今頃労働分配率を口にする日経の笑止

今日の日経コラムに、企業が過去最高益を計上したにもかかわらず、
勤労者所得が増加していない状況を嘆いていた。
「企業の配当性向が高まり、従前なら業績向上を労働者に報いていたのを
 株主に報いるようになった」
そのために消費が盛り上がらず、景気回復も本格化しないと説く。

一言、「笑止」である。

今まで「日本の企業は配当性向が低い。グローバル経済時代にこれではダメだ!!」と
吹聴していたのは、どこのどいつだ?

あなた方が信仰する「教科書学的経済政策」的思考パタンでは、
「勤労者がその貯蓄を株式に振り分けることにより、
 株式配当を勤労者も享受することにより実質的所得増加を図る」べきではないのか?

ならばあなた方が書くコラムは
「労働者よ、これからは企業業績が向上しても給料には反映されない時代になる。
 さあ株を買いましょう」になるべきだ。
それを今さらながらに旧来の「古き良き株式会社ニッポン」を唱えるのは、
あまりにも筋違いではないのか?