マスコミが東京ハイソエリア局地現象の「お受験」を報道する理由

ここに来て「格差社会」だの「教育改革」だの喧しい。

で、先日の週刊ポストだか週刊現代だかに、
「東京23区でも区によって私立中学進学率に格差がある」と特集していたらしい。

千代田区とかが40%程度進学しているのに、江東区江戸川区では10%程度。

実は視点を全国にスライドさせると、私立中学への受験熱というのは
東京圏・大阪圏の局所的現象であり、地方圏では私立中学への受験熱は
極論すればゼロに近い。

私立小学校への受験、いわゆる「お受験」に至っては
大阪圏でもゼロに等しく、東京圏でも埼玉や千葉ではあまりない。

東京23区の西南側(〜横浜)にのみ起こっているのが「お受験」であり、
「公立不信」「私学信仰」である。

なぜ「首都圏の中でもローカルな話題」が全国的話題に昇格し、
政治的論点にまで昇格したのか?

反論もあるだろうがあえていう。

報道する側のマスコミ人自身が、目黒区とか世田谷区とかの
「お受験過熱熱地域」に居を構えていて、自分の子弟がお受験に
現在進行形で巻き込まれているため、「これは報道価値がある」と
バイアス判断を行なってしまったため、これが全国的重要話題に
なったのではないか?

このようなローカルな話題が「話題」のママで終わっている分には
まだ許せるが、困ったことに
「公立教育は崩壊している!!私は教育改革を最大の政治公約にします!!!」と
公言する政治家が現れるものだから、マスコミのバイアス報道の罪は重い。

しかも何故か「教育の効果を高める」のが主目的のハズの「教育改革」が、
「精神論教育」「ボランティア強制」「ジェンダーフリー教育バッシング論」に
なぜかすりかわっている辺り、「お受験現象」を「政治的に利用した」と
言われても仕方ないだろう。

※あの政治家、選挙区は「山口4区」ということになっているが、生まれも育ちも
 東京のハズである。
 試しに選挙区に「帰って」、ではなく「行ってみて」(気分的に彼は東京人だろう)
 「あなたのお子様、お受験していますか?」と有権者に聞いてみると良い。