「未来ニュース社〜裁判員替え玉事件」

このニュースは、たぶんフィクションだと思います。
でもひょっとしたら・・・

2010年●月●日 朝日新聞1面

裁判員替え玉業者逮捕

警視庁は、裁判員候補者の依頼に基づき、
本人の替え玉として裁判員裁判に参加した容疑で、
自営業の福田●夫容疑者と、裁判員候補者の村●格容疑者を
裁判員法違反の容疑で逮捕した。

調べによると、福田●夫容疑者は、ホームページで
裁判員候補になってしまって困った方ご相談ください」と告知し、
仕事の都合上裁判員参加が困難にもかかわらず拒否が認められなかった
村●格容疑者がこれに応じ、福田●夫容疑者が村●格容疑者と
似た年齢層の「替え玉」を用意して、裁判員候補面接及び
裁判員法廷に派遣した疑いが持たれている。

福田●夫容疑者は取り調べに対して、
「もともと「何でも代行屋」を開業していたが、2009年5月の裁判員制度スタート時に
 たまたま裁判員候補者から「10万円払うから身代わり出廷してくれ」と依頼され、
 この「事業」を思いついた。」と供述している。

「全国的にこの替え玉事業を展開し、延べ100名を超える替え玉を派遣した」と供述しており、
警視庁で裏付けを急いでいる。

【3面に続く】

3面「裁判員制度の根幹を揺るがす犯罪 法曹関係者、対応に困惑」

福田●夫容疑者による「裁判員替え玉業」事件は、
「候補者本人が事前の面接に応じ、本人が出廷する」という
法の前提を覆す事件として、法曹関係者に大きな衝撃を与えた。

現状の候補者面接の際には、裁判所からの通知封書を持参した人物を
本人とみなし、「特に本人確認はしていない」(最高裁関係者)。
そのため、このような「成りすまし」が発生しても、現時点では「防ぎようがない」。

今回の事件は、たまたま裁判員裁判に出席した検事が村●格容疑者を知っていて、
「本人と容姿が異なる人物が出廷した」として不審に思い発覚したが、
福田●夫容疑者の供述通り「百件超の替え玉手配を行った」となれば、
過去1年間の裁判員裁判の妥当性自体が疑われる事態となってしまうため、
法曹関係者の対応が注目される。

法曹関係者によると、
「再発防止として、運転免許証の写真と照合する等の対策を検討する」としているが、
「免許不所持の場合、根本的に替え玉チェックは不可能」(同法曹関係者)なため、
「抜本的対策が困難」との声が出ている。