株式を理解できるのは世界では少数派

2月20日
未来世紀ジパングで、ミャンマーの株式市場開設の話題/ミャンマーで「株式って、知ってますか?」と該当インタビューしても、「携帯電話のことかな?」等、トンチンカンな回答が多く、殆どの人が「そもそも、株式を知らなかった」

ふと思ったが、世界人口70億人の中で、「株式」の概念を理解している人って、30億人もいないんじゃないか?インドとか、半分の国民は株式の概念を知らなさそうだ

逆に言えば、小学校高学年の段階で、「なんとなく、株式というモノを理解している」日本や欧米社会というのは、ある意味スゴいと思う

先進国かどうか、高度資本主義社会かどうか、のメルクマールとして、「一般市民が、株式を所有はしてなくても、株式という概念を知ってるかどうか」というのは、重要な指標になるような気がする

例えば、韓国とかだと、国民の9割は株式の概念を理解してるだろう。その意味では「先進資本主義国」/これが中国だと微妙で、北京市民や上海市民なら9割は理解してるだろうが、雲南省の村とかだと、半分もいるかどうか

OECD加盟国だと、一応は、9割の市民は理解してるのかな?メキシコとかトルコの片田舎のオバチャンでも、「株式とは、企業の所有権のことである」と理解してるとは思うが。

ASEANは、その意味では「微妙」だな。割と資本主義が発展してるタイだと、市民の株式リテラシーは高そうだが、ラオスなんかは低そうだ/ベトナムなどは、表向き社会主義なんだから、株式リテラシー低いのか?

上海株式市場の乱高下は、3年前まで「株って、通信手段のことでしょ?」とトンチンカンなこと言ってた株式リテラシー初心者が、大挙して株式市場に乱入したからなんだろうな

@RA_genso 「株式って、携帯電話のことでしょ?」なトンチンカンな答えする人は、日本ではさすがにいないかと。/「博打」と勘違いしてる人は過半数かも。あっ、勘違いじゃないな。

格差社会というのは、所得の格差もさることながら、社会で相互に常識が通用しない」というRT。株式という概念が下層クラスタに通用しないような社会を、格差社会という、との趣旨/湾岸タワマン族とマイルドヤンキーの常識の断絶とか

識字率というのは、判りやすい「格差」だよな。

まあ、常識は個人によって違うからなあ。「方程式は常識じゃない」という曽野綾子もいれば、「原子の崩壊式が常識の筈だ!」とのたまう東大理3な奴もいる/株式が常識じゃないミャンマーでは、日本人が知らない、知る必要のない常識が存在する筈

銀行という「文化」が常識になってる社会は、世界70億人の中では少数派だろうな。生まれてから銀行を見たことない人口が、40億人はいそうだ/そういう社会には、リアルな銀行より先に、フィンテックなバーチャル金融の方が先に入り込む

「銀行預金とは、金利がプラスである」が、銀行が普及してる社会の常識/だが、銀行が普及してる社会は、世界人口では少数派/これから金融サービスが普及する途上国では、逆に「マイナス金利」が常識として普及したりして

資本主義の教科書的には、「ミャンマーの人達が、株式とは何か?を学習すればするほど、ミャンマーの人々に株式投資が根付いて、ミャンマーの生活が豊かになる」だが、果たして上手くいくか、どうか?

まあ、ミャンマー株式市場は、国内投資家向けというよりは、海外資本がミャンマー企業に投資する際のインフラ、という色彩が強いのでは?と思う/であれば、株式市場リテラシーが必要なのは、ミャンマー全国民じゃなく、企業経営層だけでいい

そもそも、ミャンマーのような新興国だと、市民の側の資本蓄積が不十分だから、市民の側には株式運用ニーズは少ない/金融資産1600兆円な日本こそ、市民側に株式リテラシーが求められるのだが

日本で、小学生でも「株式とは、企業を支配する力である」「株式取引で、お金持ちにもなるが、スッカラカンにもなる」と知ってる(ミャンマーの小学生は絶対知らない)のは、小学生向けのマンガとかアニメでも、「株式を使って、、」のような設定が多いからなんじゃないかな?

それでも、小学生からすれぱ、株式は「よくわからないシロモノ」。だから、キッザニアで証券会社は不人気

例えば明治後期で、その辺の尋常小学校児童が「株式」を知ってたか?と言えば、たぶん知らなかった訳で。というか、その時代に、証券取引所なんて、あったのか?/そう考えると、小学生が株式を知り始めたのは、高度成長以降なんじゃないか?

ドラえもんがしょっちゅう「恐竜」をネタにするので、日本の小学生そして大人の恐竜リテラシーが高い、という説。たぶんミャンマーの小学生は、恐竜なんか知らない

逆に、欧米の小学生には当たり前のリテラシーで、日本の小学生が知らないリテラシーなんかもあるんだろうな。ディベート能力?

自分は全く詳しくないが、ニンテンドーの「とびだせ!どうぶつの森」は、ライトにビジネスとか株式投資を体感できるゲームだと聞いたことがある