老後節約移住先は、タイか福岡か松山か?

7月1日
わざわざタイで日本食を食べようとするから高くつく。ローカルフードで済ますべし/都内の老人は、福岡とか松山とかの地方中枢都市へ移住するだけでも、住居費分だけ安上がりになるけどな。海外移住と大差ない / “「タイで優雅な年金生活」の…” http://htn.to/9kWmQa

「沖縄は物価が安い」と主張する不思議な人がいて、論争になったことがある。常識的に考えて、「離島価格」になって生鮮食品は高止まりする筈 / “東京23区より高い那覇市の食料物価指数 全国県庁所在地で1位 最も賃金安い沖縄でなぜ? …” http://htn.to/2fWCFC

なので、「節約の為に沖縄移住」というのはオススメできない。趣味としての移住なら、判る/ただ、個人的には巨大ゴキブリが飛び交うらしい沖縄には住みたくはない

因みに「物価が高い」とされる東京23区もピンキリで、港区と足立区だと、多分生鮮食品の価格は2割は違う/「足立区移住」でも、節約の目的は達成されるかも

元々は「タイの物価上昇で、節約移住者が破綻」のニュース/何故海外節約移住者はタイを目指すのか?逆に言えば、ベトナムとかインドネシアとかバングラデシュとかに「節約移住」する人は、何故少ないのか?

タイが節約移住のメッカになったのは、多分70年代〜80年代に、バンコクバックパッカーの溜り場になってた名残なんだろうな。当時は冷戦時代で、「自由主義エリア」で旅行出来る先がタイ程度しかなかった

変な話、70年代のタイって、「ベトナム戦争カンボジア紛争の最前線」なので、逆に「活況を呈していた」。丁度日本が朝鮮戦争の最前線で「活況を呈していた」のと同じ

で、その「活況を呈していた70年代」に、日本企業は東南アジア拠点として、先ずはタイに進出した。その影響で日本人コミュニティーが出来、日本食レストランも出来、その延長で「日本人シニア移住」も出来た

格安航空券のフライトがバンコクに集中していて、結果としてバックパッカーバンコクに集結していった説も

仮に「東南アジアに節約移住だ!」と思いたった場合に、フィリピンとかインドネシアとかミャンマーとか、「日本人コミュニティーの存在しない国」を選ぶのはハードル高い。だから結果としてタイが選ばれる/その結果日本人コミュニティーが更に拡大し、そこを目指して日本人が来る、という循環

節約移住で中国大陸に行く人は聞いたことがない。中国共産党は移住ビザは出さないのか?

那覇の方が、東京23区より物価が安い」と勘違いする人がいるのだから、東京は区毎に生鮮食品物価指数を算出して、物価の安いエリア(足立区とか板橋区とか)を可視化させた方がいい/あと、今は県庁所在都市しか生鮮食品物価開示されないが、人口10万以上の都市は食品物価開示すべし

というか、スーパーのPOSデータをビッグデータ解析して、生鮮食品小売価格を市町村毎にリアルタイム計測出来ないのか?技術的には可能であって、あとは小売業者に参加を義務付ける法体系の整備だけの問題

「節約地方移住」の観点から言えば、「クルマが不用なエリアなのかどうか」は極めて重要。いわゆる「地方田園移住」だと、公共交通が皆無で、ガソリン代負担がバカにならないことも/その点、福岡市内であれば、地下鉄と西鉄バス網がカバーしてるから、クルマ無し生活が可能

松山も、人口50万都市なのに、路面電車網と郊外電車網が充実。類似の人口規模の他都市(宇都宮とか浜松とか)と比べたら利便性は天地の差。これならクルマなし生活が可能

「節約移住」の観点で、福岡市や松山市に移住するのと、足立区に移住するのと、どちらが節約になるのか、微妙。住居費は間違いなく福岡市や松山市が割安たが、生鮮食品費は足立区の方が安い気がする/

ただ、首都圏の場合「2025年問題」から逃れられない。医療も介護も数年待ち状態に/首都圏の医療介護破綻から脱出する、という観点で、自衛の為の西日本地方都市移住はありえる

何回も書いてるが、地方と首都圏で高齢化のピークにタイムラグがある。地方は.今がピーク、首都圏は2025がピーク/だから、地方の医療介護事情は、これ以上は悪くならない(破綻しない)のに対して、首都圏の地獄はこれから

で、「首都圏医療介護地獄から脱出するなら西日本」の理由は、「西日本は医療資源が多い」からなんですな。要は医学部が多くて、医師も多ければ病床数も多い/この辺の事情は上昌広教授が詳しい