担ぎ屋に代えて、高齢者話し相手業を個人事業で起業せよ

7月9日

998のロシア経済に関する本を読んでるが、担ぎ屋貿易が盛んとあった/先進国では担ぎ屋貿易(スーツケース貿易)が乏しくなっていくのは、これはFTAの進展で関税無税の品目が増えて、担ぎ屋での利鞘が稼げなくなってるからなのか?

LCCの進展で、安価に日本〜アジアを往復できるようになったが、LCCを使ったスーツケース貿易、という話はあまり聞かない。荷物持込手数料を払ってでもレガシー航空より安くなる筈だが/もはや、日本は「担ぎ屋貿易が成り立たない国」なのか?

担ぎ屋のような「個人開業ビジネス」が成り立たない社会というのは、成熟した社会である反面、味気ないし「面白くない」

日本の「スーツケース貿易」って、覚醒剤か麻薬か脱法ドラッグか、あるいは金塊の密輸か、いずれにせよ「非合法ビジネス」に成り下がってるからなあ

個人の開業ビジネスでぐぐっても、殆どブログアフィリエイトしかヒットしない日本社会。そりゃウェルクみたいな問題が出てくる訳だ

「高齢者の話し相手ビジネス」というのは、ものすごくニーズがあり、個人でも開業できそうな分野であるのだが、誰も開業していない。唯一成功してるのが「独居老人の話し相手になって詐欺商材を売り付けるビジネス」

だから、セコムとか損保ジャパンとかがフランチャイズ主になって、フリーランスな個人を集めて独居高齢者宅を訪問して見守り兼話し相手になる、というビジネスは、有り得ると思うのだが。既にそういうビジネスあるのか?

「要介護状態」ではないが「一人暮らしで、話し相手がいない」な高齢者は沢山いる。そういう高齢者を放置してると、徐々に認知症状態になり要介護になる/子供が首都圏にいて、そこそこカネはあるが、親と会話する時間が取れなかったりする/そういう高齢者に会話サービスを「子世帯の負担で」実施

「親の雑誌」が数ヶ月待ちというブレーク状態なのは、サイフの出所を「子世帯」とした点。親世代は、自分の為にはカネを使わないが、子世代は親世代の為にカネを使う/独居老人話し相手というブルーオーシャン市場を、個人が開拓できないのか?

例えば週に1回のペースで独居老人宅を訪問。一ヶ所につき30分程度滞在して、1日に10軒訪問/週に5日働くとすると50人の老人を担当。一人の老人について5000円を話し相手料として子世帯から徴収して、売上が月25万円

「高齢者」「話し相手」でググると、サジェスト機能で「ボランティア」と出てくる。そこで「ボランティア」なんてのが出てくる点が、シニアビジネスの後進性を物語ってる/正正堂堂と対価を徴収すべし/対価を本人から徴収しようとするから、うまく行かない。子世代から徴収すべし。

何故ここまで書いてるのか?というと、「自分自身が、そういうサービスがあれば、カネを払いたい」からだ/親の雑誌も作りたいなあ

「個人起業で何を起業する?」なサイトが無数あるが、大半がアフィリエイトとかネットフリマとかばかり。こういう「高齢者の話し相手サービス」のような、社会的に意義があって、かつブルーオーシャンな提案が少ない(というか殆ど無い)のはいかがなものか?

行政が高齢者の「居場所」を提供しようと、公民館を改装して格安価格のカフェを作ったりしてるが、うまく行かないケースも多い/民間ベースで、その辺を自然と出来てるカフェを作れるか否か

@akarui0 「ジャパネットたかた」が成功してるのも、そういう独居老人とのコミュニケーションが成立してるからだろうなあ/「ジャパネットたかたは原価率低い、あんなの買う高齢者は情弱」とディスるホリエモンは、半分正しいが、ジャパネットの「真のビジネスモデルの源泉」を判ってない

「高齢者話し相手ビジネス」の観点で成功してる数少ない例が、「親の雑誌」とともに「とくし丸」だろうな。高齢者宅の宅配(移動スーパー)は、同時に話し相手ビジネスにもなっている

「とくし丸」は、定期的に必ず必要になるという「高齢者の食材の買い物」というイベントを、うまくマネタイズできてる/似たようなのを考えるとすると、「買い物代行サービス」だろうか?

あと、親が遠隔地で入院していて、なかなか身の回りの世話が出来なくて悩んでる子世代も少なくないと思う/そういう「入院してる親の身の回り世話代行サービス」というのも、マネタイズの余地があると思う

「子世代の負担で、独居老人との話し相手ビジネスを立ち上げろ」と書くと、「子供のいない老人、子世代に負担力のない老人はどうなるのか?」なツッコミが必ず入る/それはそれとしておいおい考えればいい話。まずは負担力あるところからマネタイズすればいいじゃん

「民生委員」なんてのは、もともと高齢者の話し相手も兼ねていた。ただ「ボランティア」を前提に制度設計してるから担い手不足になってる/月15万円程度を支払う準公務員にすれば、「半分ボランティア、半分小遣い稼ぎ」な人が結構引き受けてくれるかも

「介護職員」「ヘルパー」などは、ドストライクで高齢者の話し相手な訳なんだが、「シモの世話をする重労働」のイメージが強くて、一般人からすればハードル高い/「肉体労働のない、シモの世話のない高齢者相手のお仕事」なら、引き受ける人もそれなりに表れそう

「とくし丸」のドライバーは確かフランチャイズ個人事業主だったと思う。なので「個人で起業する」場合に「とくし丸のフランチャイズ事業主になる」という選択肢は有り得る訳だ

「とくし丸のドライバー事業主になる」のは、少なくとも「コンビニの店長になる」よりは人生破綻リスクは少なそうだ

独居老人の話し相手になることで「土地の有効活用、相続対策」なアパートが建てられ、20年後にスラム化する/真っ当な独居老人話し相手ビジネスが立ち上がることで、アパートの過剰供給という「社会問題」も解消される/地銀の貸出先が減っちゃうって?知らんがな

実際の高齢者の話し相手は、別に現役バリバリ世代がやらなくてもいい訳で、60歳で定年退職した「ミドルシニア」が「後期高齢者の話し相手になる」なんてのでもいい訳だ。年収200万円あれば充分

高齢「男性」の居場所の確保は難問/しかし、高齢男性は、何故か図書館にたむろする/その意味では「図書館カフェ」みたいなのを民間ベースで立ち上げれば、それなりにニーズをつかめるのかもしれない。マネタイズ難しそうだが

@Kramer_In_Japan あと「赤ちゃんカフェ」という禁断のアイテムも。実際、リアルな赤ちゃんと接すると認知症が防止されるらしい