦決議、「四カ国協議」で日米間がギクシャクしているさなかなので、
久間氏としては、あえてアメリカ弁護の発言をすることで、
日米間の結束を図りたい（アメリカに恩を売りたい）、という
魂胆もあったのではないか？
にもかかわらず、当のアメリカの反応より、まず国内が過剰反応していて、
参議院選挙前に大臣罷免は避けられそうにない。
しかし、この問題で安倍総理が罷免するかどうか、というのは
極めて厳しい判断ではないだろうか。
対選挙的には、罷免をせざるを得ない。
しかし、対アメリカ的には、従軍慰安婦・四カ国協議、で
深まった溝が、久間氏罷免で、さらに深まる危険性がある。
恐らく野党とのやり取りで、安倍総理の原爆投下への見解を問われることになるだろう。
そうなると、国民新党辺りが、
「アメリカ下院の従軍慰安婦決議に対抗して、日本の国会も原爆投下非難決議を出せ！」と
要求して来る可能性がある。
こうなると、従軍慰安婦決議問題が、原爆投下問題とリンクしてしまい、日米の泥仕合に
発展する危険性がある。
久間氏がアメリカヨイショ、の目的で発言した不用意な一言は、日米関係を危機に陥れる
導火線になりかねない。
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