20年後、日本は国内米不足に陥る

【12月18日のツイートを転載】
100万円賭けてもいい。10〜20年後には、日本は必ずコメ不足に陥る。今の零細コメ農家が引退ないし死亡し、その子供の多くは非農家で跡を継がない。農地が秋田で子供が東京とかだと、兼業も無理。
政府は「大規模農家が不在地主農地を集約する」と絵空事を言ってるが、散在している零細農地が複数になったところで効率は上がらない。農地がまとまっていたら多少はスケールメリットが出るが、300m離れて零細農地、また700m離れて零細農地、と飛び飛びだと、非効率なママ
引退農地、相続農地は、政府の都合のいいように「連続して出現」してくれない。2014年には1200m離れた農地が引退で空き、2016年には700m離れた農地が相続で空く、という具合に、ランダムに不規則に出現する
「隣の農地に空きが出た」のなら、意欲ある農家はその農地も取り込んで規模拡大&効率化するかも知れない。だが「隣の隣の隣の隣の農地」なんかだと、大して効率上がらないから、積極的に拡大に走らない
逆に言えば、引退&相続農地の「お隣さん」が、若くて積極的な農家だったら借り受けてくれる可能性あるが、「お隣さんも数年後にリタイア予定」とかだったり「お隣さんも兼業農家で、拡大意思なし」だったら、まず借り受けてくれない
そもそも、相続に発展してしまった場合、相続手続が完了しないと農地貸し出しが出来ない。相続手続きや登記手続きは義務じゃないから、二束三文の農地の相続手続は放っておく遺族も多い。農地の経済価値より、相続手続費用の方が高額と言うバカバカしいケースだと、まず放置される
遺族の中に認知症患者がいて、相続手続きが一向に進まない、というケースも多い
ということで、相続に至った場合、ちゃんと遺産分割協議して、相続手続を終えて、更に農地貸し出しに至るケースの方が少なくなってしまう
農水省はちゃんと、零細コメ農家の年齢構成、平均余命、相続手続率などに基づいて、「2020年/2030年の営農農家数」「2020年/2030年の予測コメ生産高」をシミュレーションしてるのか?甚だ疑問
日本が半導体王国・電機王国で、アメリカ相手に貿易黒字を積み上げていた時代に、「日本の半導体・電機が衰退し、日本は貿易赤字に転落する」と予言したら笑われていただろう。だが実際はその通りになった/コメ余りの今、「将来コメが不足する」と予言したら笑われる。だが確実に足らなくなる。
20●●年、コメが足らなくなった時点で、農水省はどう対策するのか?泥縄で農業参入を促進しようとしても、「翌年からコメが取れる」と言う訳には行かない。工業やサービス業なら、訓練研修時間は短いが、「年に1回しか収穫できない」と言う農業の特性上、参入してもモノになるまで数年掛かる