ある官僚との会話

9月12日
この前、知人のキャリア官僚(不動産は門外漢)に対して「東京23区では、新築マンション価格が建売を逆転している」と教えてあげたら、ビックリしていた。確かに「不動産に疎い人」から見たら、「終の棲家である戸建てより、仮住まい的なマンションが高いのは、オカシイ」

その男は、なんかまだ住宅すごろく的な信仰があって、結局土地買って一戸建てを立てていたのだが/『マンションが建売より高くなった3つの理由』を教えてあげたら、彼は合理的な男でもあるので、それはそれで納得はしていた。

念のため、3つの理由のおさらい/1.インバウンド購入者は、ランドマーク性があるタワーマンションを買う。一戸建ては買わない/2.税制の歪み。タワーマンション節税/3.マンションの方が、中古になった際の流動性が戸建てより高い。仲介マンもマンションを好んで取り扱う

野口悠紀雄の予測、「2050年には、介護産業が日本の産業の4割を占める」と教えてやったら、その官僚は「そんなの、国が持たないだろう」とのたまった/その通り、国が持たないが、そういう社会にしちゃったのは官僚にも責任があるのだが、他人事みたいに言われても困る。

『介護の為の労働力を東南アジアから調達できない、タイの出生率が1.4でベトナムが1.8』と官僚に伝えたら、そっちもビックリしていた/『安心しろ、ナイジェリアの出生率は5.0で、2100年には人口9億だ』とも伝えてあげたが、フォローになったかどうか。

最近自分がハマっている夏目漱石の話題にも触れ、「夏目漱石の頃は、役人はいつクビになるか、ビクビクしていた」と伝えたら、「夏目漱石の時代は、結構非正規公務員が中央官庁で実権を握っていたそうだから、多分それだろう」とのレスが返ってきた

カルビーの松本会長の『コックピット経営』の話題にも発展したが、『役人の世界じゃ、次官がコックピットで政策指示するなんて出来ないよ。議員がイエスと言わなきゃ、それで終わりだもん』という嘆きが返ってきた・・・