教育ブレーク(11)T大入試秘話

教育ブレーク(11)T大入試秘話
(なんでも掲示板 01年2月 投稿済)

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87年のT大の世界史の入試は、例年と異なっていた。

通常、世界史の入試は、「ローマ帝国の滅亡の理由は?」とか「重商主義
イギリスの通商政策について論じよ」とか、古代・中世、せいぜい近代史しか出題しなかった
ものである。
現代史を出題することは、政治色を持ちこむことになるので、タブーとされ、過去
殆ど出題されなかった。
それ故、大半の受験生は、近代史までしか勉強せず、せいぜい第二次世界大戦までしか
勉強しなかった。

しかし、87年、T大はタブーを破った。
あろうことか、「ベトナム戦争について論じよ」という禁じ手の問題を出題したのだった。
これは、受験勉強で近代史しかやってない「まともな」受験生には歯の立たない問題で
あった。
一方、さほど勉強せず、それよりニュースとか政治とかに関心のある「すれた」受験生に
とっては、アホみたいに簡単な問題であった。

その年の合格者に、「すれた受験生」が多かったことは言うまでもない。
これら受験生の中から、オウム裁判を手伝うA君のような人物が出てしまうのである。

小生は、勿論こういう試験問題は「望むところ」でしたから、「この戦争により、
アメリカは国力が低下して中国との接近を望むようになり、ニクソン極秘訪中となり、東アジアの
パワーバランスが変化した」と書いて合格しました。
まともな入試問題だったら不合格だったかも・・・