推理小説ネタとマスコミ好きするネタと市民が関心持つネタ

以前、
http://itaru-m.hp.infoseek.co.jp/m/71.htm
で、「推理小説的に面白い事件は、必ずしもクオリティーペーパーは取り上げない」
と書いた。

ロス疑惑が再燃しているらしいが、よく「30代は知らない事件」と解説される。
しかし、40代以上の人は、この事件を知ってはいるが、では関心があるのか、と言えば
「?」である。

刑事訴訟的には、一事不再理の問題とか興味深い点があるにはあるのだが、
その点を除けば、「1ヶ月に1回程度の頻度で報道される保険金殺人」と
あまり差はない。

なので、「マスコミは過熱」しているようだが、「ブロガーは興味ない、冷めている」
という感じがする。
正式にはテクノラティーとかのブログ検索サイトで、キーワード「三浦和義」とか
ロス疑惑」のヒット数を調べないと断定的なことは言えないが、
体感的には「マスコミが一人で舞い上がって、視聴者はシラけている」事件のような
感じがする。

マスコミが盛り上がっている原因としては、「推理小説的に面白い」ということなんだろうが、
推理小説的に面白い事件を好むのは、推理小説愛好家程度しかいないのではないか?

一般市民は、どちらかといえば「自分が被害者になるかもしれない事件」、
つまり「通り魔的事件」の方が関心がある。
この場合、推理小説的要素はゼロである。(犯人は分かっている)

そういえば、「被害者と加害者が顔見知りの殺人が9割」らしく、
「この場合死刑制度があってもあまり意味がない」とMunchener Bruckeに載っていたが、
http://d.hatena.ne.jp/kechack/20070114
「一般国民は、残り1割の被害者と加害者に接点がない事件に関心が有る」ため、
死刑制度が支持される次第である。

あと、ロス疑惑云々の頃は小生は関西にいたのだが、体感的にはロス疑惑
「東京マスコミが勝手に舞い上がっている遠くの事件」という感覚があり、
「あまり面白くなかった」。
同時並行して関西でリアルタイムに展開されていた「グリコ森永事件」は、
推理小説的にも、クオリティーペーパー的にも、一般市民的にも、
「圧倒的に面白かった事件、事件の三冠王」(不謹慎で失礼)であり、
「せっかくこんなに面白い事件があるのに、どこにでもある保険金殺人ばかり
 取り上げて、東京マスコミはツマラン」と感じていたものだった。