中学受験と高級スーパーと植物工場★

【増田投稿済】
6月22日
某塾のテストで、「スーパーマーケットの店舗レイアウトで、肉や魚は店のどこに陳列されているでしょう?」「そして、それは何故でしょう?」という問題がでたらしい/ドンキホーテって、塾や社会科教科書に反した店舗レイアウトだな
その問題解いた小学生で、「ウチの近くのドンキは、こんな教科書通りのレイアウトしてません」と反論したら、どうなんだろう?/「キミの家は、ドンキホーテのような下品な店を使ってるのか?成城石井紀伊國屋スーパーのような、真っ当なスーパーを使わなきゃ、受験で落ちろぞ」と教師に叱られる?
なぜ成城石井紀伊國屋が「中学受験に効く」のか、わかるかな?これらスーパーでは、ちゃんと「旬のモノ」を正しく売ってるからだね。中学受験では、理科や社会の問題で食品や動植物の旬を出題するから、旬を守ってるスーパーで買い物するように、お母さんにお願いしようね
植物工場が急速に普及して、野菜の旬が無意味になった将来の、中学受験の内容が気になる。子供が「ウチは植物工場の野菜食べてますから、年中●●が食べれます」となったら、教師はどう反論する?
ちょっと前の教科書なら、「レタスは主に長野県とか群馬県の高原地帯で採れます」と書いていたが、あと5年もしたら、この記載は無効になるだろうな。「工場の遊休スペースで、全国で広く栽培されてます」と記載が変わるのか?
そもそもレタスという野菜自体が日本に定着したのが最近だからな。生サラダの食習慣とか、サンドイッチに挟む、という食習慣とセット/すかいらーくの元役員が著書で「レタスを日本に定着させたのはすかいらーく」と豪語してた。
30年前、カイワレダイコンの工場生産がブームになり、各社一斉に生産を拡大して、カイワレダイコンが大暴落して、多くの業者が倒産した/現代の「植物工場レタスブーム」、カイワレダイコンの二の舞にならないか?
生サラダの食習慣が定着した、というのは、裏を返せば「堆肥農業から化学肥料農業に転換し、寄生虫の心配がなくなったから」なんだよな。/ぜひ、中学受験では「なぜレタスが日本に定着したのか?」というテーマで、寄生虫の問題とか化学肥料の発明とかまで「発展学習」して欲しい。
冗談抜きで、そろそろ「植物工場」は、小学4年の社会科教科書なんかで掲載を開始してもいいレベルだと思う。/でも今の小学校社会科教科書って「トレーサビリティ」なんてのも取り上げているんだな。結構先進的
「どの農作物が、どの地方で、どの季節で採れますか?」を教育するより、「どの農作物は、気温何度で生育しますか?水量はいくらいりますか?背丈は?生育期間は?投入エネルギー量は?」を教育した方が有用。将来は植物工場時代で、産地の知識より生育条件知識のほうが、はるかに役立つ
でも、「農水省さん、植物工場を社会科教科書に載せましょう」という文部科学省の提案は、「あれは邪道な農業。相談するなら経産省にしてよ」という農水省のツレナイ反応で、ボツになったのだった(※想像)
実際、農水省の知人と話していても、植物工場農業を「邪道」「飛び道具」的に感じていることをヒシヒシと感じる。しかし、このまま放置してたら経産省が攻め込まれるだけだから、仕方なく防戦措置として植物工場を後押し「せざるを得なくなっている」という感じ.
企業が植物工場をとっかかりにして農業参入するのって、農水省にとっては「悪夢」意外の何物でもない。/旧来の「全中」をピラミッドとした農業体制は、農水官僚が天下りするには、実に好都合だったわけで。/企業が農業事業のメーンプレーヤーになっちゃったら、農水官僚の天下り先がなくなる。
農水省的には、「植物工場では、エネルギー的に穀物を生産することは困難で、つまりカロリーベースで植物工場が日本の自給率アップに貢献しないから、邪道」なんだそうだ。/カロリーベースじゃなく、生産売上額ベース、そして「粗利益ベース」「純利益ベース」では、植物工場がメーンになる可能性大
つまり、農水省は、農業を「事業として、事業収支を組み立てる」という思考回路そのものが欠如している。大企業はカロリーベース云々はどーでもよくて、事業として最終純利益が確保できるのなら、邪道だろうがなんだろうが参入する。
確か、日本の農業売上げは8兆円で、うちコメは2兆円しかない、と聞いたことがある。つまり売上ベースでは4分の1./利益幅で見れば、4分の1どころか1,000分の1程度だろう。そもそもほとんどが赤字。/だから、大企業的思考では、農業セグメントにおいて、コメ市場は「ニッチマーケット」
教科書の話に戻ると、自分が子供の頃(70年代)の社会科教科書では、「デパート」「商店街」は登場しても、スーパーマーケットは登場してなかった記憶がある。既にダイエー三越を抜いて、日本一の小売事業者になった時点の社会科教科書でも、そんなもの。/それくらい、教科書は現実に対し遅行的
では70年代の時点で、社会科の教科書は「スーパーマーケット」を大々的に取り上げるべきだったか?/たぶんそのころだと、このように教科書に書かれただろう。「スーパーマーケットは、駅前の立地で、広い売り場スペースを確保して、何でも買えるようにしています。」
で、70年代的スーパーマーケットを多数抱えていたダイエーは潰れたのは周知のとおり。つまり教科書の知識は30年も持続しない。/生き残ったのは、郊外に巨大駐車場を用意し、専門店も誘致したモール型のイオン
なんか「成城石井が受験に効く」ツイートが、猛烈な勢いでRTされてるな。成城石井ステマと思われそう。
カイワレダイコンが工場生産で価格下落し、植物工場レタスも後を追う展開/工場生産による価格破壊の「元祖」が鶏卵であることは、意外と知られていない/戦前は鶏卵は貴重品だったんだよな。1960年代に鶏卵の「生産革命(=工場生産)が起き、価格破壊が起き、食文化が変わった
@yogoremaru 植物工場って、24時間365日、栄養価をマックスに出来る技術だからなあ・・・
化学肥料と農薬で、食の生産革命が起こり、食文化が一変した。また、冷蔵庫の登場も食卓に革命を起こした/植物工場の誕生は、それに匹敵する生産革命
食材価格ランキングって、生産体制や物流で全然変わるからなあ。/今や松茸は高値の花、椎茸はフツーの食材/戦前は全く逆で、椎茸が高値松茸がフツー/エネルギー革命で木炭がダブつき、木炭原料を使った椎茸が価格破壊された。他方、森林管理がなされなくなり松茸高騰
おそらく、植物工場革命で、食材価格ランキングがガラッと入れ替わる。植物工場で生産最適化される食材価格は暴落し、植物工場じゃ生産できない食材は高騰する
逆にいえば、従来の農家、植物工場を作る資本力がない農家は、「絶対に植物工場化されない食材」に特化するのが勝利の方程式。生産に時間が掛かるミカンとか柿とかが安全じゃないかな?
化学肥料が普及した時、農薬が普及した時、トラクターが普及した時の農業界(60年ほど前?)の雰囲気って、植物工場に沸いている今と雰囲気が似てるのかな?「これで農業が変わる!」
NHK「明るい農村」って、1985迄放送されてたんだな。放送を維持できるだけの視聴者(=農民)がいなくなった時点で、番組打ち切り/将来、「明るい植物工場」というNHK番組が出来たりして