ブログ時代におけるハブサイトとは

私がウェブを始めた2000年ごろは「ハブサイト」というのがあったと思う。
阪神電車に関するハブサイトミスチルに関するハブサイト
パタリロに関するハブサイト・・・

例えばガンバ大阪について語りたければ、そういうハブサイト
見つけて(検索エンジンで簡単に見つかった)、そこでトークすれば良かった。

ハブサイトも、数としてはそんなに多くない(4,5箇所程度)なので、
ファンが複数サイトに不必要なまでに分散する、ということもなかった。

というか、
ハブサイトの常連として発言していれば、自分でサイトを作る必要がなかった」
ので、不必要なまでにハブサイトが急増しなかったのである。

しかし、ブログ時代になって、ハブサイトはブログの海に埋もれてしまった。

例えば福知山線事故について語ろうにも、Google神は、
「1日だけ福知山線事故を触れただけのブログ」を選び出してきてしまい、
鉄道ハブサイトを探すにも骨が折れる。

しかももっと問題なのは、多少でも「鉄道について語っている」ブログ、
というのが急増してしまったため、「鉄道のことならココ!」という
「決定打サイト」が見当たらなくなった点である。

情報送出の垣根が低下したのは非常に喜ばしいのだが、その分、
情報が散在するようになり、情報の送り手(つまりファン)同士の
ネットワーキング機能が著しく低下したのである。

ブログのコメント機能・トラックバック機能で補える、という意見もあるが、
掲示板等で一同に会して行うコミュニケーション機能には、負けてしまう。

送り手にも問題がある。
以前なら、読者層のことを考えて
「ガンバのページ」
「マンガのページ」
「鉄道のページ」
のように運営側がコンテンツを仕分けていたと思う。

しかし、ブログになって、手軽に書けるようになった分、
運営側がそのような「コンテンツ仕分け手間」をサボるようになった。
ブログのタイトルで自動仕分けする機能があるにはあるが、
やはり手動の仕分けのようなキメの細やかさには欠ける。

そもそも書くほうの意識として、2000年のころは
「今日はこのコンテンツを書く」
「今日は別のコンテンツを書く」
のように、目的意識を持って執筆していたから、
文章としても非常に読みやすいのだが、
最近の場合は、「とりあえず脳内に思い浮かんだことを、とりとめもなく書く」
ようになっているので、文章が読みづらいのである。

このように、ブログ時代に入って、「ハブサイト喪失の危機」が高まったと思う。

解決策としては、ウィキペディアにハブ機能を持たせる、という考えがあるが、
いかがだろうか?