読書ノート・満鉄調査部

満州の「赤い夕陽」・・・日本より大きく見える
★森繁:満州引揚者
★満鉄のインフラ:日本を凌駕
 満鉄病院=給湯完備
 減菌装置からベルトコンベアで医療装置が来る
 IBMのパンチシステム導入
★満鉄本社:全員トライリンガル
 (日本語、英語、中国語)
★満鉄:鉄道業とともに石炭業が中心
満鉄調査部:40年で6,200通のレポート書く
満鉄調査部の方が帝大研究室より格上
満鉄調査部:最盛期のスタッフ数=2,000名超
 ニューヨークやパリに支局
★封筒の切手のウラに暗号を書き込むテクニック
★代々木の回教寺院:回教諸国を日本陣営に引き込むために設立
★満鉄:部下が上司を「あんた」と呼ぶ
 それが許される気風
独ソ不可侵条約後の満鉄:松岡のお膝元にもかかわらず
 日独伊同盟見直し論が起こる
★枢軸外交・・海軍に支持者多かった
 蘭仏を欧州に釘付けにできるため
 (仏領インドシナインドネシア進出の好機と考える)
 枢軸派にとっての国賊=海軍の山本五十六
★満鉄の「支那交戦力調査」
 中心スタッフの中西功・・・戦後日共の参議院議員
支那事変の日本の制圧地:中国都市部
 しかし中国経済は農村中心なので、結局都市制圧に意味なし
★国民党の農村政策:地主維持
 共産党の農村政策:農村変革
 地主の意識「農村を民衆に取られるくらいなら、日本軍に占領されたほうがマシ」
満鉄調査部の結論「日支戦は消耗戦」
 「どこかの都市を陥落させて終わり」にはならない
中江兆民の息子、中江丑吉も満鉄
 コミンテルンの佐野学を支援
 「使える人間に右も左もない」
★尾崎秀実の父:後藤新平と懇意
満鉄調査部が急拡大
 ⇒それにつれてマルクス主義者も大量採用
満鉄調査部後藤新平が作る
★後藤:板垣遭難事件に愛知県病院長として遭遇
 板垣が「後藤は大政治家になりうる」と関心
★後藤:医師でありながら社会政策に関心
★後藤:相馬家騒動で失脚
 ⇒児玉陸軍大将が復権させた 
★後藤:台北の都市計画を実施
 後に新京の都市計画も作成
★後藤の台湾統治:「旧慣調査」を徹底的に実施
  旧秩序をうまく利用した統治
★後藤:台湾の水力発電に尽力
★二代目満鉄総裁・中村是公夏目漱石と同窓
 「互いに劣等生だった」
★「満州に日本人を多数移民させれば、ロシアも満州を攻めづらい」
★ドイツ:アルザスロレーヌに移民、大学も作る
 →満州もこれに習うべし
 旅順を学都・商都にせよ
★日露戦:ロシアは北満の小麦を兵站食料にした
 (シベリア鉄道兵站輸送したのではない)
★児玉:初代満鉄総裁に古市氏(朝鮮鉄道局総裁)を据えたかった
 →古市氏が固辞し、後藤を推薦
 「満鉄は単なる鉄道経営でなく、国家経営である」
満州の鉄道:国鉄とすることはポーツマス条約違反
★後藤:当初就任固辞→児玉急死で心が動き、就任
原敬と後藤:同郷だが、あまりソリ合わず
原敬:満鉄を営利組織にしたかった
 かつ、政友会色を強めようとした