田母神俊雄氏をめぐる騒動
1.このオヤジ、完全に職務を無視したアホである。
自衛官の任務は何か?
日本国憲法を参考に思考すると、
「戦争の発生を未然に抑止すること」これが究極の任務である。
さて、このオヤジの発言が「戦争の発生の抑止効果」があるかどうか検証してみると、
対国内で考えた場合、
「発言に共感する人が増えて、日本の国防力が増える」という可能性は限りなくゼロに近い。
そもそも今回のような渡部昇一等が主宰する論文審査などは、
「最初から靖国右翼だったシンパ」は「強く共感する」が、
「圧倒的多数のサイレントマジョリティー」は
「ああまたネトウヨが吼えている」という程度で「相手にもしない」
なので、「サイレントマジョリティーの転向」を促す、というオヤジ側の意図は
「空回りするだけ」である。
つまり、国内的には効果ゼロである。
となると、残るのは「中韓のみならず米ロも敵に回した発言」をしたため
「軍事的警戒感を巻き起こし、軍拡への心理的要因を増やしてしまった」という
国際的マイナスの効果しか残らない。
つまり、このオヤジの発言は、自衛官の任務とは完全に逆行する発言だった訳である
・・・憲法・法律的に言えば。
もっとも、「組織防衛としての自衛隊」の任務を考えると、
「軍事的緊張状態が高まれば、自分たちの存在価値が高まる
(=給料・待遇が改善される)」のだから、中韓米ロを「敵に回す」発言というのは、
「組織防衛的には実に理にかなっている」のだが。
戦争が起きない状況を促進すれば、自衛官の地位給与を上げるような「仕掛け」が必要ですね。
2.ミンス
小沢代表は人事を追求する方針のようだが、
仮にミンス政権になっていたとして、自衛隊幹部の人事にまで
口出しをしていたかどうか、かなり疑問。
というか、ミンス政権下で自衛官が「暴言」して、
それを「野党に転じた自民党」が
「シビリアンコントロールの崩壊だ!!」と追求する、という構図を妄想すると面白い。
以前コーヒーブレークにも書いたが、自衛隊幹部の名前を一般国民が知らない日本は
平和な国である、と書いたが、
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Keyaki/7891/coffee/79.html
今後はそうもいってられなくなります。
3.アパ
知らなかったのだが、アパの例の夫妻は相当靖国右翼がかっているようである。
というか、どうも建築不動産業界には「靖国右翼」の「伝統」があるようである。
木造在来注文住宅の「東日本ハウス」なんかも、靖国右翼がかっていて、
以前東条英機のプロパガンダ映画「プライド」を支援していたりする・・・
4.アメリカは侵略国
この論文の出だしは
「アメリカは日本に軍事駐留しているが、
それを「アメリカは日本を侵略しているとは言わない」
なぜなら日米安保条約で合法的だからである」で始まっている。
しかし、後半の方になると
「ルーズベルトはコミンテルンに操られて・・・」
とアメリカへの恨み節で綴られている。
そうして「日本のアメリカナイズが心配である」と締めくくられている。
実は、オヤジの「本音」は
「日本はアメリカに侵略されている」と言いたいのではないか?