読書ノート・家電量販店

★3大商戦:春(3〜4月)、夏(6〜7月)、年末(11〜12月)
 春:新生活、引越
 夏:ボーナス、季節商品
 年末:ボーナス、季節商品、クリスマス
 各家電メーカーはこの3大商戦に新製品を投入する(=モデルチェンジ頻度が他国より高い)
 年末商戦が最大
★4商戦:新春、GW、お盆、シルバーウィーク
 ⇒徐々に拡大
★冷蔵庫:日本では多ドア型が売れるが、
 海外では3ドア型(1ドアの容量が特大)が売れる
★掃除機:日本では小型静粛型が売れる
★DVD:国内3社寡占(パナ、ソニー、シャープ)
 TV:国内4社寡占(パナ、ソニー、シャープ、東芝
 下位メーカーはラインナップ増やせず、撤退へ
★家電メーカーの4チャンネル
 ・60%が量販店
 ・10%が地域家電店(メーカー系、非メーカー系)
 ・20%が法人直接・・・パソコン・エアコンなど
 ・残りがネット
★家電メーカー:普及率低い電気機器が狙い目
 ・オール電化・IH
 ・太陽光・エコキュート
 ・健康機器(マッサージチェア
 ・食洗機
★パーソナル家電:駅前型量販店が強い
 (ヨドバシ、ビック、ヤマダラビ)
 ・・・小型なので、電車で「持ち帰り」可能
 据付工事不要
★パーソナル家電:デザイン性も重要
★欧米:生活家電(冷蔵庫洗濯機)は電器店でなくホームセンター、住宅設備店で売られている
 日本のように「生活家電もパーソナル家電も両方売る」形態は世界的には珍しい
★欧米:買う側は来店時には「どれを買うか」品番を決めてくる。 
 店頭で店員にアドバイス受けて商品決めるのは日本独特
 (店員に商品知識が求められる)
★オーディオ市場激減(10年前比で5分の1)
 場所嵩張るオーディオ機器から、屋外でのi-Podへ
 オーディオ専業メーカー、冬の時代
 唯一団塊世代のオーディオ回帰に賭ける
★空気清浄機市場急拡大
★暖房市場:事故&エアコンのダブルパンチで縮小
 (⇒節電の冬で復権?)
★健康・理美容商品:急拡大するも、家電量販店以外のルートも強い
 ウォシュレット=工事店ルート
 補聴器=眼鏡店ルート
★注目:ゲーム連動健康商品(Wii)
★家電市場:10兆円市場
 今後、太陽光、オール電化、蓄電池、家電ロボットで市場は拡大?
★家電以外の取扱い:書籍、DVD&CDソフト、玩具、ブランド
ケーズデンキ:家電以外はあまり取り扱わず
★ビック:酒類、ゴルフ、寝具も強い
★ヤマダ:ダイクマ子会社化でドラッグ、食品、雑貨強化
エディオン:家具、カーテン、テーブルクロス取扱ってる
★小売ベスト10に家電量販系3社ランクイン
 (ランクインは他にコンビニ3社、スーパー3社、百貨店1社)
★ヤマダ:家電量販世界2位
 1位はベストバイ(アメリカ)
ヤマダ電機:既存店も着実に売上伸ばす
 2〜3年に1回は改装し、成長商品の売り場を増やす
★ヤマダ:オペレーションコスト15%以下(業界最少)
★他家電量販店:マネジメント単位=1ヶ月ないし3ヶ月
 ヤマダ=1週間
 期間短い⇒即座に軌道修正可能
★ヤマダ:店舗レイアウトの標準化 
 ⇒社員を異動させやすい、新人でも即戦力化可能
★ヤマダの標準レイアウト
 1階=駐車場
 2階=パーソナル家電
 3階=白物生活家電
 4階=事務所倉庫
★ヤマダ:30万人商圏に最も強い(1,200坪店舗)
★ヤマダ:郊外型の他社と比べてケータイ・PC比率が多い
 ケータイ・PC:回転率低いと値下げロス発生するが、ヤマダは回転率高い
エディオン不振
 ?ミドリ・イシマル不振
 ?エディオン客層=高所得層、リーマンの影響受ける
エディオン:固定顧客多い
 顧客1世帯当たりの購入金額が他店より多い
 白物家電買い替え構成比が高い
エディオン:社歴長いベテラン店員&店長多い
エディオン:現場の権限強い(ヤマダの逆)
エディオン:チラシ以外にDMを多用
エディオン:販促年間スケジュール作成
★ビック:100万人商圏に出店
 商品回転率は業界最多
★ビック:店内POPや週代わりイベントが多い 
★ビック:居抜き出店多い
★ビック:2〜4週間で売り場変更
 「次は何やってるか?」と客に期待させ、チラシなしでも来店させる
 (チラシやテレビあまり行わず)
★ケーズ:中部=ギガス、関西=関西ケーズデンキ、中国=ビッグエス、九州=九州ケーズデンキ
 ケーズもオペレーションコスト低い
★ケーズ:ポイントカード出さず、現金値引
 ⇒ポイント管理業務のカット
★ケーズ:白物家電に「10年無料保証」付ける
★ケーズ:郊外型のみ(高賃料だと出店しない)
★ケーズ:チラシに力入れる
★コジマ:小規模店舗が多く、長期不振
★コジマ:将来、売上の10%程度を省エネ系に
★コジマ:関東比率高い⇒関東に経営資源投下
★コジマ:店長次第で店の収益が変わる
★コジマ:パソコン、デジカメが弱い
★コジマ:オリジナル商品の開発多い(メーカーと組む)
★ベスト:九州に経営資源集中&海外進出
 ビックと「B&B」設立
★ベスト:固定客多い、白物家電に強い(デジタル弱い)
★ベスト:ホークスを応援
★ベスト:小型フランチャイズ店もある
★上新:関西に特化
 社員もベテラン多く、「大阪のオバチャン」を上手くあしらう
 (話術に長ける)
★上新:子会社で配送&工事サービス
★上新:社員の能力高く、複数売り場掛け持ち可能
 (複数ジャンルの製品知識ある)
★上新:玩具売上が全体の10%と高い
 日本橋以来の伝統
★ヨドバシ:非上場、秘密主義
 ただ、収益率・商品回転率はトップクラスと言われている(詳細不明)
秋葉原・梅田=売上が1店だけで1,000億円超、世界一
★自社物件主義⇒店舗レイアウトを自社向けに最適化できる
★ヨドバシ:品揃えは日本一
★ヨドバシ:「売上より収益重視」
★ヨドバシ:店舗内に10〜20名の「グループ」作る
 グループ単位で目標を追って、グループ単位でイベント仕掛ける
★ヨドバシ:店舗数少ないので、本部コントロールしやすい
★ビック・ヨドバシ=郊外に店舗持たない分、ネットチャンネルを強化
★各社のベクトル
 ?出店数拡大主義=ヤマダ、ケーズ
 ?ネット系強化主義=ヨドバシ、ビック
 ?分野拡大主義(リフォームなど)=コジマ、エディオン
 ?地域深耕主義(地域占有率強化)=上新、ベスト
★郊外店=日曜日に売上最多
 土曜日も集客するが、土曜日は「まずは調査」というケース多い。
 「土曜日に各店調査、日曜日に購入」
★家電量販店:来店「人数」はどうでもいい、来店「組数」が重要
★「来店購入率」:60〜80%
 駅前店舗・電車客は購入率少なく、郊外店舗・クルマ客は購入率高い
 ⇒ヨドバシアキバ・梅田、ラビワンなんば・千里中央は駅前型ながら駐車場完備
 ヨドバシ札幌・仙台・博多も「ターミナル&駐車場」型
★家電量販店:自らの集客力がある業態
 「ショッピングセンターへの入居は必要ない」
★駅前型超大型店
 平日=2〜4万人来客、通勤動線上の顧客来店、サプライ商品売れる
 土日=4〜8万人来客、広域集客、大型商品売れる
★郊外型標準店舗
 平日=8百〜15百人来客、夕方に売上集中
 土日=20〜30百人来客、満遍なく来客
★量販上位8社で2,000店舗
 市場からすれば1,000店舗が適正
 つまり、差引1,000店舗がオーバーストア
★従業員一人当たりの売上高は年間1億円にも
 逆算すると、店員数×1億円=その店の年商、の推計式が成り立つ
★ヨドバシ=1店の年商が300億円
 ヤマダ=35億円
★バカにできない小物サプライ商品
 (カートリッジ、乾電池、SDカードの類)
 ・集客の呼び水になる
 ・粗利率が意外と高い
 駅前店の平日の売上主力
 「小物を欠品させないこと」がヨドバシ等の魅力に繋がる
 韓国中国の量販店:小物が無いので集客少ない
★全メーカーの全ラインナップを揃えるのは無理
 ・在庫が嵩む
 ・勉強が追いつかない
 ⇒「重点商品」を指定し、大量仕入れ&チラシ等で販促
 非重点商品はあまり陳列しない、欠品したら「完売しました」と告知する(割り切る)
★一物八価
 ?メーカー希望価格
 ?市場価格
 ?表示価格
 ?ポイント付き表示価格
 ?斜線価格
 ?相対価格
 ?競合対抗価格
 ?最終価格
★日曜日の夕方が一番価格下がる
★家電業界=20代店長がザラ
★家電量販業界=他流通よりは給与高いほう
★ふるさと人事制度で、転勤あまりしない職種も
 又、専門販売職制度もあり(管理職にならず給与安いが、同じ店舗で一生勤務)
★平均年収、平均年齢 
 エディオン(本部)=773万円、42.2歳
 上新=603万円、40.3歳
 ケーズ=455万円、34.8歳
 ビック=436万円、27.9歳
 ベスト=413万円、37.4歳
 コジマ=405万円、32.9歳
 ヤマダ=405万円、29.8歳
 (ヨドバシ不明)
★家電量販店:地方では貴重な雇用の場に
★「家電製品アドバイザー」という資格あり
 その他、パソコン検定資格や、白物家電ならインテリアコーディネーター資格も
 あった方が望ましい
★アキバ、新宿、池袋では、英語中国語韓国語が出来るのが望ましい
★出店意欲旺盛な量販店:ポストも増えていく
★ヨドバシアキバ:60万アイテム揃える
★ヨドバシアキバ:メーカー別展示、価格帯別展示、コンセプト別展示など、
 複数の展示方法を実施
★ビック有楽町:プロゴルファーをゴルフ売り場アドバイザーに雇う
★ビック:売場1坪の中のアイテム種類数(アイテム密度)が業界一
★ラビ日本総本店:他の駅前型店よりファミリー、高齢者が多い
 (三越池袋の集客流れを汲む)
★ケーズのレイアウト
 壁面に説明必要な白物家電配置、中央にサプライ商品配置
 ⇒係員を壁側貼り付けで効率運用
★ケーズ:ワンフロアが大きいケース多い
 通路ゆったり、ベビーカー来店向き
★ヤマダ:郊外型でも100億円超す売上上げる店舗多い
 (普通は30億円程度)
★エイデン:家まるごと注文を受ける
★コジマ:首都圏に強い、それも共同出店が多い
 (トイザラス、サミットストアなど)
★コジマ:什器が低い⇒見晴らしいい、回遊しやすい
★ワンフロア型:レジ共用できる分、2フロア型より有利
 また、忙しい売り場への応援もスムーズ
★標準的家電店
 1,000〜1,500坪
 映像=300坪
 白物家電=200坪
 季節商品=150坪
 情報系=150坪
 その他、レジなど=400坪
 これで30万人商圏(120億円商圏)に対応
 占有率30%で、売上36億円
 駐車場=150〜250台
★郊外店=半径5キロが商圏
★戦略店=2,000坪クラス
 非家電(食品、ドラッグ、ソフト、玩具、家具)や修理カウンター、パソコン教室など設置
 戦略店を見れば、各社の方向性がわかる
 ケーズ:浦安店、府中店、藤沢湘南店
 エディオン:豊田本店、伊丹店
★駅前型:持ち帰りが多い⇒ターミナルからの距離、「雨に濡れない」が死活問題
★駅前型:乗降客数の2〜3%が来店する
★「垂直立ち上げ」:メーカー新製品を発売直後に大量に売りまくること
 立ち上げダッシュしないと、数ヶ月経った製品を売るのは難しい
 (モデルチェンジを迎え「型落ち」になる)
★新製品:メーカーも量販店も利益が取れる美味しい商品
 しかし、旧モデルとの差をいかに客にプレゼンするか、がポイント
★新製品:性能不安定だったりして、しばし販売遅れがち
★「売れ筋商品」と「売り筋商品」
 売り筋:売れ筋と大差ないが、ブランド力・宣伝量がイマイチな商品
 ⇒量販店側が「性能は売れ筋と大差ないのでオトク」と客にプレゼンして、
 安く仕入れて売りまくる
★見せ筋:店頭で目を引く商品(超大型テレビなど)
★価格訴求商品:チラシとかで目玉とする商品
★都市型:価格もさることながら、
 「見せ筋」や体感型商品を駆使して、楽しませて購入促進
★郊外型&伝統型店舗:固定客に高付加価値型商品をまずは提案する
★エアコン:粗利率高い
 売れれば儲かるが、冷夏とかで当てが外れると怖い
★テレビ:粗利率低いので、テレビ台やケーブルなど
 粗利率高い商品もセット売りする
★目玉商品(赤字商品)の台数制限
 ・・・不当廉売として公取から訴えられないように台数制限する
★販売員:商品勉強しまくり
★全国で一番チラシを配布しているのはスーパーと家電量販店
★郊外店でチラシ5〜10万枚配布
★チラシ:200アイテムを一度に見れる「一覧性」がネットより優位
★量販店:自社物流センターを持ちたがる
 メーカーから各店に都度都度納品されると、非効率
 各店が検品作業するのも非効率
 ⇒物流センターで一括検品するのが効率的
★しかし、自社物流システム構築は費用嵩む
 ⇒他社(他業種など)と共同物流システムを構築
★場合によっては在庫を店舗間移動させることも
★出店計画:コンピューターで各評価項目を計算して、一定値以上に達したら出店
 ・人口
 ・所得水準・資産水準(民力)
 ・年齢
 ・家賃
 ・土地の面積、形状
 ・前面道路交通量
 ・土地賃借条件
 ・競合店状況
★ポイントカード等整備
 「値引・囲い込み」という目的以外に「購入履歴把握」もある
 ⇒その顧客に最適な商品を推奨できる
 (オーディオ好き?パナソニック好き?)
 ⇒適宜メールやDMで販促する
★上新:パート・アルバイトを積極活用
★家電量販店:PB(プライベートブランド)に馴染まない
 (NBとの差別化が難しい)
 むしろ、有名メーカーに、量販店専用品番商品を開発させる方向に
 量販店専用品番なので、顧客側に他量販店との「価格比較」をさせづらい、という「メリット」あり。
 (その分、全量買い取る義務が生じる)
 ベストとビックで共同品番商品開発へ
★量販店:メーカーとの間でEDI導入
 (データフォーマットを共通化し、各種情報を共有化)
★家電市場:狭義では5.2兆円(2002年時点)
 しかし関連市場があるので、広義では10兆円近く
★関連市場=デジカメ、ケータイ、ゲームソフト、関連雑誌
★メーカー系列店:商圏が重ならないように配慮されていた
 一種の独占状態、美味しかった
★元祖家電量販店:家電卸業が小売を始めたケースが多い
 (川下部分の粗利が多いので、そこに目を付ける)
★駅前「カメラ系」:元はカメラ専業
 ⇒ソニーが8ミリビデオカメラの販路として注目
 その後ビデオを皮切りに映像・音響を手掛けるようになる
ジャパネットたかた:元はカメラ店ソニーショップを経て通販に
★駅前「カメラ系」:元はカメラ各社からの正規ルート仕入れられず、
 非正規ルート(倒産バッタもの)から仕入れていた
 ⇒規模拡大に伴い、正規仕入れも増える
 スゴいのは、正規ルート仕入れが主流になっても、価格競争力を維持していること
★ヨドバシ梅田:1店で日本橋全体の半分に匹敵
★イオン:販管費=28%
 ヤマダ: 〃 =10%台
 (ウォルマートも10%台)
 ⇒GMSが家電を量販できない理由
★イオン:PBで家電作り、シャープと特許紛争に
★ホームセンター:不親切がウリ
 説明不要なサプライ小物や照明、扇風機などが主力
★ディスカウントストアチャンネル:縮小(ダイクマはヤマダ傘下に、城南電機倒産)
★たかた:健康器具がメーンで家電は少ない
★ヨドバシドットコム:2005年時点で売上300億円
★松下:1935の時点で「連盟店制度」考案(後のナショナルショップ
★メーカーの作りすぎで販社に在庫だぶつき・・・
 一部がウラルートで量販店に回る
★メーカー:販社のデータしか見えず、川下の売上データはわからなかった
 ⇒相変わらず作りすぎる
★初期の量販店経営:「経験と勘」の世界、非合理的
★初期量販店仲間が、アメリカの流通革命を勉強しようと集ったのが
 全日電(NEBAの前身)
★NEBAの第一家電、そうご電器⇒破綻
★90年代前半:第一次ディスカウンター台頭(ダイクマなど)
 NEBAの勢い鈍るが、一方の第一次ディスカウンターも頭打ちに
 結局、メーカーの商慣習を崩せなかった
★90年代後半:ウィンドウズブーム
 ⇒NEBAも再成長するが、それは実力によるものでなかった
★ウィンドウズ効果が殺げた2000年以降、NEBAが退潮
★コジマ:業界の不文律、メーカーの価格統制に果敢に挑戦
★NEBA組:薄利多売でなく、単に厚利多売
 販管費が高止まり
 ⇒コジマは販管費を徹底的に絞込み
★NEBA組が販管費に手付けず、コジマに対抗して安売り
 ⇒財務体質が急速に悪化、破綻
★アキバ型の狭フロア多層店舗:効率悪い
 コジマのように、広フロア単層店舗の方が効率いい
★アキバ、NEBA=ベテラン多く人件費率高い
 コジマは低かった
★アキバ:北関東も商圏にしていた
 ⇒アキバだと配送費取られる
 一方、コジマなら自家用車で持って帰れる
★西日本のNEBA組:大店法逃れで500㎡以下の小型店が多かった
★NEBA:相互不可侵状態
 北海道=そうご
 東北=デンコードー
 北陸=サンキュー
 東海=エイデン
 関西=ミドリ、上新
 中四国デオデオ
 九州=ベスト
 関東が一種空白域(第一家電程度) 
★ヤマダ・コジマ=ドミナント戦略
 1県を制圧すれば、チラシも効率的、ローカルCMも効率的、物流も効率的  
★ヤマダ、コジマ=北関東制圧時点で、関東全域CMに打って出る
 ⇒首都圏(南関東)制圧へ
デオデオ空白域である関東進出の足がかりに、まずは群馬進出
 ⇒中堅でしかなかったヤマダに強烈な危機感与える
 結果的に、ヤマダを筋肉質にして全国企業に育ててしまうカンフル剤に
★ヤマダ:対抗措置として北関東以外の各所へ進出開始
 (大店法改正を利用)
★ヤマダ:自社物流センターで一括検品
 他社は店舗でいちいち検品していたから、極めて効率悪かった
★今ではメーカー販社側も、量販店側の一括検品を前提とした組織に変えている。
 (昔はメーカー系列店や、前時代的NEBAを前提とした物流システムだった)
★メーカー:今までは北関東だけが値崩れしていた
 (その分、他地域で粗利稼いでいた)
 ⇒ヤマダコジマの全国展開で、全国的に値崩れ
 メーカーの撤退等の一因に
大店法=面積規制
 大店立地法(2000〜)=面積規制撤廃、代わりに駐車場設置、騒音規制謳う
 ⇒市街地での新規開店ができなくなる半面、郊外は自由に
★2003年時点
 ヤマダ=平均3,175㎡
 他大手=平均1,530㎡
★ヤマダ:資金の市場調達を繰り返し店舗網拡大
★2001=コジマの方がヤマダより少し大きかった
 ⇒一気に抜かされ、2004にはヤマダはコジマの倍の規模に
 異常なまでの急成長
★ヤマダがすごかったのではなく、他社が旧慣に縛られただけ?
エディオン:メーカーと共同開発「ボイスネットワーク」
 ⇒頓挫(せいぜい数万台程度だとメーカーにメリットなし。数百万台は出ないと・・)
 ヤマダやケーズもオリジナル商品開発には否定的だった
★ケーズ:販管費がヤマダ以上に低い
 東海のギガス、関西の八千代ムセンを統合
大店立地法:小規模だと却って面倒
 (駐車場をどうする?廃棄物処理どうする?)
 コジマなどは他業種との共同店舗志向(ニトリ、トイざらす、サミット)
 ベスト:百貨店内立地(高島屋タイムズスクエア)、ダイエー店内立地
 一方、ヤマダは単独で大規模店出店
★レールサイド店:商圏広すぎるのでチラシを使わない
 マス媒体を多用
★レールサイド店:百貨店に似ている
 顧客向けに「友の会」作る=「ポイントカード」作る
★メーカー蔵出し価格から、有る程度最終価格は決まってしまう。
 蔵出し34,860円⇒川下49,800円
 蔵出し69,860円⇒川下99,800円
★メーカー:NEBA店の一部に資本出資していたことも
 そのせいか、NEBA店は非NEBAより「安く」仕入れていた。
 蔵出しがNEBAは約3.5万円、ヤマダは3.75万円だったりする。
 ⇒その後の販管費の厚さ(薄さ)で、店頭川下価格では逆転してしまう
★ヤマダ:安く仕入れようと、一時NEBA入りしていたことも
 (株式上場のために信用力を得たい、という思惑もあった)
★メーカーと量販店の「契約」:実は契約書もない、口頭ベース
 (市況が読めないので、書面化に馴染まない)
★実は一番したたかなのはメーカー?
 量販店は栄枯盛衰して倒産も相次いでいる(ダイエー然り)が、メーカーは安泰
★メーカー:最先端の技術開発する理系がいる一方、泥臭い商談できる文系も抱える
★メーカー:アップルのようなオンリーワン商品出せば、価格競争に巻き込まれない
 価格競争にさらされるのは、他社と製品差別化できないメーカーの自業自得
★メーカー:シェア以上に、シェア伸長率を注目
 急成長しているヤマダは注目され、でかくなっても落ち目のダイエーは注目されない
★リベート:複雑怪奇で、実は販社自体全容がわからない
 (20種類以上に上る)
 公取も全容解明しようとするが・・・
ダイエー・松下30年戦争
 ⇒公式ルートからはダイエー仕入れできず、ウラルートから仕入
 ⇒松下がウラルート炙り出しのために、製品番号を付ける
 ⇒バレて国会で大騒ぎに
ダイエーと松下が「和解」した時には、既に家電量販店がメジャーになっていた
★NEBA連合(エイデン+ミドリ+上新+デオデオ
 これにベストも参加していたが、「方向性の違い」で離脱
 他社はエリア固め志向だったが、ベストは全国拡大志向(例:新宿出店)
 残った会社同士でエディオン結成(上新も抜けるが)
★その後、ベストは方針変更
 「九州を固める」
★サンキュー(100満ボルト)
 東京進出は「おかじま電器」との合弁⇒思い通りに行かず
石丸電気ヤマギワを傘下に収めた
★ヤマダ:99年時点で介護商品取扱い始めた
 新しいもの好きな社風?
★ベストバイですら、米国内シェア21%
 ヤマダは30%目指す
★テレビ普及率
 1957:8%⇒1965:95%
ヤマダ電機が個人店を出した時代:カラーテレビ普及期
★カラーテレビ:当初は50万円(初任給1万円)
★ヤマダ会長:ビクター工場勤務の経験が生きる
 「工場の生産管理の要領で、販売管理すればいい」
 工場経験なしに電器店やってた人との違い
★混売店ルート:当初は秋葉原日本橋大須だけ
 ⇒特例としてベスト電器にも認める
  (ベスト創業者が松下幸之助に直談板、九州だけだから影響少ないと判断)
秋葉原日本橋:ラジオ商の流れ
★「隣よりも安くします!」という下品なセールスは、秋葉原はしなかった
 販売員が寄り添ってくるので、メモすら憚られる雰囲気
 ⇒脳内暗記するしかなかった
★第一家電:小規模駅前に多数店舗設置
 激安でなかったが、近所にあって便利ではあった。
 (モータリゼーション前の時代に合っていた)
 ただ、いかんせん店舗小さすぎた
ラオックス:パソコンブーム終焉とともに失速
★ケーズ加藤社長:元はNEBA副会長
ベスト電器:アジア進出早い
 ヤマダはそのノウハウ欲しがっていた
★コジマのロードサイド進出:1978
 「郊外はメーカー系列店が少ないだろう」という消極的理由だったが、大成功
★1990にコジマはPOS完備
★一方、ヤマダはPOSと一括納入・検品を紐付けた
 (在庫少なくなったら自働発注する機能)
 物流とリンクさせたのが斬新
★コジマの群馬進出時:ヤマダの販管費高かった
 ⇒新POS導入など、すさまじい合理化へ
★ピロティ方式:顧客にもメリットあるが、納入者にもメリット
★侮れないヤマダの法人部門
 (中小企業へのパソコン販売など)
★来店スロットマシン:ファミリー・子供連れの来店頻度を上げたいため
★家電量販業界:実は正確な統計がない
 経済産業省統計=「機械器具小売業」
 量販店の非家電売上は入らない
★ピロティ型最強の理由:雨暑さ対策だけでなく、「歩く距離が少ない」
 特に小さな子持ちにはテキメン
日経ビジネスで山田会長、「なんばは300億円でいい」と弱気発言
 (ヨドバシ梅田は1,000億円なのに)
 ・・・ヨドバシとのガチンコ対決を避けたかったのか、
 池袋・新宿が「決戦」なので、大阪は「予備戦、実験」でしかなかったのか?
★あまりにヤマダが巨大になると、公取も黙っていない?
 (ヘルパー問題は雑魚。本丸はバーゲニングパワーそのもの)
★ヤマダのチラシ:昔も今も下品
 (ビックと比べても下品)
エディオン:2008から新規出店中止
 守りに入らざるを得ない
★コジマ:アレほど拒んでいたポイント制導入に踏み切る
 ⇒「麻薬」に手を染めざるを得なくなっているほど、業績良くない
★ヤマダ:海外メーカーと組んでSPA目指す?
 外国人株主が多数派である以上、グローバルなビジネスモデルを目指さざるを得ない
★ヤマダ:法規制緩和を狙って、医薬品小売進出
★ラビ渋谷:女性を意識⇒広々とさせたが、あまりはやっていない
 渋谷族はビック渋谷店のような、「狭さ」を楽しみたい?
 (ファミリーが多い池袋は、広さが奏功)
★ヤマダ:ラビを神奈川に出店させない
 (テックランドのシェアが高いから)
★一方、中央線沿線などは、テックランド比率低い
 新宿出店は意味ある
アキバ系のルーツ:「●●無線」(=真空管
 米軍からの横流し品?
アキバ系:石丸、サトー、ヤマギワラオックス、ロケット
 日本橋系:タニヤマムセン、ニノミヤ、上新、中川無線
日本橋系:京都の寺町に進出
アキバ系各社の出店方法:無計画、マーケティング不在
★カメラ系:ヨドバシ、ビック、さくらや、キムラヤ、キタムラ
★カメラ系の店舗展開:陣地取り
★NEBA系:過度な価格競争しない、の紳士協定あり。
 カメラ系は紳士協定なし
★ヨドバシ:客が秋葉原に行く前にブロック
 郊外駅前店(吉祥寺など)でブロック、アキバ駅前でブロック
★ヨドバシ梅田:業界関係者からは成功を疑問視する声
 (既にビックなんばがあり、オーバーストア
 ⇒大成功(市場が変わった)
★ヨドバシ:従業員や出入り業者の身体ボディーチェック
 (持ち帰り品主力の品揃え⇒万引きリスクを撲滅)
 ⇒販管費を数%下げる効果
★意図的に回転率の悪い商品も陳列(ロングテール
 ⇒一見非効率的だが、それにより集客力が高まればいい、との発想
★NEBA社員:上場社員で紳士、メーカー相手にハードネゴしない
 ヨドバシ社員:非上場、えげつない価格交渉をメーカーに行う
★マルチメディア京都:駅から少し離れている、ヨドバシらしくない。
ダイエー:組み立てメーカー「クラウン」を買収、低価格PB「ブブ」発売
★1957広島第一産業事件
 全国ラジオ電機組合連合会が現デオデオに組合加入(&価格カルテル遵守)を要求
 ⇒デオデオ拒否⇒出荷停止圧力⇒公取排除命令
★東京第一家電:当初ソニーや松下製品は扱えなかった(出荷拒否される)
★松下:エディオン株1.8%保有、ベスト株2.2%保有
★ヤマダの全国進出:当初はコジマや量販店が少ないエリアに進出
★卸が小売に転換・・・
 デオデオ、ミドリ、ヨドバシ、ビック、ベスト、上新、サトー、ラオックスマツヤ、和光、ニノミヤ
★メーカー系列店から転換・・・
 ヤマダ、コジマ、ケーズ、そうご
★直営店主義=ヨドバシ、コジマ、ビック、デンコードーラオックス
★直営店+中規模FC=ヤマダ、マツヤ
★直営店+中小規模FC=デオデオ、エイデン、ベスト
★直営店+エリアFC=上新、100満ボルト、ケーズ
★幻の5社連合(エディオン+ベスト+上新)・・・当時日本最大になる予定だった
★ベスト=1953に食品小売参入
 上新=1963に食品小売参入
 いずれも撤退
★1956名古屋の3百貨店が家電安売り
★マイカル:ダイエーに次いで家電販売していた
GMS:駅前立地が多く(特にダイエー)、ロードサイド家電量販店より不利
GMS大店法の制約大きい
GMS:売り場横断的に人事異動
 ⇒家電知識有する人材育成できない仕組み
ユニクロ:食品販売やスポーツ用品販売に進出したが、失敗
★家電量販各社:非家電部門強化、家電特化を繰り返し
 (アコーディオン仮説)
イノベーション期>加速度的発展期>成熟期>衰退期
 衰退期:百貨店業界、GMS業界、家電系列店業界
 成熟期:家電量販業界、ディスカウントストア業界、ホームセンター業界
★九州テックランドの正一電気:元はケーズのFC相手だった
★2005年時点の大型店(900坪以上)比率
 ヤマダ=57%
 コジマ=29%
 ベスト=135
 上新=9%
★ヤマダのピロティ方式:1997高崎店から
★チェーンの標準化:ベストバイがお手本
 ヤマダはそれを日本流にアレンジ
★量販店が多数出店するロードサイドは、他業種も出店しやすい
 消費者側から見れば、ワンストップ近似になるから
★類似業種が立地「していた方がいい」
 消費者は比較して購買してくれるから
★2000年のヤマダPOS:1時間毎に全店の販売情報が入る
 14ヶ月分のデータストックあり
★ヤマダの物流:他社委託
 (第一貨物、三洋ロジスティックに)
★ヤマダ:大規模店に法人コーナー設置、PB「フロンティア」展開
★ヤマダ:オフィス即配サービス(アスクルもどき)やっている
★全国家庭電気製品公正取引協議会(家電公取協)
 「比較広告できるのはメーカー希望小売価格と、自店平常価格だけ」
 他店比較はNG
 しかし、そもそもヤマダは家電公取協非加盟
★航空マイレージ:累進性、使えば使うほどポイント高くなる
 家電ポイント:フラット
 事実上の値引として機能
★ヤマダ:女性リピーター獲得狙ってポイント制度導入
★ヤマダで書籍販売、ここでもポイント使える
 ⇒再販制度に反すると書店業界からクレーム
 しかし、先行するヨドバシはクレーム受けていない
 やはりヤマダは目立つからか?
★最近のヤマダ:意識的に競合店の近くに出店し、「安さ」をアピール
 (競合店顧客奪回作戦)
 静岡市:ヤマダとコジマが隣同士
 郡山市:ヤマダとコジマが向かい合っている
 (当初はコジマを避けて出店していたが・・・)
★ヤマダ:巨大化する前に、コジマに出向き、コジマの経営システムを勉強した
富山県電機商業組合事件
 富山:上新が細々と営業するだけの無風地帯、ここにヤマダ出店
 電機商業組合の組織率が全国一
 メーカー系販社:ヤマダに対して納入遅らせたりヘルパー派遣断わったりの嫌がらせ  
 (電機商業組合の要請により)
 ⇒ヤマダに全国一括自社物流を持たねば、と痛感させた
★コスモスヤマダFC:店舗レイアウト的にはヤマダ色を感じさせないようにしている
 他店との価格比較もなく、ポイントカードの相互通算もできない
 ⇒消費者目線では、ヤマダグループと気付かないため、共食いが発生しない
★コスモスヤマダFC:営業時間も短い
★コスモスヤマダ阿南店:マツヤデンキの居抜き、従ってピロティ形式でない
クレディセゾンと合弁「ヤマダファイナンシャル」
★コジマ:元々はラジオ組立屋、その後日立ストアに
★1968に東芝製品も売り始め、「混売店」に
★コジマ西日本進出第一号:松下のお膝元、門真市(1997)
 当時の関西:ロードサイド家電量販店という概念がなかった⇒大成功
★コジマ:店舗のスクラップ&ビルド進める
★コジマ:当初のライバルはヤマダでなく、総合ディスカウント「ヌマニウ」
★コジマ:物流を日通に委託
★コジマ:あくまで自社直営店舗にこだわる
 直営で47都道府県出店を達成
★カメラ関連用品:家電系では取扱いなし。事実上ヨドバシ・ビックの寡占
★ヨドバシポイント:1989から
★ヨドバシ横浜:三越跡の居抜き
★カメラ系:駅前であれば裏口出店も厭わず
 例:ヨドバシは博多筑紫口、仙台東口、JR町田南口に出店
★カメラ用品:趣味的需要根強い(レンズ、脚立・・・)
★カメラ系:首都圏で使用したイメージソングをそのまま地方に移植
★西日本での知名度アップのために交通広告多用
 ヨドバシ:ヤフードームバックネットに広告
 (首都圏ではあまり交通広告やっていない)
★ビック:居抜き等の低コスト出店目立つ
 福岡:西鉄高架下
 新横浜:新幹線高架下
 札幌:そごう居抜き
 有楽町:そごう居抜き
 立川:伊勢丹居抜き
 なんば:プランタン居抜き
★ヨドバシ博多店:高速博多駅東ランプも近い
 〃:1ヶ月以内であれば駐車場2回無料 
 (再来店を促す)
★ビック福岡天神:高架下の手狭さがネック
 ⇒2館体制に(ヨドバシより不利)
★ヨドバシ博多:ヨドバシ自体は売上上がるが、入居テナントは不振
 フードテーマパーク「餃子道場」閉鎖
★ヨドバシ博多:駐車場容量、土日も持て余し気味
 (公共交通機関来店が多い)
★ヨドバシアキバ:秋葉原では「裏口」
★ベスト創業者北田氏:満州から福岡へ引き上げ、米軍春日原基地の配管会社設立
★最初は「バーゲンセンター」の社名だった(大阪日本橋から列車で運搬)
 ⇒成長するにつれ、列車運搬では限界に。メーカーとの取引希望
 ⇒安売りイメージ強い、と松下幸之助が社名変更要求
デオデオが紳士協定に反して九州進出 
 ⇒ベストは一気に首都圏進出
★ベスト、1980、サミットとFC契約して首都圏進出
 その後もSC内出店が多い(インストア)
★ベストの提携先が破綻するケースも相次ぐ(例:ヤオハン) 
★ベスト:ヤオハンと組んで海外進出
★新潟万代シティ内のダイエー新潟店内に進出⇒すぐ撤退
★ベスト:全国展開を急ぎすぎ、不採算店も多発
 後方ロジも前近代的
★ベスト:売上日本一陥落後も、「店舗数は日本一」とアピール
★ベスト:九州路線に回帰(全国展開路線の否定)
 その象徴がホークス支援
★ベスト:北田親子のワンマン⇒合議制に
★ベストのリストラ:一律に小型店を潰すのでなく、成績良い小型店は潰さない
★ベスト店内にファミマやマツキヨ、ゲオ誘致
 ⇒異業種の店舗運営を学習する
★メーカー:本来なら自前資本で販社作るべきだった
 ・・・当時は生産増強に資本注力するしかなく、既存卸業界の力を借りざるを得なかった
★販社数:東芝1969=184社、2006=1社
 他社も統合加速
★日立:家電の製造部門自体を分社化(日立H&L)
★販社数統合の背景
 ・系列店自体の減少、経営指導要員不要に
 ・IT化で合理化
 ・量販店側が自社物流を強化⇒メーカー側がロジ担う必要なくなる
 ・川下に対抗するために、川中を強化せざるを得ない
★いわゆる松下幸之助と販売会社の「熱海会談」・・・
 1963、1964と冷夏続きで扇風機冷蔵庫の売上×だったことも影響
松下幸之助:一時引退していたが、熱海会談で復帰
★熱海会談を受けて大阪のナショナル販社を区域毎再編⇒日本橋担当販社を独立させる
 (日本橋を一大勢力と認識)
★福岡郊外:人口増加に伴い、ナショナル地域販社を分社
★1990年代に、地元資本系の販社株を松下本体が買い取り、完全子会社化
★ヘルパー問題:系列店側が「量販店だけヘルパー派遣されるのは不公平」とクレーム
三洋電機ロジスティックス:親会社は経営不振だがここは好業績
 自前のトラックは持っていない。倉庫だけ。
★系列店のメリット:メーカーのブランドを借用でき、かつ同系列他店とブランド競争する必要ない
★零細小売の系列化:経営スキルや技術知識が薄弱だった零細店の近代化には役立った
松下幸之助商学院電器店経営スキルを全寮制で学ぶ
★買い替え需要:1台目で消費者側もそれなりに知識有している
 ⇒系列店による説明不要に
★パソコン設定:本来ならこの部分で街の電気屋がスキルを披露できたハズ
 ・・・肝心の店主がパソコンオンチだった
★セブンデンキ:鹿児島の系列店の共同出資会社、ケーズのFCに加盟
松下幸之助が好んで使った「正価」:公取の警告も受けたので「標準価格」に呼称変更
★系列店制度の自縛:松下がまだ生産していない家電製品であっても、系列店のために生産参入する必要あり
 あるいは、生産不振であっても、安易に生産中止できない。
 (「東芝が作り続けている」となると、対抗上作り続けるハメに)
★1966公取が家電7社にカラーテレビ価格カルテルで立ち入り検査
 ⇒松下は公取の是正勧告に従わず
★1970消費者団体が松下製品不買運動開始
★松下系列店:松下幸之助のカリスマ性に惹かれて参加した店主も多い
★セブンプラザ:松下系列店のチェーン
 大型家電を持ち帰りカタログ販売にする
★松下:大画面プラズマテレビは5割は系列店で売っている
花王:問屋脱却を目指し販社を設立
 有力商品(ニベア、アタック)は問屋を通さず販社のみをチャンネルにした。
トヨタ以外の自動車ディーラー:メーカー直系ディーラー(メーカー50%超出資)  
 トヨタは地元資本系ディーラーが主体
★自動車販売:量販店、ディスカウンターが出現しにくい、複数メーカー混売も少ない
 ・資本規模が必要
 ・メカニカルの熟練が必要で、多メーカー対応難しい
 ・ローンなどの金融サービス必須
 ・アフターサービスでメーカーからの部品供給必須⇒メーカー支配崩れない
★自動車:価格帯別販社が成立(家電ではありえない)
★ディーラー間の水平統合も(佐賀+長崎の西九州トヨタ
資生堂=元は薬局。化粧品には後発参入
★家電メーカーも直接ネット販売を模索
大店法第一次緩和(1989〜1992)
 青山、はるやま、ハローマック(玩具)、東京靴流通センター
 ザシューズ、マルトミ、アルペン、ビクトリア
★上新:FCで多店舗展開へ
 当時の上新の定義=500㎡は大型店
 200〜500㎡で中型店
靴のマルトミ:ベストとFC契約し家電出店
 ・・・300㎡クラスだった
★ミドリ:家具も併設
静岡県:「静岡方式」
 商業調整協議会:小売商業部会で全員一致にならないと審査に入れない
 ⇒家電量販店はおろかGMSも出店しづらかった
 イトーヨーカドー静岡店出店を巡る反対デモ
 イトーヨーカドー:申請から13年で出店できたが、売り場面積は4分の1に
公取:以前はメーカーが指導対象
 今や量販店の方が指導対象になっている
公取は「正しい」か?
 不当廉売規制=「仕入れ値より安いのはダメ」
 ・・・モデルチェンジ著しい家電製品では、旧モデルを仕入れ値より安い価格で販売することに
 経済合理性が認められるのでは?
★家電リサイクル制度導入:量販店が有利に
 系列店は運搬料を明示できない&量販店が買い替え促進のために引取割引実施
電気用品安全法:中古家電流通にブレーキ、新製品シフト
デンコードー:中古家電にシフト(不振店をハードオフに転換)
マツヤデンキ:不振店を「キャデン」に転換。売れ筋と消耗品に品揃え限定、「家電コンビニ」
★上新:家電アウトレットに進出
★広島の家具アウトレット「Fデポ」:営業日を週末に限定、配送有料、軽トラ貸し出し
★山形・三川町のSC=ケーズとコジマの2社出店
★SC:その業界の上位2社が誘致の声掛けられる
 ⇒ますます上位2社が成長して寡占になる
★ヤマダ:SC入居にはあまり積極的でない
 「SCも流行り廃りがある。廃れるSCと心中したくはない」
★SC:駐車場利用率、平日と土日で極端な差は出ない
 家電量販店は土日と平日で極端な差出ている
 ⇒SCに家電量販店入居すれば、駐車場の苦労は薄まるメリット有り
★SC:テナントが基本的に女性向け、妻向けに偏重
 ⇒主人(男性)向けとなる家電量販店が入ることで、性別的に「バランスの取れた」SCになる
 (紳士服量販店も男性主体なので「バランス」の面でSC運営側から歓迎される)
★コナカ:「青山・はるやまが出店しているところに出店する」
 彼等が商売できている、ということは市場が厚いということ
★ロードサイドショップの中で一番商圏範囲が広いのが紳士服、次が家電
 購買行動的に家電と紳士服は近似
★ベスト:レンタルビデオ、CDに進出
★子会社ベストハウジング:リフォーム、宅地分譲、オール電化マンション分譲
★イオン:サッポロビールを皮切りに、今では全ビール会社と直取引(卸通さない)
★ベスト:かつてPB「インターコンプ」展開
★ヤマダ:PB[フロンティア」展開
★イオン:台湾企業に低価格プラズマテレビ作らせる
エディオン:松下に「マイ&アワー」というセカンドブランド作らせる
★コジマ:GEと共同開発