なぜ蕎麦打ちに大企業中年男性リーマンはハマる?

1月3日
自家内でそば打ちする分にはまだ軽傷で、重症化すると脱サラしてそば屋を開店したりする。で、「そば1000円」と実力無視したスッ高値な値付けして開店し、あっという間に閉店の憂き目に / “男性は一定の年齢になるとなぜ「蕎麦打ち」には…” http://htn.to/thzkQf

「何故定年男性は、そば打ちにハマるのか?」、逆に言えば「何故、うどん打ちにハマらないのか?」/ブランドイメージとして「そばは高尚、うどんは庶民」なので、「そば打ちを趣味にすると高尚」と思われるんだろうな。「イチゴが高級、みかんは庶民」な話に通じる

「うどん」だと、高くても丸亀製麺はなまるうどん価格が目一杯で、「丹精込めてうどん打ち」しても、自己実現への評価がされにくい、ということなんだろうな

あと、「そば打ち」は大企業の要職勤めた男性がハマる趣味、なイメージあるのは何故なのか?一見「ストイック」に見えるからなのか/「ラーメンにハマる男性」は、なんとなく社会のメーンストリームから外れた男性なイメージがある

で、そういう大企業要職男性は、自分の企業マン時代の昼飯代が1000円代だったから、そば屋を開店する場合に、1000円代の値付を「高過ぎる」とも思わずに付けたりする。日本人の平均ランチ代を無視した値付け

「そば打ち」は、「料理趣味」というよりは「茶道」とかの「道」に近いポジショニング、との解説も/「自治体が主催するそば打ち講座は、高齢男性引きこもり防止に役立つ」なエピソードは笑える

「中年男性はそば打ちにハマるか、釣りにハマるか、山登りにハマる」らしい/「釣りバカ日誌」はマンガや映画になるが、早晩「そばバカ日誌」なんてのも出来るのかな?

あと、蕎麦だと「小麦粉の配合割合次第で、原価がまるっきり変わってくる」から、「3割蕎麦なら500円なのに、10割蕎麦だと1000円」みたいな価格の不均一もあるよな。だから1000円蕎麦でも容認される

因みに子供の行ってた幼稚園で「うどん踏みを、親子でやる」なんてのがあったので、うどんは無理矢理作らされました。自分はうどんも蕎麦も、もういいです

あと5年や10年すれば、人工知能なロボットが、微妙な人の手による蕎麦打ちの塩梅を再現できるようになるだろうから、「人の手による蕎麦打ちが至高」という価値観自体が無意味になると思う

大企業定年退職組の、自己満足による蕎麦屋開業は、そのまま閉店まっしぐらだったりするのだが、トータルで開業資金1千万円をスッてしまう程度で収まるのなら、なんとかその後の老後は暮らしていけるのな。人生最後の思い出作りとしては高くない買い物かも

トゥギャッターに「男性は蕎麦打ちにハマるが、女性はパン焼きにハマる」とある/確かに、大企業定年男性が蕎麦打ちにハマることはあっても、パン焼きにハマるのはあまり聞かない。この性差は何か?/女性がごはんよりパンを好むのは「かわいいから」という理由、ときいたことがあるが

「蕎麦打ち」は恐らく日本独特の趣味と思われる/では諸外国の男性が、リタイア後にハマる趣味は何なのか?日本では女性がハマるとされるパン焼き趣味に、諸外国のリタイア男性はハマったりするのか?

あとリタイア男性は「陶芸にハマる」とトゥギャッターにあるな。自分は全く陶芸には関心ないが、世の中的には結構陶芸男子が多い、ということだろう/冷酷に言えば、「美術品的価値のある作品」というより「処分費用が嵩む、燃えないゴミ」が量産されてるということなんだろう

雑誌「サライ」とかテレビ「人生の楽園」とかで、やたらと「50代になって、蕎麦打ちに目覚めました」な特集組むから、余計に蕎麦打ちに洗脳される男性が増えてしまう、という「マスコミ共犯説」も

「何故、大企業要職男性は、定年になったら蕎麦打ちにハマるのか?」を、食文化的に、社会学的に、高齢者心理学的に、分析研究してる学者は、居ないのかな?

「ハイクラスな定年男性が、蕎麦打ちに惹かれる理由」を心理学的に分析することで、シニアをターゲットとしたい各種商材の、成功のヒントになるのだから、もっと研究すべき

「蕎麦打ちは、適度に疲労するが、そんなに危険じゃない」「蕎麦打ちは、日々上達が見えてきて、更に次を目指したくなる」「蕎麦打ちは、自己アピールに最適だから」な解説がなされてる。つまり、シニアビジネスのヒントがここにある。

この「中年が蕎麦打ちにハマる理由」、その大半は「中年がマラソンにハマる理由」とシンクロしてるようだ。自分はどっちも興味ないが

「定年退職して、蕎麦屋始めました」「喫茶店始めました」はあるのに、「豚カツ屋始めました」とか「寿司屋始めました」はないよな。起業のハードルの高さ・低さがあるのかも

そういえば、「喫茶店」も脱サラ起業の典型例だよな/喫茶店に求められるのは、「コーヒーのウマイ淹れ方」というよりは「居心地の良さ」とかだから、料理スキルない素人でも開業しやすいのかな?

うどん踏みは、元巨人の篠辺がうどん屋を開業した、というエピソードから、「体力が要る仕事」なイメージがある。蕎麦打ちは体力要らないのかね?

ホリエモンじゃないが、確実に飲食開業で暮らしたいのなら、「東京すしアカデミーで1年勉強して、海外で開業」が確率高いよな/ニューヨークなら、ラーメン屋でも単価2000円だから、儲けられるかも

「海外で蕎麦屋が成功した」な話題は、あまり聞かない。蕎麦は海外の味覚には、あまり合わないのかもしれない

知人によれば、「うどん・そば業界は、まだまだ零細個人店が圧倒的多数で、寡占がまだまだ進行してない」から、「大手外食会社にとっては、数少ない事業進出の場では?」と見立てていた

そば打ちの件、発端は「同世代から年賀状が来て、近況が蕎麦打ちと聞いてヤバいと感じた」なツイート/年賀状って、世代の動向を可視化する機能があるよな

「昔は盆栽に走ってた中年が、今は蕎麦打ち・マラソン・陶芸に走ってる」なツイート。確かに、相対的に盆栽趣味業界は縮小に向かってる/ゲートボール業界も縮小だよな

そして、蕎麦打ち趣味男性の大半は、「奥さんに全く理解してもらえない」の悲哀になり、最悪は熟年離婚になる/「シニアビジネスのコツは、夫婦に共通の趣味を身に付けさせ、夫婦揃って散財させることです」と聞いてるが、、

「独身男性」も、あまり蕎麦打ちにハマらない気がする。妻子ある男性に限って、ハマるイメージがある

「リタイアシニアのパワーを、社会問題の解決に!!」な文脈だと、「蕎麦打ち」よりも、「介護」や「子育て」を、「男の趣味心をかきたてる」ように仕立て直して、「今、介護にハマってます」「今、子育てにハマってます」なシニア男性を量産できればいいのだが

「近況報告として、蕎麦打ちを年賀状に報告する」のが中年男のたしなみならば、フェイスブックとかで「今日、蕎麦打ちました」なエントリーが多いんだろうな/前都知事は「ピザ焼きました」とブログに書いてたなあ

蕎麦打ち男は「サライ」の影響がある。間違っても「チョイ悪オヤジなLEON」ではない。/日本人男性の草食化ということなんだろうな。イタリア辺りだと、50歳になっても蕎麦やパスタ打たずに、LEONみたいに女の子口説いてる